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海の防人~2022 日中開戦~  作者: 呉提督
13/48

平和の祭典 1

残酷な描写があります。

お気をつけください。

爆音をあげてF35が会場上空を飛行する。

操縦士は2等空尉に昇進した岩本だ。

友軍機2機と計3機で編隊飛行を披露する。


およそ10分くらい飛行し、彼らは厚木へと帰投した。

あとはブルーインパルスの舞台である。












岩本が空を飛んでいる時、和也達は不審人物の警戒を

続けていた。

そこに1本の無線が入る。


『こちらβ、不審人物1名を確保。日本人ではない模様。

某国工作員の可能性あり。警戒されたし』


『こちらα、了解。』


やはり紛れ込んでいた。某国の工作員。

今までの自衛官では工作員に対し手も足も出なかったが

彼らは違う。世界トップクラスのエリート訓練を受けた

特殊戦闘員なのだ。


広場であたりを見渡す。

若い外人のカップル。日本人の老夫婦。

家族連れ。

怪しい人物は見当たらない。


だが・・・・



「!!」


パーカーにジーンズ、スニーカーの若い男。

一見どこにでもいる。しかしその足首に不自然な

くぼみがあるのを和也は見逃さなかった。

足首に拳銃を隠しているに違いない。


さらに開いた手に拳銃やナイフを握るとできる

たこも発見した。

間違いない。



50mの距離をとって尾行する。

人混みに紛れ、なにをしようというのだろうか。


『こちらα、不審人物1名発見。

座標205。至急応援求む。』


『こちらΣ、了解』



不審人物がいてもひとりで追わない。

必ず3人以上で取り囲む。戦いの鉄則だ。



角を曲がったところでやつの姿が消えた。

だが和也は慌てない。足早に歩き、逃げた方角を予測する。


(右からはγが向かっている。だが左はまだ配置が

いない。やつは左だ!)


左に進むこと5分。再び50m先にやつの姿を捉えた。

やはり工作員に必要なのは冷静さと勘だ。


『こちらγ、配置に付きました。』


『こちらΣ、同じく』


『よし、GO!』


人気のないところで3人でやつを取り囲む。

すると、やつはいきなり銃を向けてきた。

すかさずΣが発砲する。


バン!


射撃の腕はΣが上だった。

Σは脇腹を、やつは右肩を、それぞれ撃たれた。


和也はまったく警戒を解くことなく、崩れ落ちても

なお抵抗しようとするスパイの左肩を撃ち抜いた。

どんなに屈強な人間であっても肩を撃ち抜かれたら

腕は絶対に動かない。また肩は出血も少ない。

スパイを生け捕りにして情報を聞き出すには

最適な攻撃場所である。



残酷なようだがこれが現実なのだ。

少しでも同情すればこちらが死ぬ。

日本の崩壊をたくらむ国のスパイなどに手加減する

必要はない。



『It's over. Raise a white flag.』


スパイは和也を見てニヤリと笑った。

そして舌を噛んで自殺した。

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