予告 ~plorogue~
お久しぶりです。前回最終話を投稿しましたがそろそろ新小説を書こうと思います。一応この作品との関連もあるのでこちらにプロローグ兼予告を載せておきます。もしよければ更新のペースはそんなに早くないですが、新小説のほうもよろしくおねがいします。最後に、新小説のタイトルは『ワールド=クルーズ』です。
「俺はなんで生きているんだろう?」
「なんでって、生きてるから生きてるのよ。守。」
「…そうだな、言い方が悪かった。俺は何のために生きてるんだろう?」
「そんなの、私にわかるわけないじゃない。」
「そうだよな、ごめん。香奈。」
ーそう、きっとわからぬまま私たちは命を終えてゆくのだろう。何のために生きるのか。その答えを見つける人はきっと私たち普通の人とは何か違うのだろう。
雨の中、守と香奈は学校からの帰路についていた。夏も終わりいよいよ本格的に秋に入ろうとしていたころ、まだ6時前だというのに、外は薄暗かった。
「………」
同じころ、少しだけ離れた場所で、一人の男が傘もささずに立っていた。
「イクス、風邪ひくよ?」
その男に傘をさす人がいた。
「…オウカか。神が風邪をひくわけないだろう?で、どうしたんだ?」
「『どうしたんだ?』じゃないわよ!仕事サボって何やってんの?」
「ちょっと、下の空気に当たりたくてな。」
「嘘ね。それだけのために、わざわざ気配を消すために能力のほぼすべてを封じて降りるなんて。どうせ、あの2人でも見てたんでしょ?」
「オウカには敵わないな。」
とイクスが微笑む。
「で、本当の理由は?」
「…嫌な予感がしてな。様子を見に来たんだ。…まぁ、取り越し苦労だったようだが。」
ドォン!
何かがぶつかる音がした。
「「っ!」」
2人は即座に反応し音がした場所へと向かっていった。2人が到着するとそこには、道端に倒れたイクスと…血まみれの香奈がいた。
「…んぅ…。」
「イクス!守のほうは大丈夫よ!そっちは?」
「………」
「イクス?」
イクスは呼びかけに応じず、首を横に振るばかりだった。
「…どうにかならないの?」
「…即死だ。神である俺が、この子一人のために世の理を捻じ曲げることはできん……!」
「そんな…!」
「それよりも心配なのは守のほうだ。そいつは、いつからか香奈以外の人間との関わりを避けていた。そんな子がこんな事故で人間らしさを失うのはあまりに不条理だ。この世界が、そんな不条理を許してなるものか…!!」
香奈の葬式も終わり、また以前のような日常が戻ってきた。しかし、いるはずの場所に香奈はいない。飲酒運転によるひき逃げ。医者の話だと即死だったそうだ。ただ、人が一人死んだだけだ。友達といえど他人じゃないか。なのに、なんで俺は…泣いている?わからない…わからないんだ…!
イクスは守に見つからない位置から彼を眺めていた。
「それは、不条理に対する怒りだ。答えを見つけるまで晴れない心の曇りだ。」
それから一年と半年ほど。
「よう、香奈。見てみろよ。俺今日から大学生だぜ?まだ、あの日の答えは見つかってないけど、とりあえず生きてみるよ。…じゃあ、行ってくるよ。」
≪…次のニュースです。昨夜未明、○○市郊外の林で女性の遺体が発見されました。警察は、ここ数件の連続通り魔と同一犯とみて、捜査を…≫
そう、他人だ。道行く人も、友達も、ニュースでやってる通り魔も、そしておそらく、家族でさえ、他人なのだろう。そんな他人しかいない世界で俺は何を望むのだろう…
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