続くの? 生殺し、募るの。片想い。
続きました。ちなみに激しくなるという方の意味です。
「ん、起きた...」
目覚めた私は抱き枕にしていた文乃さんの様子を伺う。寝ているみたいだ、寝顔も美少女。
「んぅ」
「あ、ごめん」
ふと、先程の事を思い出し、彼女を抱いた腕に力を入れてしまった。
私、なんてこと言ってんだ...
あぁ思い出すだけで恥ずかしい、穴があったら入りたい。何が、触りたい? だ...
しかもノーブラ発言までしてさ。そんなのただの変態じゃん...
文乃さんも引いちゃってたじゃん...しかも窘められちゃったし...本当に馬鹿。
「...最悪」
ほんとになんで私はあんなこと口にしたんだろう。
いくら寝惚けていたとしても、ありえない。
これも全部可愛い抱き枕のせいだ。まだ起きる様子のない彼女をぎゅっと抱きしめる。
なんだか知っているような、安心する匂いがする。なんでだろう...形だけだとしても付き合ってるから...? それとも心の奥底ではそういう意味で好きなのかな? わかんない...
でもなんだか心が温かい。
「んぅ? あれ? 寝ちゃってた...ってそうだ麗羽ちゃん!」
私は麗羽ちゃんがいる筈の隣を見た。しかし、そこにあったのは僅かな温もりのみ、麗羽ちゃんがいた形跡だけだった。
「う、麗羽ちゃん...」
帰っちゃったのかな...でもそうだよね、きっともう遅い時間だろうし...ちらりと部屋の時計を見る。針が指すのは午後20時を過ぎる頃、麗羽を連れて帰ってきてから4時間は経過していた。
「挨拶くらいしたかったな...」
「誰に?」
「麗羽ちゃんにだよぅ」
「そっか」
うん、ってえ!?
驚いた文乃は声の方向に振り向く。
そこにはまるで自分が部屋の主だと言わんばかりの態度で椅子に座り、スマホを弄る麗羽がいた。
「おはよう、文乃さん」
「え!? う、麗羽ちゃん?! なんで!? 帰ったんじゃないの?!」
「む、そんなに帰って欲しかったの...? わかった...帰るね...」
「ち、違うの!! 待って!」
席を立った麗羽を見て、慌ててベッドを飛び出して縋り付く文乃。両手で腰に抱きついた姿はまるで、スーパーで親に泣きつく子供のようだ。
「ま、待って麗羽ちゃん!」
「もう、そんなに必死にならなくても...」
そう言いつつ満更でもない麗羽。
でも、そろそろ時間が厳しいんだよねぇ~
一応遅くなると連絡はしたが、あまり遅くなりすぎても家族に心配をかけてしまう。
あぁでも帰るのめんどくさいなぁ...歩くのやだし。腰にしがみつく文乃を見ながら考える。そういえば今日は金曜日だったっけ。...いいこと思いついた。
「ねぇ文乃さん。そんなに止めるんだったらさ、文乃さんちに泊まってもいいかな...?」
別に全然まじで本当に気にしてないんですけど感想があるとモチベが上がるかもしれません。