表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖騎士異世界冒険記  作者: ひろまさ
第零章 憧れを叶える為に
3/82

第三話 教会と孤児

のんびり更新

未だに旅に出ません


 

 意識が覚醒していく。

 覚醒と共に周りに気配を感じ、バタバタと動き回る音も聞こえる。

 瞬きをすると視界がクリアなる。

 おそらく転移が完了し、言われた教会に降りたのだと理解しながら、周りを見渡すと、右手側には木の根元が見え左手側には壁が見える。


 …頭の下は地面じゃない柔らかな感触で、改めて正面を向くと生い茂る木の枝葉と人の顔の様なものが何かを語りかけながら見ている様に見えた。


「聞こえていますか〜?意識はしっかりしてますか〜?あとくすぐったいので膝の上でゴロゴロしないで下さ〜い。」


 えーっと…なんで膝枕されてんの?

 このままでは失礼だと思い、身体に力を入れて起き上がろうとする。

 神様の箱庭で動作確認はしているから心配はない様だが、違和感はないようだ。


「あの〜」


「あー…よし、声も出てるな。」


「あの〜!1時間も膝枕してたので痺れてますので、無視されると悲しいのですが〜!」


「1時間も……これは失礼しました。」


「足が痺れているのでこのままで失礼しますね〜 神の送り人様。私は創世神樹教会ローンフォ地区のシスターで昨夜神託を受けてお待ちしていました、エミンと申します。」


 ちゃんと言葉も通じるし、サポートとして教会に連絡をして受け入れをさせると聞いていたが…


 神託ってこんな使い方でいいのかライブ様…


「ご丁寧にありがとうございます。出会い頭から失礼しました。私は卯月 征護と申します。あれ?名前が先なのかな…名前は征護です、初めまして。」


 出会い頭膝枕されてんのも、謎だし色々聞きたい事はあるがひとつずつ解決していこう。


「セイゴさんですね〜 私の代で神託は初めてなので、言われたままお出迎えしましたが大丈夫でしたか?」


「神託で膝枕でのお出迎えをする神様に思う事はないのか?とは思いましたが、固い地面で起きるよりは快適でしたよ。」


「創設神様の神託は滅多にない事でしたし、名誉ある事と思ってますよ〜」


 えーっと、エミンさん?だったか当人がいいなら問題は無いんだが、普通は恥ずかしいもんじゃ無いんだろうか?

 改めてエミンさんを見ると、頭にシスター帽を被り髪は深い紫色をして眼の色は赤い。

 服装も所謂シスター服なのだが、何故かサロンエプロンを着けている。

 年頃は同じくらいには見えるが、女性な年齢を訪ねるのは何処でもマナー違反だろう。


「エミンさんは先程神託でお出迎えと言ってましたが、どの様に神託を聞いたのでしょうか。」


「えーっとですね〜 【明日の朝に創世神樹に一人の少年が異界送りされるんじゃが、そちらで面倒をみて貰いたいんじゃ。そうじゃ出迎えは膝枕でもしてやるといい】と言われましたのでご希望通りに〜」


 ライブ様…嬉しいんだが恥ずかしいし気不味いよ。

 ただ神の送り子やら異界送りに神託と、受け入れられているみたいに思うが良くあるのだろうか?


「…成る程。先程神の送り子と言ってましたが、私の様に異界送りはよくあるのでしょうか?」


「神の送り子様がくるのは稀ですね〜 確か前にあったのは建国期4350年頃なので、今から300位前ですね〜」


 無くはないが何世紀単位での事なのか。

 そういえば面倒云々言われたみたいだが何かあるのだろうか?


「多くはないけど事例はある、程度なんですね。あと面倒を見ろとは何か特別にあるのでしょうか?」


「え〜っとですね〜 神の送り子様は各所にある教会に来るのが〜通例としてあるのですが〜基本は孤児扱いなので教会預かりが普通なのですよ〜」


 成る程。

 孤児か。

 間違いは無く、俺の場合は死んでユーフォリアに来ているのだし。

 しかも下地として、教会が受け入れ皿になっているということになる様だ。


「神の送り子様は〜身分が不確かなので教会の孤児として、身分の発行もさせて頂いているのです〜」


「では私も、エミンさんのいるこの教会にご厄介になる形で身分が一応出来るのですね。」


「はい〜 実質私が保護者になりますね〜」


 ん?

 保護者はいいがエミンさん以外に教会に人は居ないのか?


「失礼ですが、エミンさん以外に教会の方は…」


「私だけですよ〜 なので私が、セイゴさんの保護者兼お姉ちゃんになります〜」


 いやお姉ちゃんでは無いだろ。

 ただ一人にしては先程起きる際にバタバタしてた気がするが…


「起きる前にバタバタ音がしてましたが、他に誰か居るのですか?」


 俺は聞きながら、いつまでも見下ろす形での会話が嫌になりエミンさんに手を差し出す。


 エミンさんは、あら〜と言いながら意図を理解した様で手を掴んでくれた。

 そのまま力を少し入れて、起き上がろうとするエミンさんの補助をする。

 すると、教会の方からバタバタと複数人の走る音が聞こえた。


「こらー!エミンねーちゃんの手をいつまでさわってんだー!」

「「てんだー!」」


 7.8歳位の少年と、その後ろに隠れながら二人の少女がこちらに大声をあげて駆けてきた。


 確かにいつまでも手を掴んでるのは失礼だな、と手を離した瞬間…


 膝の辺りに少年の見事な蹴りが飛んできた…

 も、もしかして…


「こら〜 ダメよ〜これからお兄ちゃんになる人なんだから〜」


 こ、この子達も孤児なのか…

 あと、膝に蹴りを受けてしまってな…

 皿辺りが痛くて足がプルプルして…情け無い…

 もしかして、ステータス見てないからわからないが…

 子供よりもステータス低いんじゃ…?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ