中国軍侵攻 2
2022年 4月21日 16:50 総理官邸
中国軍の尖閣、与那国、宮古島方面侵攻は
すぐに総理大臣平沼に報告され、
平沼はただちに国家安全保障会議を開催した。
「侵攻してきた中国軍は、海軍艦艇、空母広東、空母
遼寧、揚陸艦2隻、護衛の駆逐艦8隻、
航空機20機以上、完全武装連隊など、
大規模なものです。
周到に用意された作戦と見るべきです。」
防衛大臣が入ってきた情報を読み上げる。
「外務大臣、中国大使館から連絡は?」
「ありません。」
「死傷者の報告は?」
「今のところありません。」
平沼は腕を組んで思考をめぐらせた。
中国側の目的はなんなのか。
尖閣諸島の領有権の主張か、それとも本格的に
日本を侵略しようとしているのか。
「総理!海上警備行動の許可を!」
「我が国の領土が不当に攻撃を受けている。
ただちに承認する。」
頼みの第7艦隊は不在だ。
在日米軍は動かないだろう。
それは中国もわかっているはずだ。
この問題は日本と中国で解決しなければならないのだ。
「外務大臣、アメリカ政府ならびに中国政府、国連に
連絡!外交努力は惜しみ無く行え!
官房長、記者会見の用意だ。対応は早いほうがいい。」
とりあえず、今できる最大限の努力をする。
平沼の額には汗が浮かんでいた。
・・・・
同年同日 17:30
海上警備行動の発令を受け、海上自衛隊は
ただちに任務部隊を編成。
横須賀で入渠を予定より2週間早く終え、待機していた
空母しなのに出撃命令が下り、
乗組員には即時集合がかけられた。
また、呉の潜水艦たいほうにも同様に
出撃命令が下り、
町に繰り出していた乗組員が続々と集まってきた。
「集合は?」
「は!完了いたしました!物資の積み込みも完了、総員配置についております!」
「よろしい。兵装の最終確認を行ったのち、
1時間後に出港する。」
18:30、剣城和也一佐の指揮する
原子力潜水艦たいほうは呉軍港を出港し、
豊後水道を南下。
太平洋の深海へと消えていった。