追加話 - ザイード視点
ザイード視点、追加しました。
大きくストーリーが変わるわけではありませんので、胸糞がお嫌いな方は飛ばしていただいて大丈夫です!
※誤字脱字のご指摘、ありがとうございます!
私はザイード・アッシャー。侯爵家の一人息子だ。
ユールタール王国の中でも有数の名家で生まれた私は、跡取り息子としてそれはそれは愛されて育った。
しかし物心ついた時には、両親の仲は既に最悪だった。
父も母も私を可愛がってくれるが、親子3人の時間は皆無。
私は父を愛しているし、母を愛しているのに、父と母はなぜ愛し合っていないのか、それがずっと疑問だった。
だがある時、私は知ってしまった。
父も母もそれぞれ別に恋人がいることを。
その日は家庭教師の授業でいたく褒められ、上機嫌でその話を聞いてもらおうと母の部屋を訪れた。
扉の前で変な声が聞こえて私は少し怖くなったが、母が心配でそっと扉を開けてみると、中ではベッドの上で母と知らない男が睦み合っていた。
まだ閨教育も受けていない年端もいかない私にとって、男女が睦み合う姿はグロテスクに感じられ、幼い心に鮮烈な印象を残した。
またある時、屋敷を移動していると知らない女が廊下を歩いていた。
やたらと化粧や香水を塗りたくり、下品なほどにギラついた宝石を身につけた女。
その女は私を見ると、ニヤリと口元を緩めた。
「あなたがザイード?……へえ、可愛いじゃない?」
何か得体の知れない気持ち悪さを感じたが、女に手を引かれるまま客間に連れ込まれた。
そして女はニヤニヤと下卑た笑みを浮かべたまま私の服を脱がせ―――弄んだ。
まだ子供の私にとって、その行為は恐怖の一言だった。
母の閨を覗いた時のトラウマと相まって、私の中に行為や大人の女性に対する嫌悪感を植え付けるのに十分すぎる出来事だった。
後から知ったが、その女は父が屋敷に連れ込む愛人のうちの一人だったらしい。
私は泣いているところを使用人に助けられ、激怒した父に女は連れて行かれた。
女がその後どうなったかは知らないが……まともに日の当たる生活は送れていないだろう。
◇
事件の後、長く塞ぎ込む私を心配して、父は屋敷に叔母とその娘を招待した。
叔母は明るい性格で、すっかり大人の女性が苦手になっていた私の心を開こうと気を配ってくれた。
そして出会ったのが当時4歳だった従妹のコレットだ。
コレットはフワフワとした茶髪が愛らしい幼女で、叔母に似て明るく溌剌とした娘だった。
コレットと手を繋いで庭園を散歩したり、コレットに付き合っておままごとをしたりするうちに、私は気がついた。
あの事件以来すっかり女性恐怖症になってしまった私だが、コレットになら触れられても大丈夫だということに………。
それに気づいた瞬間、コレットの丸くて白い頰が、赤くて潤んだ唇が、大きくて丸いアンバーの瞳が、異性としての情動を掻き立てる対象へと変化したのだ。
楽しくて邸宅の中を走り回るコレットの後をついていくと、不意にコレットが何かに躓いて転んでしまった。
スカートが捲れ下着が露わになったのを、コレットは大層恥ずかしがった。
その姿を見て、私の下半身は熱を集め―――私はその夜、初めて夢精した。
それからの私はすっかり幼女の虜となってしまった。
流石に貴族の子供に手を出すのは憚られたため、街に出て貧民街で幼女を拾っては屋敷に連れ帰った。
当初は、両親は幼子を連れ帰る私を訝しくは思っても止めはしなかった。
しかしある時、私が連れ帰った幼女に何をしているのかを母に知られると、私は屋敷の外に出ることを禁じられてしまう。
当然貴族の社交場に出ることも禁じられ、私の性欲は深く深く押し込められてしまった。
◇
そんな生活が2年ほど続いた後、私に婚約者が出来たと知らされる。
婚約成立後に、初めて婚約者のナターシャ・ドナレイルと顔合わせをした時のこと。
ナターシャは容貌は整っているが、キツめの顔立ちからか年齢よりも落ち着いて見え、私の苦手な部類の女だった。
髪は黒髪ストレート、瞳も暗い色で甘さの欠片もない。
明らかにガッカリした様子の私を見て、ナターシャは口の端を上げた。
「……私のことが好ましくないようですね?ええ、ザイード様のお考えの通り、これは政略的な婚約です。お互いに気に入らないことがあっても、とりあえず学園を卒業するまでは婚約者同士でいましょう。その間もしあなたに他に好きな人ができれば、婚約破棄していただいて構いません」
まだ少女の年頃で、何と理路整然と話すのだろうか。
私は顔を顰めた。
このような強かな女は嫌いだ。
しかし私の性癖のせいで両親に迷惑をかけている自覚があったため、婚約を取り止めたいとは言い出せなかった。
それに、この婚約が成立すれば屋敷への軟禁状態は解かれるなどと条件を付け足されれば、私はこの不本意な婚約を受け入れざるを得なかった。
◇◇◇
時は流れ、私は学園入学の時を迎えた。
相変わらずナターシャとの婚約は継続しているが、婚約者らしいことは何一つしていない。
社交場にエスコートすることもなければ、贈り物もしない。
ナターシャからは毎年私の誕生日にプレゼントが届くが、私はナターシャの誕生日すら知らない。
入学式の日、講堂の一席に座り生徒会長の祝辞を聞いていると、突然入り口から大きな声が響き渡る。
「すみませーん!遅れました!」
私は入り口を振り返り、その声の主を遠目で見る。
顔立ちははっきりとは分からないが、ピンクの髪と小柄で華奢な体型が好ましい。
それと何より、こんな大勢の前で大声を張り上げるという淑女らしからぬ爛漫さが、私の心を捉えた。
それからの私は彼女を見かけると自然と目で追うようになる。
彼女の名前はリーリア・レンブラン。
田舎の男爵令嬢だそうだ。
力のない男爵令嬢ならば侯爵夫人を務めるのは難しい。
私はその好意に蓋をしつつ、彼女の天真爛漫な行動を見るのが密かな楽しみとなっていた。
ある日、入学してからそれまで没交渉だったナターシャに校内で話しかけられる。
久しぶりに見るナターシャは身長が伸び、ますます大人びた顔立ちに成長していた。
何よりその、女の象徴である豊満な胸の膨らみが、私の嫌悪感を募らせる。
しかし彼女は対外的には私の婚約者。
嫌悪感は顔には出さず、にこやかに対応した。
話した内容はどうでもいいことだった。
その数日後、廊下を歩いていると角から飛び出してきた女生徒とぶつかる。
その女生徒は何と………リーリアだった。
「おっと……大丈夫かい?」
私は助けるついでにリーリアの肩を触る。
肉付きの薄い華奢な肩だ。
もっとよくその顔を見たいと、顔を近づける。
大きくて丸いルビーの瞳が何とも愛らしい。
私と同じ年のはずなのに、その容貌はまるで幼子のようだ。
今までは遠くで見ているだけだったその姿が、今は私の腕の中にある。
―――リーリアが、欲しい。
「あ……すみません、私ったら……。廊下を走るなんて淑女らしくないことを」
リーリアは顔を赤らめて脚をもじもじと擦り合わせている。
もしかして、私に欲情している?
「いや、可愛らしいお嬢さんに怪我がなくて良かった」
私はできるだけ紳士的に、欲望を表に出さぬよう努めた。
屋敷に軟禁中に高度な教育を受け、貴族として恥ずかしくないほどの教養とマナーは身につけているつもりだ。
「か、可愛らしいだなんて」
「ん?本心だよ。君はとても可愛らしい」
リーリアは私の一言一言に頬を染める。
ナターシャとは大違いだ。
私はリーリアの肩を抱きながら、どうやってこの娘を手に入れようか考えを巡らせた。
◇
それから私たちは会うたびに話をするようになり、リーリアも十分に私に心を開いているように見えた。
「……でも、ザイード様には婚約者がいるんですよね……」
ある時、リーリアは悲しげにそう言って目を伏せた。
ああ、リーリアは今、私と結ばれない運命に悲しんでいるのだ!
そう考えると大層満たされ、私の中の嗜虐心がむくむくと育っていった。
本当はナターシャとの婚約など直ぐにでも破棄して構わないのに、リーリアを悲しませたい、泣かせたいという気持ちが芽生え、婚約破棄を申し出るのを憚られた。
順調に仲を深め、最初は人目を避けて逢瀬をしていた私たちは最終学年に上がる頃には常に行動を共にし、体を密着させ親密さを見せつけるようになった。
「婚約者がおありなのに、そのように他の女性とベタベタされるのはお止めになった方が宜しいですわ」
私に声をかけてきたのはマリソル・ハワーデン。
薄茶色の髪をくるくると巻き、これでもかというほど香水を振り撒いているいけ好かない女だ。
公爵令嬢という身分を笠に着て、さも自分が正しいと意見を人に押し付けてくる。
その高慢さが目尻の吊り上がった容貌によく現れている。
「それに……男爵令嬢など、高貴な貴方には相応しくないお相手ですわ」
妙に甲高い甘ったるい声と、誘うような上目遣い。
私の嫌いな『女』を凝縮したような姿に、軽く吐き気を覚える。
「相応しいか相応しくないかは私が決めることだ。あなたにどうこう言われる筋合いはない」
私が冷たく言い放つと、マリソルは慌てたように腕に縋り付いてくる。
触れられた部分を今すぐに洗い流したいほど不快だ。
「あっ……お待ちになって!私は貴方のためを思って……」
縋り付かれた手を振り払うと、マリソルは驚いた表情になる。
「あなたは先ほど『婚約者がいるのに他の女とベタベタするな』と言ったのではなかったか?言っていることとやっていることがまるで違うのはどういう訳だ?」
私が指摘すると、マリソルは顔を真っ赤にして俯く。
ああ、リーリアが顔を赤くすると私の心は満たされるのに、この女が顔を赤くしても不快感しか感じない。
ナターシャのように可愛げがない女も好きではないが、このように鬱陶しくないだけまだマシだ。
マリソルに侮蔑の視線をひとつ落として、私はその場を立ち去った。
◇
いよいよ卒業が迫った頃。
いつものように学園でリーリアとの逢瀬を楽しんでいると、リーリアがぽつりとこんなことを言い出す。
「最近、ナターシャ様によく睨まれる気がするんですぅ」
その言葉を聞いて、私ははて?と疑問に思う。
ナターシャがリーリアを睨む?
そんなことがあり得るのか?
だってナターシャは、私のことを少しも好きではない。
もちろん、私も彼女を毛嫌いしているが。
「ナターシャが?」
「ええ。……私の勘違いかもしれないのですが」
勘違い……か。
ナターシャは確かに愛想の欠片もないが、人を睨むような女ではないと思う。
つまりこれは……リーリアが卒業を前にして、私の婚約者に恨まれているのではと不安になっているということか。
私は不安に苛まれるリーリアの胸中を思い、ほくそ笑む。
「うーん。今まで黙っていたのに、急にどうしたんだろう?」
私がリーリアの話に同調すると、リーリアは顔を輝かせる。
「あはは。すみません、こんな話!落ち込むなんて私らしくないですよねっ!」
「明るく前向きなところは君の良いところだが……。辛いことがあれば、いつでも私を頼ってほしい」
そうやって微笑めば、リーリアは頬を染めて私の肩に擦り寄ってくる。
ははは。
リーリアは面白いほどに私の手のひらの上だ。
それからもリーリアは「私の勘違いかも」を枕詞にして、ナターシャから受けた仕打ちを訴えてくるようになったが、私にはそれらがナターシャを悪女のように誘導するための詭弁だということは分かっていた。
なぜならナターシャは成績優秀者が集まる特別クラス、リーリアは一般クラスで校舎が違う。
2人がそんなに頻繁に出会うはずもないし、そもそもリーリアは授業中以外はほとんど私と行動を共にしている。
リーリアが言うようなことが事実なら、私もそれを目撃しているはずだ。
なぜナターシャを頑なに悪女にしたいのかは分からないが、それが私との未来のためになると信じているのだろう。
リーリア……君は本当に愚かで可愛い。
そんなに心配しなくても、私は君を手放すつもりはないよ。
◇◇◇
迎えた卒業パーティー当日。
リーリアは私が贈ったドレスを身に着け、上機嫌だ。
私の見立て通り、フリルのついた青いドレスを着たリーリアは幼女が好む着せ替え人形のように愛らしい。
馬車の中ではしゃぐリーリアを見ながら、私は卒業後の生活について思いを馳せる。
リーリアと出会って2年半、私は今日この日のために準備をしてきたのだ。
ゆっくりと少しずつ、外堀は埋めた。
秘密裏にリーリアの両親にも話はつけてある。
この卒業パーティーが終われば、リーリアは私の籠の中だ。
◇
卒業パーティーは進み、いよいよ国王の御前でナターシャに婚約破棄を言い渡す時が来た。
なぜもっと早くに婚約解消しなかったかというと、リーリアは私が好きというよりナターシャの婚約者を奪うことに執着しているから、ギリギリまで婚約継続した方が逃げられるリスクが少ないと判断した。
それに、国王の御前で発言する許可を取ってあるから、その時に婚約破棄を言い渡すように両親にも言われている。
ナターシャもそれを了承しているらしい。
やはり強かな女は嫌いだ。
私たちアッシャー侯爵家の番になり、国王の御前へ続く階段を登る。
当然のように、私に腕を絡めて階段を登っているリーリア。
婚約者でもないのに平然と非常識な言動を取るリーリアは、やはり愚かで可愛らしい。
国王の御前にて御言葉を賜る。
その直後、私は国王に発言の許可を求める。
「ありがたき御言葉にございます。この度、国王の御前でお許しいただきたいことがこざいますゆえ、この場をお借りしてもよろしいでしょうか」
国王は静かに頷かれる。
両親が言った通り、事前に話は通してあるようだ。
でないと、こんなことが許されるはずもない。
「……ナターシャ・ドナレイル侯爵令嬢!前へ!」
一つも動揺を見せずに、ナターシャが階段下に出てくる。
私の瞳の色である青のドレスを身に着けてはいるが、それは全く私の好みでなく、ナターシャが如何に私のことをどうでも良いと思っているかがよく分かる。
「何のご用でございましょうか」
「私、ザイード・アッシャーは本日をもって、ナターシャ・ドナレイル嬢との婚約を破棄する!私が真に愛するのはここにいる、リーリア・レンブラン男爵令嬢ただ一人だ!」
チラリと隣のリーリアに目を遣ると、それはそれは愉悦に浸った表情をしている。
仮にも人の婚約者を奪ったのだから少しは申し訳なさそうにしたら良いものを、素直だから思ったことがすぐ表情に出てしまうのだ。
私はそういうリーリアの純真なところを気に入っている。
「婚約破棄、承りました!こちらに書類を持参しておりますので、直ちに国王陛下に認可をいただきたく存じます!」
ナターシャがそう宣言してから、実際に婚約解消するまでは実にスムーズだった。
アッシャー侯爵家、ドナレイル侯爵家、王家がグルになった婚約破棄劇だ。
リーリアは目の前の光景に頭が追いつかないようで目を白黒させている。
全てが終わった後、開いた口が塞がらないリーリアの肩を抱いて私は階段を降りる。
その後、ナターシャが第二王子と婚約をしたのには私も驚いた。
それと同時に納得もした。
この婚約は、初めから決まっていたことなのだろう。
ナターシャがなぜ私との婚約を間に挟まなくてはならなかったのかは分からないが……。
「え……何で?卒パで悪役令嬢のナターシャがウィリアム様と婚約?ゲームにそんな展開なかったじゃない……」
リーリアは目の前の光景を見て、何やらブツブツと呟いている。
ナターシャが第二王子と婚約するのが気に食わないのか?
そういえばリーリアは何故かやたらとナターシャを目の敵にして、私に近づいたのも私がナターシャと婚約していたからだったな。
もしかして……ナターシャが私じゃなく初めから第二王子と婚約していたら、リーリアは第二王子を狙っていた……?
そう考えたら、なぜナターシャがこんな回りくどい方法を取ったか理解できた気がした。
―――ナターシャは私の好みを熟知していたというわけか。
これだから強かな女は………。
私は小さく笑って、隣で今にも何か物申そうとしているリーリアに耳打ちする。
「……リーリア。私たちの用は済んだし、早く私たちの愛の巣へ行かないか?……もう待ちきれないんだ」
リーリアは先ほどまでの眉間の皺を解いて薄く頬を染めると、大人しく私について来た。
◇◇◇
あの日から半年。
リーリアは私が作った愛の籠に囚われている。
閉じ込めた当初は泣き叫んで逃がしてくれと懇願していたが、最近は文句も言わず従順になった。
そして今日、第二王子と元婚約者のナターシャの結婚式がセント・マリアンヌ大聖堂で開かれ、私はそれにアッシャー侯爵家を代表して参加してきた。
華やかで盛大で、喜びに満ちた式だったように思う。
私は別邸に戻ると、真っ先にリーリアの部屋に向かう。
「今日は夜会だったのですか?」
私の正装を見て、リーリアが尋ねる。
「ああ。今日は第二王子殿下の結婚を祝うパーティーだったんだ」
「えっ……まさかお相手はナターシャ様!?」
「当たり前だろう。婚約者なんだから」
あれから半年も経つのに、まだナターシャに執着してるのか。
どうしてリーリアはそんなにナターシャを気にするのだろうか?
「どうして私を連れて行ってくれなかったの!?」
私が夜会に連れて行かなかったことを、リーリアは詰る。
ナターシャはもう結婚してしまったのに、まだその相手を狙おうとしているのだろうか?
「なぜ君を連れて行かないといけないんだ?婚約者でもないのに」
そう……男爵令嬢、しかも教養もマナーも足りないリーリアを侯爵夫人として迎えるわけにはいかない。
子供ができれば庶子として戸籍に入れることは吝かではないが、あくまでもリーリアの立場は私の寵愛を受ける『愛妾』でしかない。
例え第二王子と結ばれていたとしても、側妃にすらなれなかっただろう。
それなりの扱いを受けたければ、相応に努力すべきだったのだ。
それを怠ったのはリーリアだし、私はそんな愚かなリーリアを愛した。
素直に私の籠で生きる人生を受け入れるなら、部屋に閉じ込める生活はそろそろ終わりにしてやろうと思っていたのだが、まだナターシャに執着する様子を見てその考えは改めた。
もっとしっかり教え込まねばならない……私なりの愛し方を。
9/24 日間ランキング8位→5位→2位!ありがとうございます(^^)
★感想、いいね、評価、ブクマ★
いただけると嬉しいです!
********
11/6 新連載開始しました!
「義姉と間違えて求婚されました」
https://ncode.syosetu.com/n4350im/