対空戦闘
2022年 4月22日 09:00
多良間島及び宮古島の制空権を回復した
スパロウ隊、ファルコン隊はパトロールを那覇基地のF15に
引き継ぎ、しなのへと帰投した。
「報告します。
中国軍戦闘機7機、早期警戒機を撃墜。
多良間島及び宮古島上空の航空優勢を確保しました!」
スパロウ隊、ファルコン隊は猛訓練の
成果を存分に発揮し、
中国軍の殲15を完封。
一機の損害もなく任務を達成した。
「ご苦労だった。
悪いが2時間後には与那国へ飛んでもらうことになる。
行けるか?」
「はい!」
航空団長峰山へ報告を終え、部屋を後にする
翔太。
しかし、その顔に笑顔はない。
その時、
ビービービー!!
艦内サイレンが大きく鳴り響く。
それが敵機襲来を示すものだということは
誰の目にも明らかだった。
・・・・・・
「早期警戒機より入電!敵機、殲20、5機、低空より接近!距離60km!!
接触まで3分!」
「ホーク隊の出撃は!?」
「間に合いません!」
しなの艦橋では大空たち幕僚が
対応に追われていた。
中国空母広東から発艦した殲20が攻撃を仕掛けてきたのだ。
「波多野群司令!ご命令を!」
「仕方あるまい。対空戦闘用意!」
波多野が全艦に達する。
のしろとやはぎが前方に展開し、
しなの、かがを取り囲んだ。
「SM2(艦対空ミサイル)、発射用意!!」
のしろ、やはぎのレーダーはすでに
殲20をロックオンしている。
殲20は距離20kmで空対艦ミサイル10本を発射した。
「イージスシステムデータリンク完了!
目標、空対艦ミサイル!前部VLS解放!
うち〜かた〜始め!」
のしろの前部VLSより飛び出した10発の
SM2は目標へ一直線に突き進む。
「8発の撃墜を確認!」
SM2は8発が目標に命中したものの、
残った2発は猛然と艦隊に突っ込んでくる。
だが、やはぎが発射したSM2が
残った目標も撃墜し、ミサイル全弾の迎撃に
成功した。
殲20は引き上げ、
海域には艦隊の機関音だけが低く響いていた。