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海の防人~2022 日中開戦~  作者: 呉提督
42/48

上陸開始

2022年 4月24日 20:00


佐世保の第二護衛艦隊群の援護を受け、

水陸機動団が宮古島、多良間島、両島に上陸を

開始した。

だが、本格的な戦闘はありえないということが

既に判明している。

というのも、両島に上陸した中国軍は

どちらもわずか200人程度。

装備も地対空ミサイルを除けば、

携SAMハンドアロー程度であり、

装甲車や対空自走砲すらない、いわば

時間稼ぎの部隊だった。

その地対空ミサイルもしなの所属のF35らによって

すべて破壊されている。

そのため、作戦開始3時間前の17:00、

中国軍強襲揚陸艦長白山が彼ら計400人を

収用し、尖閣諸島方面へ引き上げてしまったのだ。


自衛隊はこれを攻撃することなく、黙殺した。

そのため、上陸作戦といってもそれぞれ100人ほど、

警備隊程度で済んだ。

だが、それは同時に尖閣諸島の基地化が

確実に進んでいることを表していた。





・・・・・・・


ただし、与那国の中国軍は先の2島とは

まったく異なる。

空挺戦車に装甲車、対地戦闘ヘリまで有する

完全武装連隊なのだ。

この制圧に当たるのが陸上自衛隊の特殊作戦群。

そのほとんどが謎に包まれた存在である。


特殊作戦群二個中隊200人は

しなのファルコン隊5機に護衛されたC2輸送機2機で

与那国島へと接近。

20:10、パラシュート降下を開始した。


「小隊ごとに集合!」


降下後速やかに物資を回収し、集合、

点呼する。


「よし、欠員はいないな。」


「牧原隊長!お待ちしておりました。」


ひとりの男が物陰から現れる。

隊員たちがじろりとにらむ。

その男はSSの武藤。

上層部の命で与那国島でのスパイ活動を行っており、

住民と共に小学校に収容されていたが、半日前に

脱走。先程島南東にある中国軍の監視所を

ひとりで制圧したところだった。


「武藤か。話は聞いている。ご苦労だった。」


「住民は小学校の体育館や公民館、市民会館に

分散収容されており、それぞれに中国兵40人が

付いています。」



住民に被害が及ぶことだけはなんとかして

避けねばならない。

となれば、


「まず先に沿岸監視隊200人を解放しよう。」


「ですが、あそこの周囲は空挺戦車や戦闘ヘリが

固めています。今の装備では自殺行為です。」



上陸に成功した自衛隊。

だが、それは地獄の始まりに過ぎなかった…。

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