第五話 騎士と大陸とスキル注釈
のんびり掲載
ステータスボードと、ユーフォリアでの身分として孤児ではあるが確かな拠点となる場所は確保出来たが、騎士になるってどうすれば良いのだろうか?
「リビン、ミーナ、シーナ改めてお兄さんに自己紹介してください〜」
三人が呼ばれ、こちらに小走りでこちらに向かってくる。
エミンさんの横に少年、後ろに少女二人がしがみ付く形だ。
リビンは茶髪に赤目の男の子だが、耳が少し尖っている様に長い。
所謂エルフ耳みたいな感じだ。
ミーナ・シーナは顔が瓜二つだが特徴的なのはミーナが金髪シーナが銀髪でよく見ると耳が横になく、髪の上に動物の様な耳があり髪に沿って垂れている。
「リビン=クリケット。にいちゃんさっきはごめん…」
「ミーナはミーナなの…」
「シーナはシーナなの…」
三人とも、まだシュンとしてるみたいだから改めて三人の頭を撫でながら、
「卯月 征…こっちだと逆なんだったな…
セイゴ=ウヅキだよ。最初から怒ってないし三人以上に此所の事知らないから、色々教えてほしいんだ。
急に知らない人が増えて、迷惑かけると思うけどよろしくな?」
三人はその言葉に、暗さが無くなり明るい笑顔でよろしく!と答えてくれた。
やっぱ子供には笑顔が一番だな。
「早速なんだけど、お掃除してたんだよな?お兄ちゃんも手伝いたいから色々教えてな?」
「「「わかったー!」」」
エミンさんが、何か言いかけているが三人に案内されて教会の掃除を手伝っていく。
この教会は、創世神樹教会という種類の教会だそうで、特徴的なのは教会の外に【創世神樹】があり神樹の側には大体この教会があるんだそうだ。
また、創世神樹は魔物などが忌避する魔力を出しているそうで、結界代わりにもなっているらしい。
なので外壁や結界のない街や国の外だと、大体が神の加護を持つ神樹や岩などに寄り添う様に村や町があるのだそうだ。
掃除をしながら、三人に話を聞いていて気になったのは、此所についてだ。
「此所は、創世神樹があるのはわかったんだが、村の中なのか?」
と声をかけたが、三人はうーんと唸る。
その時後ろから、
「ここは、サードリア王国領内ローンフォ東地方の〜ルマという村になります〜 当協会はルマ村の端にある丘の上にあるのですよ〜」
と、エミンさんが教会奥の部屋から出てきて、答えてくれた。
「みんな〜お掃除出来たらご飯にしますよ〜 セイゴさんもありがとうございます。」
「いや、お世話になるんだし気にしないで使ってやってくれ。それに聞きたいこともまだまだあるしな。」
そして俺は本題の【騎士】について尋ねてみた。
「騎士は国お抱えの騎士と職業としての騎士がありますね〜
国に支える騎士は貴族や軍に所属する方のなかから、相応しい方が選出されます〜
職業の騎士は、条件をクリアした神官戦士や魔法剣士の方が成れると聞いたことがあります〜」
なるほどなぁ…
なら目指すのは神官戦士や魔法剣士なわけか…
にしても、職業って色々ありそうだなぁ…
一応聞いてみたが、基本は【町人】【商人】【農民】などであり、様々な経験を積むことで【戦士】【拳士】【狩人】【斥候】【神官】【魔術士】【精霊士】【魔技師】と基本戦闘職があり、条件の先に中級・上級・特級と上位の職があるのだそうだ。
基本戦闘職は、生活の中で自然と身につく事が多く、エミンさんであれば【神官】が教会での暮らしで身についたのだそうだ。
また、職業の変更は教会や一部のギルドで可能で、頻繁に変えることは無いが目的の職業になりに教会などに赴く事になるそうだ。
「私でしたら、基本戦闘職の条件があれば変更出来ますので、必要になったら言ってくださいね〜」
ありがたい話だが、俺に必要かはわからないんだよな。
ステータスボードなくてもステータス見れるしな。
ある程度のヘルプ機能があるらしいし…
お掃除後にご飯を頂きながら、職業の事を聞き国の事も聞いた。
国に関しては、いくつかの大陸があり、今俺がいる【サードリア王国】が西の大陸だそうだ。
北には亜人種が多くいる【ガンリエン連邦】
南には技師が集まる【ロンドレイク共和国】
東には魔法発展が著しい【マリオン帝国】
そして中央大陸の中心地には【交易魔都クロス】と呼ばれる魔物の街があるそうだが、敵対をしていない魔物種が各大陸への交易の拠点として運用しているのだそうだ。
この五大陸以外にも辺境の地として、海の向こうに大陸があるらしいのだが、狩るべき魔物はそちらから来るらしく、各国はその魔物との争いを続けているのだそうだ。
このサードリアであれば、オーク種が辺境より来ているらしいのだが、辺境からどうやってこちらに来ているのかもわからないらしい。
国の説明を聞きながらご飯を頂き、エミンさんに教会奥にある居住スペースに案内をされた。
「こちらが〜今日からセイゴさんのお部屋になります〜 備えつけのベットと椅子机しかありませんが、良ければお使いください〜」
「ありがたくつかわせていただきます。
エミンさん、何か手伝う事ありますか?」
「後で子供達と薪拾いをして頂きたいくらいでしょうか〜?これから子供たちのお勉強を見ながら、教会でお仕事しますので〜何かあれば声をお掛けください〜」
了解です。と告げエミンさんは子供達のところへ。
同い年にしか見えないがしっかりしてるなと思いながら、「ステータス」と唱える。
-------------------------------
セイゴ=ウヅキ 16歳
創世神樹教会ローンフォ支部
保証人:エミン=クルケット
称号 なんちゃって騎士
職業
1・町人 LV 5
2・戦士 LV 1
3・
HP 68
MP 21
SP 45
STR 31
VIT 26
DEX 18
AGI 19
INT 14
MND 14
LAK 41
魔法
ーーーー
武具スキル
棍術LV2 剣術LV1 盾術LV1
軽装LV1 投擲LV1 格闘LV1
パワーストライク SP8
バッシュ SP3
チャージタックル SP5
ーーーー
職業スキル
挑発
ーーーー
固有スキル
言語共通化
屈強
冷静
幸運
創世神の加護
戦神の加護
精霊神の加護
職神の加護
残スキルポイント:52
-------------------------------
うん。ゲームのステータスウィンドウみたいに出てきたな。
加護の下にスキルポイントなんてものもあるが気になるところを見てみるか。
武具スキル
習得した武具のスキルであり、武器や防具を扱うことにより成長する。また武具術固有のスキルもありSPを消費して放つ技でもある。
覚えたものは成長するが血に刻まれる為職業や武具によって使えなくなる事は無い。
町人
一般に生活を営む職業。
特別な生まれでもない限りは、総て生まれながらになる職業でもある。
また、生活、習慣、仕事に慣れると固有の職業を獲得する最初の職業。
戦士
凡ゆる武具を使う近接戦闘職。
成長に応じて、扱える武具が増え武具術の熟達に適した職業。
職業スキル
職業の熟達と成長により獲得するスキル。
職業固有のスキルであっても覚えたスキルは血に刻まれる為使えなくなる事はない。
ただし連続使用はできない。
再使用にはスキル別に時間が必要である。
屈強
痛みに強く、頑丈な身体になる。
ただし急所や弱点などは強くなりにくい。
冷静
常に慌てる事なく、頭を働かせる事が出来る。ただし状態異常時は除く。
幸運
運が良くなる。神に授けられた恩恵により獲得する。
創世神の加護
職業の追加設定が一つ増える。
また、職業の変更も任意で可能である。
創世神樹との融和性に優れ、加護適用内での自然治癒力の上昇効果がある。
戦神の加護
武具術の熟達速度が上昇。
また、戦闘における獲得経験の上昇効果がある。
戦闘時に於ける視野の増大と戦術の構築が即座に可能になる。
精霊神の加護
精霊との親和性が高くなり、精霊を感知出来る様になる。
また、魔法の熟達速度上昇と精霊との契約が可能となる。
職神の加護
職業の追加設定が一つ増える。
また職業熟達速度上昇がある。
商売、鍛治、彫金、革細工、骨細工、調理、木工などの生産職業の熟達速度、獲得速度も上昇する。
残スキルポイント
現在の残りスキルポイント。
職業の熟達で+2上昇し使用する事で無くなる。
また加護取得によるボーナスは+10。
祝福の取得によるボーナスは+5。
ーーーーーーーー
マジでゲームみたいだが、経験したり何だりは自分でしないといけない分、現実的でもある…のか?
武具術に関しても現実での経験反映の様で、棍術ならバッティングセンターのおかげで、投擲はネカフェとかカラオケにあるダーツが影響しているみたいだ。
格闘やら剣術やら盾術に覚えはない一般市民だった筈だが、戦士がある為【戦神の加護】の影響かサービスなんじゃないかとは思う。
にしてもスキルポイントを使用して取れるスキル沢山あるんだが…
んー………ん?
スキルポイント獲得2倍?
使用するポイントは30と割高だがこれは有りなんじゃないか?
魔法を覚えてないから、今のところ流し見だが…
詠唱簡略化・発動消費半減とかすごいのもあるな。
まぁスキルポイント獲得2倍は有って損は無いし取得しよう。
取得後もあーでもない、こーでもないと考えていたら、廊下から声がかかる。
「「おべんきょう終わったから薪拾いの時間なのー」」
「にいちゃんも一緒にって言われてるから呼びにきた!」
どうやら薪拾いの時間らしい。