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17歳 女子高生


「どうして殺したの?」


ばれずに殺せる方法を知ったから。


「ばれない方法?」


うん、生物の先生が言ってたの。

大腸菌プリンの作り方。


「大腸菌プリン?」


うん、生物の先生も実行するとは思わなかったんでしょうね。


でもほんとは殺すなんて考えてなかったの。苦しむ程度かなって思って。


「でも死んじゃったんだ。」


うん。だって先生は最悪の場合死ぬって説明してたの。


でもね、私悪かったなんて思ってないの。


「そうなの?」


だってそうじゃない?

死んじゃったのは想定外だけど大腸菌がいっぱいのプリンを食べさせられる程に恨まれてたんだよ?


「相当恨んでたんだね。」


うん。ずっと死ねばいいのにって思ってた。


「何かされたの?」


されたよ。1番酷いのは殺されかけたこと。もう何回殺されかけたか数えきれない。


「どんな風に?」


1番多いのは首を絞められたこと。苦しかった。刃物を持って部屋に入られそうになったこともあるよ。


「入られそうに?入られてはないの?」


うん。私の部屋ね、階段上がったところにあるんだけどね、アイツが刃物を持って階段を上がってきたからね、全力で部屋のドアを押さえて入って来られないようにしたの。


「そうなんだ。」


うん。でも入って来られそうになったからドアを押し返したの。そしたらアイツが階段から落ちたの。


「だから入って来られなかったんだ?」


うん。でもアイツその後何したと思う?


「何したの?」


警察に電話したの。娘に階段から落とされましたって。


「自分が刃物を持って上がったのに?」


うん。警察がすぐ来てね、私も最初意味分からなかった。


「どうなったの?」


パトカーが2台か3台来てね、私とアイツ、別々のパトカーに乗せられて事情聴取?されたの。


「うん。なんて言ったの?」


私はね、正直に起こったことを話したの。

アイツが刃物を持って上がって来て身の危険を感じたから抵抗したって。


「まあそう言うしかないよね。」


うん。でも警察の人は信用してくれなかったの。事情聴取だけしてそのまま何もなかったように帰ったよ。


「え?帰っちゃったの?」


そうだよ。アイツが嘘泣きでもしたんだろうね。

さすが元女優って感じ。


もともと殺意はあったけど多分その時に言われた言葉がきっかけになって殺しちゃったんだと思う。


「なんて言われたの?」


あんまりお母さんを困らせちゃだめだよ。君も素直に謝りなね。


「え…?それって警察の人の言葉?」


うん。そうだよ。警察の人の言葉が殺意に拍車をかけたって最高に皮肉だよね。


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