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学園Wの俺ら  作者: 祭狐
9/16

9.クーとシキ

学校に戻って、Wクラスへ向かう途中に、


「あっ、生徒会長の名前聞くの忘れた。」


ってことを思い出した。そういえば、生徒会長は何であんな遠くにいたんだろ。それも聞き忘れたな。ってか絶対あれ、俺を遠ざけるためだよな。ってことは雄叫びも嘘かもしんねえけど、どっちにしろ餌はあげにいかなきゃだしなあ。

なんてつらつらと考えながら、教室のドアを開ける。


「はいはい失礼しますよっと。」

「イサ!!大丈夫だったか!?」

「ん?あれ、シキ?」


ドアを開けるた途端に、シキが俺の方へと駆け寄って来た。


「イサ!どこに監禁されてたんだ!?怪我してないか!?」

「ちょっ、落ち着けよシキ。大丈夫大丈夫。全く怪我してないから。ってか、何でお前はこんな時間まで学校にいるんだよ?」

「俺は、イサのことが心配で!っていうのと。」

「ていうのと?」

「その、話が・・・」

「あぁ!そっか、まだ聞けてなかったな。」

「イサは、まだ帰らなくていいのか?」

「あぁ、俺は平気だけど。とりあえず先にクーにエサやっていいか?」

「うん、気を付けてな。」

「そんな風に言われるとこえぇな。」

「クーはお腹空くと雄叫びをあげるから。今はまだ平気みたいだけど。」


ん?お腹が空くと雄叫びあげるのに、今は平気?つまり、まだ雄叫びをあげてないってことか?


「さっきすごい雄叫びあげてたんだろ?外のラム先生の店まで聞こえたみたいだけど。」

「いや?雄叫びはまだあげてないぞ?」

「・・・やっぱりか。」

「どうした?イサ。」


・・・やっぱりあの生徒会長、俺から逃げるために嘘つきやがったんだな。


「イサ?」

「うん?」

「初めてなのに、よく普通に檻の中に入ったな。」

「えっ?・・・うお!?」


俺、ボーッとしていつの間にか檻の中に入ってた!?うおー!!どーしよ!?


「グルルルルル」

「うわあ!!ごめんなさい!!」


奥でクマがこちらを見て、唸ってる。・・・こええぇぇ。土下座しよう!土下座すればみんな許してくれるはずだ!!


「申し訳ありませんでしたあ!!」

「おい!?イサどうした!?」


シキが俺の行動に驚いて檻の中に入ってきた。

いやでも、これやればきっとクマも許してくれるはずだ!!


「ブフゥ」

「はい!何でしょうかクマ様!」

「イサ、会話できるのか!?」

「フモオ!!」

「はい!失礼しました!クー様!愚かな俺の過ちをお許し下さい!!」

「何の話なんだ!?クーとイサは何を話してるんだ!?」


シキが俺の肩をつかんで、俺の顔を覗きこんだ。


「イサ?大丈夫か?クーは人間食べたりはしないぞ?」

「はっはい!」

「イサ!?動揺しすぎだ。俺にまで敬語になってる。一旦落ち着け。」

「ブフゥ。」

「エサ。」

「分かるのか!?」

「シキ!クー様のエサはどこにある!?」

「えっと、ここ。」


シキが檻の端にある扉つきの棚から大きな袋を出した。


「その袋開けて置いておけば、勝手に食べるらしい。」

「らしいって何?」

「今までクーのエサ食べてるところは誰も見たことがないんだ。

けど、次の日の朝には空になってるから、俺たちが帰った後に食べているらしい。」

「へぇー、落ち着いて一人で食べたいのかな。」

「じゃないか?」

「よいしょっと。」


袋をクマの足元まで運ぶ。少しドキドキしながら。


「フモッ」

「うおっ!?」


置いた途端にクマに頭をガシリとつかまれた。

・・・ひええええ!!


「シッシッシキ!!シキィー!!」

「大丈夫だイサ。クーが気に入った時にする行動だ。」

「・・・そっそうなのか?」


グイグイと三回押され、やっと手を離してくれた。

・・・ふうぅぅぅ。


「失礼しましたぁ。」


と言いながら、シキと檻から出て扉を閉める。


「シキ、檻の鍵は?そいやさっきも掛かってなかったみたいだけど。」

「ない。クーは出てこないから大丈夫だ。」

「あっそう。ならいいけど。んで?話、どうする?俺たちがいたらクーが飯食えないんだろ?出るか?」

「あぁ、そうだな。近くに喫茶店がある。そこに行こう。」

「おし、じゃあ行くか。」


教室に置きっぱなしだったカバンを開いて、中を確認する。


「イサ、どうかしたか?」

「いや、財布とか取られてねえかなって。確認。」

「ハハッ、信用されてないな。」

「シキのことはしてるよ。けど、オーマとかなら、取っていっててもおかしくねえ。」

「あったか?」

「おう。よし、行こうぜ。」

「うん。」


教室の電気を消してから、シキと教室を出る。


「あれ?そいや、教室の鍵は?」

「後で警備員さんが閉めに来るから大丈夫だ。」

「そうなんだ。あとさ、あいつら普通に帰ったの?」

「あいつら?」

「オーマ達。」

「あぁ、普通に帰ったよ。イサが意識を失って、生徒会長が来てイサを運んだ後に、よし帰ろうって。」

「薄情もんめ。」

「でも、心配はしてたよ。」

「あっそう。」

「シキ。」

「ん?」

「その生徒会長の名前って知ってるか?」

「たしか、暇鮫くん、だったかな。」

「ヒマザメ?」

「うん。オーマがそう言ってたけど。」

「カッコいいのか、そうじゃないのか、よく分かんねえな。そもそもそれ、名前なの?」

「うん。彼も名字はないから。」

「そっか。あっそうだ、何で名字がある奴と、ないやつがいるんだっけ?」

「・・・イサってさ、もしかして。」

「うん?」

「いや、喫茶店で話そう。」



先伸ばしされました。すみません(笑)


次の喫茶店にて、名字のこともその他もろもろ(って何だっけ(笑)) もシキが話してくれる予定です!


あっあと、前回のイサと生徒会長の話で、イサと生徒会長が離れてるのに、紙見えるの?っていうのと、クマの雄叫びがイサには聞こえたのか、という問題を発生させたこと、すみません。紙は・・・視力がいいということで(笑)


どうか、よろしくお願いします(笑)


グダグタですがお付き合い下さい(笑)(>_<)


読んでいただき、ありがとうございます!


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