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NEW・アルカディア!  作者: 祝 冴八
[DAY2]ささやかな疑惑
18/64

2-I エピローグ

「——エルさん?」



 白雨家の一室。本来はアルカの父親の部屋に、一人の少年が居座っている。

 そんな彼に、扉を開けた少女は近づく。



「どうしたの?」

「アルカさん、すぐ寝てしまいましたよ」

「そっか。最近戦い続きだったから、疲れちゃったんだろうね」



 彼の返答は、少女を満足させるものではなかったらしい。

 彼女は無意識のうちに眉を潜めた。



「どうしてなんですか?」



「何が?」



 彼は報告書を書き続けていた。既に数枚にも当たる情報を書き上げているらしい。




「——どうしてエルさんは、彼女をそんなに信用するのですか?」




 ようやく彼は手を止める。




「どうして、だろうね——」




 彼は、ペン先を見つめて微笑した。

 ぽつりと、その先端から溢れ落ちるインクのように、その言葉は姿を表す。




「——何か、何か思い出せそうな気がするんだ」



「この世界を、僕たちの『理想郷(アルカディア)』にしてくれるかもしれない」



 彼の指が、その名前をなぞった。





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