悪を継ぐ者
「あ、イクスさん。」
イクスが天界に戻るとリッカ1人が留守番をしていた。
「よう、リッカ。」
「箱舟はいいんですか?」
「大丈夫だろ、多分。てかリッカ1人か?」
「そうですよ。誰かさんが暴れまわった事後処理です。あと、オウカはイクスさんの代行で神々の集まりに出ていて、ルーは魔界に降りてます。」
イクスが箱舟を作り出してからは基本的にオウカがイクスの代わりをしていた。
「…そ、そうか。なんか悪いことしたな。」
「そうそう、イシスさんから連絡が来てます。」
「そうか、サンキュ。」
ーイクス、久しぶりね。最近、オウカちゃん達に任せ過ぎじゃない?それは置いといて、本題に入るわね。率直に言うと『ルシファー』を継ぐ者が現れたわ。詳しいことは追って連絡するから。
「っ!なるほど、ルーが魔界に行ったのはこれが原因か。」
「はい。」
「…事務業は皆に任せるよ。俺より有能だしな。だから、戦闘面は俺に任せろ。」
「ちょっとは仕事する努力をしましょうよ。」
俺には何も聞こえなかった。うん、聞こえない。
「あ、イクス。こっち来てたんだ。」
「どうだった?オウカ。」
「あ、うん。ルシファーの話は聞いたよね?その対策として各神様が1人ずつ勇者を選出して討伐させるらしいよ。」
そもそも、ルシファーって、代を重ねるのか。けど、あいつと同じような存在なら確かにそのままにしておくことはできんな。
「…わかった、考えとくよ。」
「うん、それであの子の様子は?」
「今は『ハルシオン』のスイルヴェーン辺りにいるはずだ。」
「それって、守君ですか?イクスさんが自分に似せて作ったっていう…」
「ああ。そうだな…もしあいつが自分の答えを出せたならあいつを勇者に選出するか。」
どっちにしろ、今のままじゃどうしようもないな。ルシファーどころかセラ、サラあたりにも負けるんじゃないか?
「イクス、あの子をお願いね。」
「ああ、じゃあ行ってくる。」
「「いってらっしゃい」」
イクスがノアに転移し、コントロールルームに入ると、リブラ、バレットとその部下数人がいた。
「イクシズか。先ほど、微弱ではあるが『刀』が反応した。」
「そろそろ、フェイズ2が開くんじゃないか?」
「そうだな。あいつの刀は特殊だったからもう少しかかると思ってたが。」
「特殊?」
「そう、あいつの力は唯一、発生源が不安定なんだ。」
その頃、別の天界では
「トウヤ、ちょっといい?」
「なんです?イシス様。」
「他の神達の選出が終わり次第、魔界に向かってくれない?」
「何かあったんですか?」
「『ルシファー』を継ぐ者が現れたのよ。あなたには私が選出した勇者としてルシファーの討伐に向かってもらいたいの。」
「構いませんけど…1人で勝てるかわかりませんよ?」
「大丈夫。複数人の神が同時に勇者を選出し、魔界に送り込むから。」
イシスが不敵な笑みを浮かべる。
ーなるほど、あの化け物も勇者を送り込んでくるのか。これは、俺が行く必要あるのか?
とトウヤは昔自分を育て、敵対し、神になった男を思い出した。
たまにこっちでも平行線上の話を投稿しようと思います。




