一章 『ゲーム』
『はい、こんにちは白紙でーす。』
〔テンション高いです。白紙さん〕
『テンション下げないでくださいよ海さん』
[こんにちはです。海さん。白紙さん。ところで白紙いいことありました?]
『そうそう忘れてましたよ。今日でこの紙ヒコーキが出来て一ヶ月なんですよ。
』
〔一ヶ月と言ってもまだこのサイトに来る人8人しかいないし〕
[たしかに(笑)]
『それでも記念日は記念日なんです。』
〈記念日ですか。いいんじゃないですか。楽しくて〉[あ、けーさん。こんにち
は。]
〔こんにちは。けーさん〕〈どうも、圭です。こんにちは海さん。馨さん。〉
『けーさん。こんにちは』〈圭なんですけどけーさんで決定ですか〉
[決定です]
『けーさん。ひどい。わたしには挨拶無しですか』
〈あ、ごめんなさい。忘れてました。白紙さんこんにちは〉
〔忘れててもよかったですよ〕
[それは酷いかと思います]
『いや、思うじゃなくて実際に酷いんです。』
〈ところで何の話してたんですか?〉
〔白紙さんの無駄な戯言〕[無駄な戯言。]
〈へーそうなんだ。〉
『まさかの皆して私をイジメル!?』
〔そういや、最近闇サイト増えましたよね〕
[闇ヒコーキとかですか]『おもいっきり無視!?』〈闇サイトですか。被害者
多数って言われてますよね〉
[白紙さんは何か聞いたりしたことないですか?]
『やっと私に話が回ってきた!』
〔俺は、友達が二人闇ヒコーキに接続して一人はひきこもりに……………〕
〈あ、俺もです。〉
『私飛ばされた!?』
〔そういや、馨さんは?〕[えっ、俺ですか。俺は、友達が闇ヒコーキに接続し
てそれを一度だけ解除したことがあるくらいかな]
〈解除ってなんですか?〉[闇ヒコーキって一度開くと戻れなくなるんですよ。
そのサイト以外に動かせなくなったパソコンにあるプログラムで戻した事が]
〔そんな事が出来るんですか?そのプログラム教えてください〕
〈馨さん、俺にも〉
『私にもお願いします』
[ごめんなさい。そのプログラムはもう壊れちゃて、俺が作ったんですけど]
〔作ったって犯罪じゃ〕
〈まず、プログラムなんて作れるんですか〉
『作れますよ。しかももうこの時代じゃ犯罪なんて無いことと同じですよ』
[あ、白紙さん……………説明して下さってありがとうございます。]
〔たしかに有ると言ったら何も知らない国民と何かと闘っている政治家達か〕
〈ええ。嫌なもんだな〉
[そんな暗い話は止めましょう。ところでこのサイト、紙ヒコーキのリーダーっ
て誰ですか?]
〔!!リーダー?〕
〈そういやリーダーなんて決めてないな〉
『どうしよう。リーダーをどうしよう』
[い、今決めましょう。]〔そうだ。それがいい〕
『そうだ。』
(こんにちっは。鈴でーす。)
【ちは、シルバーです。】{にちは。そこらへんの人ッス。}
[うわ、どんどん集まる]《最後の一人、機械人間です。略してサイボーグ》
〈いんの!?そんなの〉
[けーさん。ハンドルネームですよ。しかもサイボーグって略じゃないし]
《いえいえ。私は機械人間。サイボーグです》
(無視していい?)
〔許可とった!?〕
『皆さん落ち着いて』
【シルバー。銀。機械じゃない】
{まさか敵視しようとしてたんッスか?}
〈仲間割れですか〉
[ちょっと、皆さん落ち着いてください。迷惑です]【ゴメン。ふざけた】
(ゴメンゴメン。はしゃぎ過ぎちゃった。)
{すみませんッス}
〈馨さん、ごめんなさい。〉
〔ゴメンゴメン〕
《スミマセン》
『私の時は無視だったのに!?』
(ねーねー馨。なに話してたの?)
[鈴さん。今紙ヒコーキのリーダーを決めようとしてたんですよ。]
{そういえばリーダーいなかったッスよね}
【リーダー。嫌だ】
[シルバーさん。速いですよ。じゃあ、まず皆で意見だしましょう。]
〔白紙さんになることだけは断固反対。俺じゃないなら誰でもいい〕
『海さん。私の事そんなに嫌い!?』
〔嫌い〕
『迷わなかった!しかも即答へこみます。』
[まず、白紙さん-1]
『マイナス!?』
[次けーさん。]
〈俺は馨さんに一票。〉
[なんで、俺?俺、無票]〈馨さん。一票〉
【同じく馨さん】
(私も。馨に)
{俺も、馨さんにッス}
[お、俺はけーさんに]
〈全員終わったね。〉
『私はまだなんだけど!』〔白紙さん。自分に-1だそうです〕
『そんなこと言ってない』〈結果発表!俺は一。で、白紙さんが-2。馨さんが5他
は0。よって、馨さんに決定。〉
[なんで俺に!?鈴でもそこらへんの人でもよくない?]
〈よくない。〉
(馨。よろしくね)
{リーダーお願いしますッス}
【馨でいい】
〈頼みます。〉
〔頼むぞ〕
『やって下さい』
[うっ、わかったよやるよ。リーダーやってやるよ]――――――――――――
一人の人がパソコンを見て笑っていた。
「リーダーは馨君か。」
クスクスと笑っている人の隣に青年が歩いて来る。
「携帯的に見てもお前は最低の人だな」
よくわからない事を言っている。
「携帯が人工知能を持って体も有ることよりはましだと思うよ。どう見たってた
だの人だし、携帯じゃないよね」
青年は少し嫌な顔をして、「やっぱりお前は嫌いだ。最低人間だな。」
人は携帯を開き、閉じを何度も繰り返していた。
「うるさいな~。携帯電話のくせに生意気だぞ」
まるで子供のような言い方をする人。
急に顔が暗くなり、ニヤリと笑って
「gamestartだね。authenticleader(本物のリーダー)は誰かな。」
人は暗い部屋で静かに笑う。
誰にも聞こえない程度の音量で誰にも聞こえなかった携帯電話の青年を除いては