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初等科に向けて02

情報通信としては、パソコン通信が最初となります。

著者は、Nifty-Serveに1988年くらいから参加しております。家には父が好きだったこともあって、普通のマンションだったのですが、有線放送契約をしていたので、いろいろと調べたことがありました。ここらへんは、かなりの闇が関わっています。


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 あたしには、前世の記憶がある。ただし、「ロマノヴァ」の歴史は、まったく違っている。

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 パソコン通信は始まっていて、貴麻呂兄様はワープロ(パソコンじゃないよ)で通信しているけど、インターネットはまだない。あたしもやってみたいと言ったけど、まだ早いよって、兄様は笑っていた。


 テレビを見ていると、ニュースをやっていて、中学生がネットをやっていて、電話代の請求金額が300万円となったニュースが流れていた。


「玲華。ほら、ネットをやるのは、非常におおきな金額がかかるんだ」


「えっと、なんでそんなにかかるんですか兄様」


「電話っていうのは、時間で料金を払っているから、長時間使うと電話代が高くなるんだ」


 重量課金制という奴だ。国鉄に続くような形で、電電公社が民営化の圧力を受けNTTという形で、民営化されていた。


「固定にすれば良いのに」


「そうだね。高いよね」


 テレホーダイとかも、まだ先みたいで、従量課金制の最盛期みたいである。ニュースの後に、ドキュメンタリー番組が放送されていて、有線放送の話が放送されていて、最高裁の判決と和解が流れていた。総務大臣を含めた、国と民間企業との裁判抗争の決着がついた、ドキュメンタリー番組だった。


「兄様。有線放送って、うちにもありますよね」


「あぁ、父様が出資しているからね、ラジオとかも聞けるし、音楽放送としては、なかなか良いよ」


「これは、固定金額なんですか」


「そうだね。電話回線の物理的な使用に関する料金として、月額で支払う形で決着したんだ」


 電話回線の物理的な利用、、、これって、ADSLじゃないのかな。


「電話回線の物理的な利用って、なんですか」


「玲華。

 電話回線は、家にも引いているから、電話をかけるのには、従量料金で支払わなければならない。でも、有線放送は、物理的に電話回線を使っているだけで、通話には使っていない、だから通話料金の支払いではないということになる」


「兄様。音楽が流せるから、通話もできるのではありませんか」


「一方的に放送するのには向いているけど、どこかの端末に特定して通信する形ではないので、技術的に難しいそうだ」


 xDSLは、下り回線速度は速いけど、上り回線速度が遅い、非対称通信という特徴があった。さらに有線放送の場合は、1対全のブロードキャスト通信であり、双方向通信じゃないという特徴がある。


「端末ひとつひとつに、特定の番号ができれば、個別に通信できるのではありませんか」


「玲華。よく気付いたね。今は、個別に端末が特定できないから、特定の通信に使うことができない」


 通信の基本は、1対全のブロードキャスト、1対1のPeer to Peerが基本。1対1の通信をするために、電話番号という形で、特定の端末が規定されている。


「手紙を届けるのには、住所が必要なのと、同じですよね兄様」


「そうだね。でも、技術的に可能だとしても、さすがに政府も認めないだろうね」


 電電公社は、国営企業であり、電話回線の普及は、国家事業でもあった。史実でNTTに変わったのは生まれるより前(1985年)のことで、今では考えられないが、当時の通信速度は1200bps程度であり、速くなっても数千bps程度であった、高速通信は一つの課題となっていた。有線放送は、技術的に考えれば、当時としては高速通信事業でもあったのである。


 ここらへんは、ネットでもあまり掲載されていないが、一つの音楽チャンネルで2400bps程度(モノラル1200bps)とされ、チャンネル数が440チャンネルとすると、最大で1Mbpsの通信速度を技術的に実現していたことになる。


 闇歴史ともなっているが、有線放送にADSLの許可が下りなかったのは、電電公社時代の敵討ちでもあったらしい。




高速通信が求められる中で、日本国政府は、ISDN通信網を全国規模で進めていて、FTTHという形で光ファイバーが通信事業として確立されていました。

ISDNの通信速度が、128kbps×2となりますので、技術的な進歩が、非常に極端に変化した時代でもあったのです。


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