悪戯は、禁断を問う。
「連絡はこんなもんかな…あ~明日午前中、プール清掃をやるから。2組の担当場所はプール内だから体操服と必要な人はジャージや日焼け止め、サンダルを持参して来るように。あと羽目外しは迷惑をかけない様にな。以上。」
「ねぇ明日髪型どうする!?ハーフアップとポニテどっちがいいと思う~…!?」
「るなるなはどうせすぐ崩れるでしょ~…じゃあポニテで良いんじゃないの?」
「あ!そうやって自分は髪型凝って結宮君に良く見せようとしてるんだ!!ずる賢いやつめ!!!」
「そんなんじゃないし!あ、でもさ…」
「結宮君が髪びしょびしょになるとこ…見てみたくない!?」
「え!見てみたい!!リアル水も滴るいい男になるんじゃないかな絶対!!」
「え!じゃあ私上サイズ大きいやつ着て短パン隠れる位にしようかな…そしたら見てくれるでしょ!」
…なーんて会話が耳に入ってきた。もちろん私がどうこう言える立場ではないが…一つ気になった。
…あいつと今1番仲良しなのは、誰なんだろう。
私だってあいつに見てもらいたい。自分でもスタイルはいい方だと思うし、お肌のケアも頑張ってるし、その…お胸だって、碧羽程ではないけど大きい方だと思うし…あいつは大きいのと小さいの、どっちが好きなんだろう…。
「なぁなぁ!」
「何だ変態。」
「お前それが幼なじみに発する第一声か?」
「鼻の下伸ばしてるやつに対する第一声だ。」
「バレたか…いや、プール清掃と言えば!!女子の体操服濡らしだろ!!!」
「公然わいせつ罪に問われなきゃいいな。」
「大袈裟だな!!…問われないよね?」
「そこピュアになるなよ。」
「俺は透けブラを拝むために頑張るんだよ!!」
「…まぁ、勝手にしてくれ。」
「ふふふ…後で写真くれって言っても聞かないぞ?」
「お前の透けパン?」
「誰が見たいんだよ!」
「サンダル…要らないか、裸足でも出来るよな。大したことはしないだろ…ん?」
こんな時間に連絡って珍しいな…え、碧羽さん?
『ねぇねぇ夕透くん!一つ聞きたいことがあるんだけど…』
『巨乳派?それとも貧乳派?』
「……………は?」
これはどんな意図故の質問なのだろうか。別に大きさにこだわりは無いし自分は胸で人を選ばないが…
「ちょぉぉぉ!?!?深涼!?なんで私の携帯で夕透くんにLINEして…!!!しかも内容!!!何これ!!!」
「…う、ううるさい!碧羽が私の周りで1番大きいんだからあいつに聞く責務があるの!!」
「自分が小さいからって私に雑務を押し付けるな!!」
ピコンッ
「「…えっ?」」
『大は小を兼ねる…とだけ。』
「…巨乳派…って事なのかな…?」
「何この曖昧な返事!!!」
余計謎は深まるばかりだった。