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学園Wの俺ら  作者: 祭狐
6/16

6 お使いしてみよう!

運が良いことに、学校を出て右を曲がったところに、ちいさな店と、その横に自販機を発見した。店は大分古そうだが、逆にラムネを売ってるかもしれない。

良かった・・・。

こんなに、自販機と小さな店に感謝するのは初めてだな。

まずは店に入ってラムネを探そう。そう思って店に入ると、「いらっしゃい。」と、若い女の人の声が俺の来店を迎えた。へぇ、若い女の人がやってるんだな。顔を見ると結構美人で、店の雰囲気とのギャップに少し驚いた。


「あのぉ。」

「はい?何を探しているの?」


そう言って女性店員は俺のネクタイをつかんだ。ん?何だこの状況。喜ぶべきか?驚くべきか?それとも怖がるべきか?


「誰を買いにきたの?」

「・・・はい!?」


人身売買!?ヤバイだろ!!何を、じゃねぇのか!?間違えちゃった、てへっ、じゃ済まされねえ間違いだぞ!?


「もう、かわいぃ~、冗談よ。何を買いにきたの?」

「・・・あの、ラムネありますか?」

「あるよぉ~ちょっと待ってね・・・あとは?」


女性店員は彼女の後ろの棚から冷えたラムネを出して、また俺のネクタイをつかむ。

・・・うん、なんかもう慣れてきたな。


「オレンジジュースが2本と、あとお茶とコーヒーゼリー。」

「はい、はいこれと、あとはい。あとは?」


おう、全部あるんだ。すごいな。全部店員の後ろにあるんだな。すごいな。


「以上です。」

「じゃっあ、お会計ね?」

「はい。」


じゃっあ、そうです、お会計です。早く開放されたいです。そして二度と来たくないです。


「はーい、1万800円です。」

「はっ?」


1万?いちまん?何故!?


「冗談よ~。それより、あなた学校は?」


はっ!忘れてた。先生よりも先に気にするべきことを!確かにこの時間に制服で外にいたら、不思議に思われるよな。


「あー、えっとですね。」

「もしかしてさ、Wクラスの新入生?」

「はい。なんで分かるんですか?」

「オーマ達にパシられたんだ。」

「ええまぁ。ってあれ?なんでオーマ達のこと知ってるんですか?」

「かわいそうに。無料でいいよ。」

「はい?いや、でも。」

「私からの入学祝いってことで。さっ行きましょ。」

「へ?」


どこに?ってかこの人何者!?

ネクタイをぐいぐい引っ張られるので、大人しく付いていくことにした。最悪危ないと思ったらネクタイほどいて逃げればいいし。そもそもまだお金も払ってないし。


「君、名前は?」

「イサ、です。」

「そうか。イサくん、Wクラスへようこそ!」

「はい?あの、あなたは・・・」

「そうだ、まだ自己紹介していなかったね。」


女性店員がネクタイから手を離して、今度は俺の手をつかむ。


「Wクラスの担任の、ラムだよ。よろしくね?イサくん。」


なっなんだって!?Wクラスの?担任!?担任!?担任いるのかよ!!


「イサくーん?大丈夫?ほんと今日暑いもんね~。早く教室に行こうね。久しぶりだな~Wクラス。」


そう言って、ラム先生は、ジュースを持って先に校舎へと行ってしまった。うん、もう訳が分からん。

ってか、突っ込むところはそこじゃないんじゃないか?

ラム先生、ラムさん・・・ラムネェ・・・ラム姉!?

オーマが言ってたのって・・・

あまりの驚きに、俺は目の前が真っ暗になった・・・

どうでもいいですね。

くだらないですね。

ごめんなさい(笑)

また読んで下さい。お願いします!

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