第一章②音羽学園へようこそ
第一章②音羽学園へようこそ
入学式すらまだ始まっていない中、変な厄介事に巻き込まれてしまった。平穏な学生生活を送りたいという願いも虚しく、早速の波乱にため息を漏らしつつも、心のどこかではそれを待ち望んでいる自分がいることを感じる。
校舎裏を出て、やってきたのは学園の校門である。この門を抜け『ロ』の字になっている一部の校舎下をくぐった先に中庭がある。中庭には新入生のクラス割が張り出されており、まずそこを確認してから、それぞれ入学式が行われる講堂へと向かうことになっている。
「いやー、入学式早々に慌ただしいことになったなぁ……」
「全くよ。なんだったの、アレ」
「なんか、漫画とかアニメにありそうな異能力バトルだったよな」
「アホらし。異能力バトルなんてある訳ないじゃない。変な夢を見てた。そういうことにしておいた方がいいと思うわよ」
隣を歩くみなみは、そういって疲れた様子で溜息を漏らした。口ではそう言ったものの、目の前で繰り広げられた異常な光景は脳裏から離れず、しっかりと俺たちの記憶に刻まれていた。
「クラス発表かぁ……なんか、緊張するかも……」
「えっ、みなみでも緊張することとかあるんだ」
「なによ。アタシが緊張しちゃ悪いっての?」
「いや、緊張とかそういうのから無縁――だった気がしたけど、そうでもないか。そうだよな。誰でも緊張することはあるもんな!」
言葉の途中で、みなみが何処からか取り出したプラスティックバットを手に握ったのを確認して、慌てて方向転換。みなみの愛用武器として度々登場するプラスティックバットは、どこか亜空間にでもしまっているのか、よく何処からか登場しては、俺のことを脅してくる。プラスティックバットの威力については、前回のお話を見返して欲しい。
「でも、緊張ってどこにそんな要素があるんだよ」
「えっ……それは……そのぉ……全然知らない人と一緒だったら友達作るの大変だなぁ……とかあるじゃない」
「そうか? 俺だったら、そっちの方が気楽でいいけど。てか、この学園で入学前の知り合いって俺しか居なくね?」
「うっ……」
音羽学園は中高一貫校である。基本的に高等部の生徒は中等部からのエスカレーターが多いのだが、俺たちみたいな高等部から入学する生徒も少なくはない。
俺たちが住む神楽坂町は学園都市として名高く、音羽学園以外にも学園は存在する。しかし、音羽学園は唯一の中高一貫校ということもあるので、生徒数だけで見れば神楽坂町でもトップだ。
「まぁまぁ、とりあえずクラスは既に決まってる訳だし。泣いても笑っても、そこの紙に書いてあるのが答えって訳だ」
「ううぅ……見るのが怖い……」
「なんでそんなに怖がることがあるのか……それじゃ、俺は十九組から順番に見ていくから、みなみは一組から確認していってくれ」
中庭に到着するや否や、びろーんと横長に掲示されたクラス表を確認していく。一クラス大体三十~四十人といった人数で、それが十九組分だ。自分の名前を探すだけでも、相当な苦労である。てか、もう少し楽に確認できる術はないのだろうか。マジで面倒くさい。
「えーと……十九組にはなし……と……次は……」
順々に自分の名前を探す。時々、似たような名前の生徒が居て、ぬか喜びをしてしまうこともしばしばである。
「ここにもないなぁ……早くしないと入学式に遅れちまうんだが……次は……十五組……」
俺の名前どころか、みなみの名前すら見つからない。
みなみもじーっと真剣な顔つきでクラス表を確認している。さっきから、なんで身体が横移動していないのかが不思議であるが、自分の名前を見落とさないように慎重なのだろう。
「えぇ……十組にも名前がないぞ。折り返しちゃってるじゃん」
十組、九組、八組……と、クラス表を確認するも、未だ見つからない。そろそろこれはおかしいと疑問に思っている中、とうとうみなみの隣にまでやってきてしまった。
「おいおい最後は一組しか残ってないぞ。もしかして、俺たちって忘れられてる……?」
みなみが呆然と立ち尽くす一組のクラス表前。みなみが確認しているのだから、大丈夫と思いながらも、一応確認してみる。
「えーと……若林……若林……って、一組にあるじゃんか!」
「えぇっ? きゃっ、ビックリした! ちょっと、アンタ近いんだけど!」
思わず叫んでしまった。まさか、自分の名前が一組にあるとは。それなら、最初からみなみが教えてくれれば、俺は無駄な時間を過ごさずに済んだはずである。
「ビックリしたじゃねぇよ! 一組に名前があるなら、そう言えよ!」
「言ったわよ! あった……って!」
「ちいせぇよ! てか、それ本当に言ったのか? 全然聞こえなかったんだけど!」
「もう、細かいことは気にしないの。そんなんだから背が伸びないのよ?」
「背はそこそこだよ! 平均的な男子の身長だから!」
「はいはい。男子はみんなそう言うのよねー」
ひらひらと手を振って適当に受け流すみなみ。無駄な時間を過ごしたことの償いは別の機会にしてもらうとして、とりあえず俺とみなみは同じクラスになったらしい。
「また同じクラスなんだな。まぁ、一年間よろしく」
「あっ、うん……よろしく……」
これで通算何度目だろうか。最早、数えるのも面倒くさいくらいに、みなみとはずっと一緒である。これぞまさに腐れ縁って奴なのだろう。
「でもよかったぁー、また若葉と一緒で」
「え、なんでそんな安堵してんの? もしかして、俺のこと……」
「これで、またうんまい棒がもらえる日々が送れるって思って♪」
「いや、なに毎日献上してもらおうとしてんだよ。うんまい棒も毎日渡してたら、結構な額いくぞ?」
「えっ、そういう話じゃなかったっけ?」
「ちげぇよ!」
うんまい棒を毎日献上してもらうとか、どれだけセレブな生活を送ろうとしているのか。そんなみなみの密かな野望を打ち砕き、俺たちは入学式が行われる講堂を目指す。
講堂までは道案内の張り紙があるおかげで迷わず向かうことができた。新入生の波に揉まれながらも、なんとか講堂を目指していく。
新入生の波に揉まれること数分。『講堂』と書かれた広い空間へと到達する。講堂には既に新入生の姿がちらほらと見受けられ、それぞれが指定されたクラスの場所へと向かっているようだ。
「それじゃ、男子と女子は座る場所が違うみたいだから、また後でな」
「う、うん。また後で……」
やはり、少し緊張しているのだろうか。俺と離れ離れになることが分かると、その表情に僅かな不安が滲んだ。気付けばずっと隣にいるのが当たり前の存在なのだが、こうして離れる時にみなみはこういった顔をすることがあった。
「さてさて、俺の座るとこはここかな……まだ、入学式が始まるまでは時間があるんだよなぁ……暇だ……」
喋り相手のみなみも居ない。両隣は全く知らない男子生徒が座っていて、それぞれエスカレーター組同士での知り合いなのか、談笑に花を咲かせている生徒もいる。さすがにその中に飛び込んでいく勇気もないので、俺はぼーっと、天井に挟まったボールの数を探そうとするも、「……さすがにないか」と、天井に向けていた視線を戻し、時間の潰し方に四苦八苦するのであった。
あれからどれくらいの時間が経っただろうか。軽く目を閉じている間にどうやら入学式は始まっていたようだ。薄暗い講堂の中で、入学式のプログラムは順調に進んでいるようである。
『続きましては、生徒会長のお言葉です』
「はいはーい」
アナウンスが響いたその直後、間延びしたやる気の感じられない少女の声が講堂に響き渡った。入学式という厳格な式にはふさわしくない声に、新入生を中心として講堂全体がざわつく。
「……なんだ、あれ?」
どんな奴が生徒会長なのかを見てやろうと身体を乗り出すも、一向にそれらしき人物がやってこない。講堂は静寂に包まれていて、全員が生徒会長の登場を心待ちにしている。最初の声から数十秒。講堂の壇上にあるモニターの電源が入った。巨大なモニターの電源が入り、これから何かが始まると、全員が生唾を飲む。
「やぁやぁー、諸君。この度は我が校への入学おめでとう。私が生徒会長の『椎名 梢』だ。以後、よろしく」
「ウサギが喋った!」
モニターに映し出されたのは、デフォルメされたウサギのイラストのみ。壇上に誰かが登っているようには見えず、変化があったのは壇上にあるモニターに映し出されたウサギだけだ。
「はっはっはー、驚いたかい? これが我が校の入学式における伝統なのだよ」
「な、なんじゃそりゃ……」
「我々、音羽学園生徒会は表に出ることを禁じられている。だから、こうしてモニター越しでしか君たちと会話をすることができないんだ。これは昔からの校則であり、仕方のないことなんだよ。だから許してくれると助かるんだよねぇー」
相変わらず、間延びした声の連続が講堂に響き、背筋を伸ばしたこちらも思わず脱力してしまう。
「まぁ、堅い話とかはめんどくさいから省略するとして、我が校の運営や自治は我々生徒会が仕切っている。何かお願いごとなどがある場合は、各クラスに設置している目安箱に投書してもらえればと思う。決して、武力による行使という悪手は選択しないでもらえると有り難いかな」
「武力による行使って……物騒だな……」
「私たちは君たちに会うことはできない。しかし、この学園に入学したからには、大事な生徒であることには間違いない。我々生徒会は、どんな時でも君たちの味方であり、よりよい学園生活を送るためには、出来る限りのことをしよう。まぁ、そんな感じでこれから三年間頑張っておくれ。以上、生徒会からの有り難いお言葉でした~」
最後まで間延びした声が響き、モニターの電源が切れる。
どうやら、本当に生徒会長の話はあれで終わりらしい。
「全生徒はそれぞれ自分たちのクラスへ向かうように」
近くに立っていた教師の言葉が響き、困惑した様子を浮かべながらも新入生たちがぞろぞろと立ち上がる。とりあえず、その流れに身を任せ寝心地最高だった椅子から立ち上がる。
こうして、入学式はつつがなく進行し、長い一日のメインイベントは終わりを迎えるのであった。
◆◆◆◆◆
「なんだったの、あの演説……」
「知らんがな」
教室に戻るや否や、みなみが表情を顰めてこちらにやってくる。開口一番の話題はやはり生徒会の演説である。みなみは規律に厳しい性格をしている部分があるため、気の抜けた演説が気に入らなかったらしい。
「まぁ、親しみやすい感じがしてよかったんじゃないか?」
「私たちとは会えないって言ってたけど」
「たしかに。そう考えると、親しみやすくてもそれを実感することはないのか」
「てか、生徒会が表に出れないってとこが謎なのよ! なにそれ、聞いたことないんだけど!」
ぷんぷんと怒るみなみさん。この状態になったら、触らないのが吉である。触れたら最後、プラスティックバットのフルスイングがお見舞いされること間違い無し。
「まぁまぁ、普通の学園生活送ってたら生徒会なんて触れ合う機会もないだろ」
「そりゃそうだけど……ああいう適当な感じの人が学園の運営をするってとこが心配なの!」
十数年前。全国的に学園運営法が制定され、今まで教師を中心とした大人たちで運営、自治していた学園を国際的な指導者育成のためという名目で、学園の生徒たちに委ねられた。一般的には生徒会が学園の運営を担うこととなり、それは我が音羽学園も同じだった。今まで大人の言葉には従うのが道理だったのだが、それが同じ学生となって、生徒たちからは自分たちの学園をより良いものにしようと、自由な発想が生まれるようになった。それは時に学園全体を良いものにするときもあれば、悪い方向へと導いてしまうものもある。そういった紆余曲折を経て、今では学生が自治するのが当たり前の世の中になっていた。
「み、みなさぁ~ん、おはようございますぅ……」
そんなこんなしていると、教室に一人の女性が入ってきた。
肩上までに切りそろえたショートヘアーと、メガネが印象的な女性だった。しかし、なぜかおどおどしていて、そのつぶらな瞳も潤みっぱなしである。
背格好からしてこのクラスの担任であることには間違いないのだろうが、果たして初日からこんな様子で大丈夫なのか……とても不安である。
「え、えーと……着席してくださいぃ……」
女性はか細い声でそういうと、教卓の前に立つ。さすがに世紀末な野郎どもが闊歩する学園、クラスでもないため教師の声に全員従い、それぞれの席へと着席する。そして、全員が着席したのを見届けて、教師はほっと安堵の溜息を漏らす。
「そ、それじゃ朝のホームリューム……こほんこほん……ホームルームを始めましゅっ!」
「なんだそれ……あざとすぎるだろ……」
一回噛んだと思って言い直したのに、最後でまた噛んじゃった!
典型的なドジっ娘属性を教師に感じながら、次に何を話すのかと待機の姿勢に入る。
「うぅ……噛まないように練習してきたのにぃ……え、えーと……まずは自己紹介しますね。私の名前は……『八代 香菜』って言います。これから一年、よろしくお願いします……!」
ペコリペコリと何度も頭を下げる八代先生。どこか小動物のような印象を受ける先生であり、この先生となら、一年間楽しくやれるんじゃないかという確信を得られる。絵に描いたような熱血漢やヤクザみたいな教師が担任じゃなくて本当によかったと心の底から思う。
「そ、それじゃ明日からの予定についてお話します……明日から早速授業が始まりますので……」
自己紹介が終わると、事務的な話が始まる。
事務的な話を真面目に聞いていると眠たくなってきてしまうので、俺はそっと視線を外に向ける。若干遠くに見える校舎の裏。数時間前、その場所で起こったことが脳裏に蘇る。自らの手から放たれた石に訪れた変化。それは決して夢の中の話ではなく、あれは紛れもない現実だった。
それにあの場所で会った女子生徒。名前は速水 由香里と言ったか……彼女には何故か惹きつけられてしまう。今でもハッキリとその姿を思い返すことができる。
「はぁ……ああいう非日常を求めてたのかもしれないなぁ……」
それくらいあの場所で過ごした時間というのは、驚きの連続だった。そして、俺は心のどこかで刺激を求めているのだ。その刺激をこの学園でなら満たせるのかもしれない。そんなワクワクが心を支配して、どうにも俺の心は躍ってしまうのであった。
「それじゃ、今日はこれまでです……みなさん、明日からもよろしくお願いします」
いつの間にか事務的な連絡は終わっていたようだ。ペコリと身体を直角に曲げて、八代先生が挨拶を終える。すると、新入生たちの緊張の糸も解け、瞬く間に教室内は生徒たちの談笑で包まれる。
「若葉、今日はまっすぐ帰る?」
「そうだなー、どっか寄っていくか?」
「ア、アタシはどっちでもいいけど……若葉がどうしてもって言うなら……付き合ってあげてもいいかなって……」
特にこれといって予定もないので、どこに寄って帰ろうかと思考していると、校内放送が始まることを告げる軽快な音が鳴り響いた。
「校内放送?」
「あーあー、マイクテスっ、マイクテスっ」
「この声って……生徒会長じゃね?」
「この適当な感じの声……間違いないと思う……」
スピーカーから聞こえてきたやっぱり間延びした声に、ピクリとみなみが反応する。じっと目を細めてスピーカーから聞こえてくる声に耳を澄ます。
「えー、一年一組の若林若葉くん……と、その友達の柊 みなみさん。至急、学生棟四階の『治安維持部』まで来るよーに」
「……へ? 俺、今呼ばれた?」
「な、なんでアタシまで……」
そろって生徒会長からのお呼び出しである。さっそく何かをやらかしたのかと、クラスに残っていた生徒たちからの好奇心旺盛な視線が突き刺さる。
「ふーん、変な名前の奴も居たもんだな。よし、帰るぞ」
「入学式の途中で寝てた若林くん? このまま帰ることは許さないよ?」
「どこで見てんだよ!?」
思わずツッコミを入れてしまった。一体、どこで俺のことを監視しているのか。裏で暗躍する生徒会……恐るべし。
「俺、なんかした?」
「してるじゃない。入学式、寝てたんでしょ?」
「いやさー、昨日の深夜アニメが面白くて……てか、それくらいで生徒会から呼び出し?」
「まぁ、実際に呼び出されてるし。そういうことじゃないの?」
ジト目のみなみは置いておいて、とりあえず呼び出しをもらった訳だが、どうしたものか。
治安維持部とかいう怪しい感じの場所に呼び出されて、良いことがある予感がしない。なんとかしてバックれることは出来ないかと考えていると、教室の入り口に見慣れない人影があることに気付いた。
「そういうことだから、大人しくついてきてくれると嬉しいんだけど」
「わーお、これはまた用意周到な……」
教室の入り口に立つのは、凛々しい黒髪を伸ばし、片手には鉄定規を持った女子生徒だった。それはまさしく、さっきまで脳裏に映像として再生されていた人物であり、俺に非日常を見せてくれた張本人でもある。
その速水先輩が鉄定規を片手に鉄仮面のごとき無表情でこちらを見つめている。
どうやら、逃げ出すことは不可能のようだ。
◆◆◆◆◆
治安維持部。そう名付けられた教室へと入る。
教室の中は簡単な会議室のような作りになっていて、長机がロの字に並んでいる。
黒板の横にはモニターが設置されていて、教室の壁には生徒の写真が肖像画のように並べられている。額縁に入った写真の下には名前と年代が記されており、何かの代表的な存在であることを伝えようとしているのであろう。
「なんで最後だけ名前しかないんだろうか……」
あの場所はきっと一番新しい人物が飾られるのだろうが、今は名前が刻まれたプレートのみが存在していた。
「あの、どうしてこの人だけ写真がないんですか?」
「……無駄口は慎みなさい」
「なによその言い方……!」
「まぁまぁ、熱くなるなって」
速水の冷たい口調にみなみが食って掛かる。そんなみなみを食い止める。そうしないと、みなみはどこまでも暴走してしまうのだ。
「やぁやぁー、よく来てくれたね」
速水とみなみの間で険悪な雰囲気が漂う中、それをぶち壊すような間延びした声が教室に響いた。その声は教室内に設置されたモニターから聞こえてきており、いつの間にかモニターには入学式のときにも見たウサギのキャラクターが映し出されていた。
「急に呼び出してすまなかったねぇ。君たちにはちょーっと話があってね」
「話ってなんすか? 俺、早く帰って名探偵のアニメが見たいんですけど」
「あっはっはー、それは私も一緒だよ。なので、手短に済ませるとしよう」
軽快な笑い声がモニターから聞こえてくる。ずっと見ていると、ウサギのキャラクターが喋ってるような感覚に陥り、自分は本当に人間と会話しているのかが不安になる。
「君には、我が音羽学園の『治安維持部』に所属してもらいたい」
「はあぁ?」
生徒会長の言葉が理解できず、思わず呆けた声が漏れてしまうのであった。
この回はあまり話の進展がありませんね……申し訳ありません。
次話以降、治安維持部について語られたりバトルがあったりすると思いますです。