金と金と金
視界がぼやけて見える。
「うっ…」
「だんだんとちゃんと見えるようになエクが俺の顔を上から覗いていたのだ。
「お疲れ様。凄かったよ!」
そっか。俺はあのゴリラを……とにかくエクが無事でよかった。
「本当にすごいよ。あのキングコングを倒すなんて!!」
「結構ギリギリだったけどな。」
あの本があって助かった。あれ、俺が倒したあいつは?
「騎士たちが来て連れて帰ってたよ。キングコングは危険モンスターのリストに載ってるからね!!」
まぁ別にいっか。
「後すごい大金も貰ったし。」
革で作られている袋の中に大量の金貨が入っていた。
「金貨50枚と白金貨5枚も!!」
白金貨?まぁ金貨より価値があるのだろう。
「それじゃ、帰るか!!」
「ちょっと……」
「なんだ?」
「こんな大金貰ったんだからもう少し喜ぼうよ!!」
確かにそうだな。
「あのさダガー壊しただろ。武器買いに行こうぜ。俺も武器とか防具とか欲しいし。」
俺は忘れていた。異世界に来たのにまだ学生服のままだったのだ。
「よし、行こうか!!」
俺達は森を後にした。
「う~ん」
俺達は武器屋に来ていた。
防具は軽装で決まったのだが、肝心の武器がまだ決められていなかった。
「お金はあるんだから好きなのにすれば良いじゃん!」
そうだな~大剣にしようかな~ダガーも捨てがたい。
「これなんかどうだ?」
店の店長がとても高そうなのを持ってきた。
「うちの家宝なんだがな、白金貨1枚だから誰も買わないのさ。竜の爪で作られてるから刃こぼれしないぜ!!どうする?」
「エク。白金貨1枚なんだけどさ、これで良いかな?」
「いいよ。テントのおかげでこんな大金が手にはいったんだし。」
エクさん。顔が納得してませんよ!!
「これ買います!!」
「おう!まいどあり!!」
なんかすごく嬉しそうなんだけど…
俺達が店を出ようとした時をある剣が見えに入った。
「なぁ店長。これは?」
「そいつは剣が鞘から出なくて使い物になんねぇぞ。欲しいのか?」
なんか気になるな。考えていると、
「わかった。そいつをタダでくれてやる。」
「ありがとうございます。」
やっと異世界的な感じになってきたな!!
早くローズルスに帰って剣を眺めたいな~
俺達はこうして武器屋を出たのだが…