印
唐突の時間巻き戻し。
<<DATE:ヴァルムント歴-995年>>
<<LOCATION:ヴァルムント帝国-国境都市ローデン>>
<<WEATHER:晴れ>>
「ふんふふふーんふーん♪」
スウィーピアさんからペンダントを貰った日、俺は踊りながら帰路についていた。
「ママ、あそこにゴキブリみたいなダンスしてる人いるー」
「こら見ちゃだめよ、ああいう虫ケラにはならない様にするのよ」
親子揃って言葉強すぎだろ、まあいい、今日は非常にいい日だ、全てを許そう。
「いやーにしても誰かから物を貰うのは気分がいいなー、しかもスウィーピアさんという愛する人から貰ったものは特に気分を良くしてくれる!」
‥‥‥プレゼントか。
「せっかくの良い機会だ、お母さんに日頃の感謝を込めて何か買おうかな、いつも色んな物を貰ってばっかだし、今度は俺が渡す番だ!」
そうと決まればいざ、ショッピンセンターへ!
◇◇◇◇◇◇◇
「決まらん」
いざ来てみればあまりにも広すぎるし、品揃えも多すぎる、何なら喜んでくれるだろうか。
食べ物、いやもしこれで嫌いな物を買ってしまったら元も子もないし、服、サイズがわからん、今から電話で親のウエストやその他もろもろ聞くのはあまりにも気持ち悪すぎる、おもちゃ、そんな年じゃ無いし忙しいだろう。
「ん”ん“ん”ん“」
俺は屋内のベンチに腰をかけひたすら普段使わない脳みそを回転させている。
「ママ、あそこにトイレ踏ん張ってる人のモノマネしてる人いるー」
「漏らしたのよ」
絶対さっきと同じ親子だろ、もしくは同じ遺伝子、なんだよ漏らしたって、人生で初めて聞く返答だわ。
「ねぇねぇ、あれ欲しい」
「あら綺麗なペンダントね、せっかくだしパパの分も入れて三人分お揃いのを買いましょう」
‥‥‥お揃い?
「それだ!!!」
◇◇◇◇◇◇◇
「おかえりゼニウム、今日はちょっと遅かったわね、あらそれは?」
「お母さん、いつもありがとうございます! おかげで楽しい人生を過ごせております! 大した物では無いですが日頃の感謝を込めて、受け取ってください!」
いざ正面から言うと恥ずかしくて、つい敬語になってしまった。
母親は包みを開け、中に入っている物を取り出す。
五芒星のペンダント、俺がスウィーピアさんから六芒星のペンダントと出来るだけ似てる物を買った。
「綺麗ね、本当に嬉しいわ」
「安いものしか買えなかったけどね」
「値段なんて関係ないわ、愛する息子から貰ったものほど嬉しい贈り物はないのだから」
スウィーピアさんからペンダントを貰った時とはまた違う幸福感が俺を包み込んだ。
「これからもいろいろお手数おかけすると思いますが、よろしくお願いします!」
夕食は二人で仲良くレモンのスライス添えの魚料理を食べた。
これの後日談が十四話から十九話です!
レモンのスライス添えの魚料理、僕は食べたことないですね。




