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学園Wの俺ら  作者: 祭狐
5/16

5 入学式後のダラダラ

あの後、とりあえずW組の授業クラスを聞いて、オーマの指示により俺達は教室に帰ることになった。結局入学式らしいことは何もなかったけど。


「はあ~やっぱりここが落ち着くな。」


シーテがぐでーと俺の制服の背中をひっぱる。

背中からふわりとシャンプーの香りがして、背中に汗をかきそうだ。


「そいやシキ。」

「ん?」

「さっきの、入学式の時、何で謝ったんだ?」

「あぁ、それは、」

「イサァ。」


イサァって随分と伸びた声だなぁ。シャンプーのいい匂いまでさせやがって。


「どうしたシーテ。」

「イサ、外の自販機でお茶を買ってきてくれてもいいぞ。」

「はい?」

「外の自販機でお茶を買ってきてくれてもいいんだぞ?」

「いやいや、別に大丈夫ですよ。」

「ジュースでもいいぞ。」


つまり買ってこいってことね・・・。


「何飲みたいんだよ?」

「ラムネ。」

「それ、自販機にないやつな。」

「ラムネェ。」


どっかにいそうだなラム姉って。


「分かったよ、見てくるから。なかったら似たようなもの買ってくりゃいいのな?」

「やだ。そしたらお茶がいい。」

「はいはい。」

「イサ。」

「あっシキ、ごめん、すぐ買ってくるからそしたら聞かせてくれるか?」

「・・・うん。」


シキが入学式からどこか暗い顔なのは気になるけど、今は早くラム姉を買ってこないとな。


「おい、イサ。」


教室を出ようとしたところで、オーマが俺の肩をつかんできた。あぁ、もうめんどくせぇ。


「なんだよ。」

「俺にはコーヒーな。あと、ラム姉は買ってきたら犯罪だぞ。」

「わーったよ。・・・!?」


待てよ、何でこいつ、俺の考えてたことが分かるんだ!?おいおいおい、こえぇよ。ホラーだよ。サイコキネンシスだよ。あれ?なんか多くね?サイコ・・・サイコキ・・・もうどうでもいいや!!


「5分でラム姉な。」


何言ってんだよこいつは!?もういいやもういい!!さっさと買いに行こう!

教室を出て急いで外の自販機へと向かう。

ってか、外の自販機ってどこよ!?

俺まだここ来て日が浅いどころじゃないんだけど!?

あぁえっと、ラムネがなかったらお茶で、オーマはコーヒーで、マツカとシキにはオレンジジュースとかでいいかな。

うん、あれ・・・?シーテはラムネで、オーマはコーヒー・・・ブラック?ゼリー?牛乳?なんだっけか?聞き忘れたんだっけ?で、シキとマツカはオレンジジュースだったか?

いや違ったな。シーテはお茶で、オーマはコーヒーゼリーで、シキとマツカはオレンジジュース?

そもそもこれって先生に怒られないか?

もうどうでもいいな。何かに似たようなの買って、さっさと帰ろう。

そう思いながら、とりあえず近くにスーパーと自販機があることを願って走った。


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