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Deceptive Love  作者: 緋色
第三章:ベルトリオン編
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第四十五話:夜の集い①


 俺達はサキュバス達のお店からホテルへと帰還した。


 俺以外の三人はご馳走に大変満足したらしく、終始笑顔で会話していた、ちなみに俺はリリアからの慈悲か仕返しかはわからないが果物のヘタと、ルビリスが残した生野菜を食わされた、腹はある程度満たされたがあまりにも物足りなさすぎる。


 リリアとルビリスは帰ってからすぐに風呂へ行った、なんでも風呂キャンというものは女性の三大禁忌の一つらしい、他二つが非常に気になるが、俺とニグラスは部屋着に着替えたら速攻ベッドへと駆け込んだ、もう日付が回っているので、明日の金貨稼ぎに備えて早く寝ようという意気込みだ。


 ベッドに横になった瞬間とてつもない睡魔が襲ってきた、俺はそのまま身を任せて目を閉じた。


  ◇◇◇◇◇◇◇


 目を閉じてから何時間経っただろうか、いや一時間も経っていない、なんだか騒がしい。


 「ん‥‥‥」

 

 俺が寝返りを打ち横向きになると、すぐそばで人の呼吸音が聞こえ、顔に風がかかる。


 俺はゆっくりと目を開けた。


 「おはぁようぅゼニーぃ」


 ねっとりとした気色悪い声が耳に響き全身の身の毛がよだつ。


 薄着のルビリスが何故か俺の布団の中に入り込んでおり、俺の顔をほぼゼロ距離で見つめていた。


 「キャアアアアアアアア!」


 思わず乙女のような悲鳴が出てしまった。


 ルビリスは転がるように布団から抜け出しそのまま俺の腹の上に勢いよく横向きに腰を乗っける。


 「オエッ!」


 ルビリスは片手に乗ったサイコロを弄びながら笑顔で俺を見下ろす。


 「すごろくしよ!」


 「‥‥‥なんかの隠語?」




 「第一回すごろく大会! イエーイ!」


 「いえー‥‥‥い」


 いつのまにかリリアもこちらの部屋に来ており、ニグラスも俺と同じような顔をしてるので無理矢理起こされたのだろう。


 「何ですごろく‥‥‥しかもこの時間なんだよ‥‥‥」


 時計は午前三時を指している。


 「やっぱ旅行ときたら皆んなで夜更かしして遊ぶのは義務でしょ!」


 「義務”じゃね“ぇよ”、任意”だわ“」


 ニグラスが掠れた声を捻り出す。


 「というわけで、じゃーん! 手作りしてきました!」


 ルビリスが大きめの紙を床に広げる、それは想像していたよりも遥かにしっかり作られており、お店に販売されていても違和感はない。


 「そういえばルビリス絵が上手だったね」


 リリアもこの出来栄えには驚いていた。


 だが一つだけ一般のすごろくとは異なる箇所があった。


 「何でこれマス目に何も書いてないんだ?」


 するとルビリスは勢いよく体を乗り出す。


 「よくぞ聞いてくれました! なんとこれには特殊な紙を使っててね、魔力を通すと文字が浮かび上がるんだよね、だからそのマスに止まるまでは内容がわからないって仕様」


 ほう、ルビリスにしてはなかなか面白いことを思いつくものだ、ベルトリオンに来てから金貨稼ぎや外で遊んでばっかだし、たまにはこういうのも良いだろう。




 「順番はサイコロの目が大きかったニグっちから時計回りね、だからニグっち、ゼニー、私、リリアの順」


 順番を決め終え、ニグラスからサイコロを振る。


 「お、また六か」


 「お前出目高すぎだろ」


 賭博場でもそうだったが、ニグラスはシンプルに運がいい。


 コマを指定のマスまで動かし、魔力を通すと文字が浮かび上がった。


 『腹筋5回』


 「あーなるほどな、そういう感じか」


 ニグラスは一瞬でタスクを完遂する。

 

 「これは思ったより楽しくなりそうじゃねぇか」


 「でしょ? 私も何を書いたかあまり覚えてないんだよね、その時眠かったし、はい次ゼニー」


 俺はサイコロを広った。


 このすごろくのことは理解した、おそらく当たりハズレがあり、ハズレを引くとニグラスのようなタスクが課されるのだろう、だがこの程度恐るるに足らない。


 俺はサイコロを高く投げ上げる。


 「五か、悪くない」


 俺はコマを動かし魔力を込める。


 『腕立て伏せ1000回』


 は? 


 「はーいゼニー腕立て伏せ千回決定!」


 ルビリスが両手で嬉しそうに拍手をする。


 「おいちょっと待て! さっき五回だっただろ、何だよ千回って、桁おかしいだろ!」


 あまりにもハズレに差がありすぎる! 絶対これ深夜テンションで作っただろ!


 「ほら、マスの言うことは絶対だから早くやって、食後の運動だと思ってやれば〜? プププ」


 ルビリスはムカつく笑顔で俺を嘲笑っている。


 こいつあとで殺す。


 「はい次私〜、なーんだ三か〜」


 ルビリスはコマを動かし、魔力を込める。

 

 『腹踊り』


 「‥‥‥」


 「‥‥‥」


 「‥‥‥」


 「‥‥‥どうぞ」


 こっちもこっちで結構エグい、精神系のタスクもあるのか。


 「ちょ、ちょっと待ってよ! おかしいじゃん! やっぱこのゲームやめ」


 「マスの言うことは絶対、だろ?」


 三人の鋭い目線がルビリスに突き刺さる。


 その圧のせいか、ルビリスは渋々覚悟を決め立ち上がり、薄いパジャマらしきものをゆっくりとめくり腹を出す、そしてお腹を左右に揺らし始める。


 ルビリスは顔を真っ赤にし、視線を壁に逸らしている。


 ほうほう、ルビリスがここまで恥ずかしがるとはいい気味だ、だが、


 「おい! 腹の振りがたんねぇぞ! やる気あんのか!?」


 日頃の恨みを込めてハードルを上げる。


 「く‥‥‥!?」


 ルビリスは半泣きになりながら真っ赤な顔で俺を睨みつける。


 「後で、絶対仕返ししてやる‥‥‥!」


 そして大きく腹を動かし始める。


 まあ俺はあんな貧相な体興味ないので見向きもせず、この隙に腕立て伏せ千回を始める!


 「ねぇ! 言ったからには見てよ!」


 ルビリスの声は俺には届かない。


  ◇◇◇◇◇◇◇


 〜一時間後〜


 「ころ、し、て‥‥‥もう、お嫁にいけない‥‥‥」


 「はぁはぁはぁ、もう、死ぬ、腹筋が、はぁはぁ、十個に割れる‥‥‥」


 俺とルビリスは肉体的、精神的に致命傷を負った。


 まさか深夜のすごろくでここまで命の危機を感じるとは思わなかった。


 四人に緊張が走る。


 「えーっと、次私が振っていいのかな」


 リリアがサイコロを拾い上げる。


 「三と五以外! 三と五以外!」


 祈りを込めてサイコロを転がす。


 「四か〜、まだわからないけど流石に‥‥‥!」


 コマを動かし魔力を込めると、文字が浮かび上がる。


 『腹踊り』


 「‥‥‥」


 「‥‥‥」


 「‥‥‥」


 「‥‥‥」


 腹踊り何個あんだよ。


すごろくではないですが、

少し前友人達と旅行に行った時にこういったゲームを深夜にやって

負けたら服を一枚ずつ脱いでいくみたいなことをしました。(下着から)


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