初等科に向けて03
総務省と有線放送の抗争は、戦後日本の電気通信事業の流れで起きた、通信事業のカネの稼ぎ方における抗争でもあった。電電公社がNTTに民営化したが、これは、莫大な赤字を抱え込む通信事業の基盤をNTT本体に移して、グループ各社を分離した結果でもあった。
<<<<<>>>>>
あたしには、前世の記憶がある。ただし、「ロマノヴァ」の歴史は、まったく違っている。
<<<<<>>>>>
21世紀に大きく広がったのは、インターネットである。これって、アメリカがおこなった世界戦略兵器でもあったのは、2000年における沖縄サミットでも明らかである。
「世界中で郵便みたいなモノができればいいんですよね、兄様」
「そうだね」
「兄様の使っているパソコン通信でもできるんじゃありませんか」
「連絡は、手紙より速いからね、メールは役に立っているよ。ビジネスとしては、従量課金が問題だね」
「有線放送の回線が使えたらいいんですよね」
「そうだね。ただ、電信もNTTの牙城だからね」
「電信って、まだあるんですか、兄様」
あたしは、ちょっと驚いていた。戦前のドラマとかで、「チチキトク スグカエレ」とか聞くけど、まだあったんですね。
「あぁ、弔電や祝電では、今でもよく使われているよ。相手の住所に届けてくれるんだかね」
「そっか、相手に端末が無くても良いんですね」
「あぁ、そうだ。パソコンは使っている人が少ないし、高いからね」
「兄様もワープロですよね」
「あぁ、まだ文章は、ワープロの方が綺麗に書ける。レポート作成には良いよ」
「あたしも、やってみたいです」
「そっかぁ、まだ早いと思うけどな」
「そんなことありません。玲華は小学生になるんですよ」
「ははは、そうだね。父に言っておくよ」
「はい」
嬉しそうに兄様の傍で笑っていた。
今も残っているけど、従量課金制というのは、通信事業のカネを稼ぐ方法として確立されていた。Nifty-Serveが、アメリカのComp-Serveと連携できるようになって、アメリカとの通信が楽になった。コンピュータ通信が、一つの形になろうとしていた時代が、1980年代からの流れで、電話回線そのものは従量課金であったけど、電子メールのやりとりや情報交換は、定額取引というビジネスとなっていた。




