再会
さて、次のオウカで最後の一人だったはずなんだが…
「わたしもついていっちゃだめ?」
と、アミがただをこね始めた。
「アミちゃん、おとなしくしててください。すみませんイクスさん、オウカさん。アミちゃんの面倒は私が見ておきますね。」
アミが瞳をウルウルさせてこちらをみている。
「…俺は、別に構わないけど…オウカは?」
「そうね…私もいいよ。」
「ありがと!イクスおにいちゃん、オウカおねえちゃん!」
「で、どうするんだ?アミも一緒になったが…」
「アミちゃんも一緒なんだし、散歩でもしよう。」
三人で町外れの丘まで来た時、アミが突然こんなことを言い出した。
「なんだかパパとママみたいだね。おにいちゃんとおねえちゃん。」
「「へ?」」
途端にオウカの顔が赤くなった…気がした。夕日のせいだよな!…多分…。
「え…っと…、そう…だな…?」
「そう…ね、アハハ…。」
そのまま、少しの沈黙が続く。そしてオウカが切り出した。
「アミちゃん、ちょっとだけあっちの方に行っててもらっていい?」
「?うん、いいよ?」
「ありがと、ーイクス…この際だからちゃんと言っておこうと思うの。私、私ね、ずっとーーーー」
「ーー!」
「俺は…」
そう言いかけた所で、オウカが消えた。いや、正確には攫って行ったのだ、あの男が…!
「少し預からせてもらいますよ。」
「アミ…!こっちに来てくれ!……っ!」
イクスは宿に転移した。
「あれ?イクス様、オウカは?」
「アミを頼む。オウカは…絶対に連れ戻す!」
イクスはサーチを開始した。だいぶ離されたな。まあいい、転移の前に距離など関係ない!
ザッ
「おっと。これはこれはお速いご到着で。」
「だまれ。早くオウカを離せ…。」
「おやおや、ただの餌かと思えばおまけまでついていたんですねぇ。それも極上の物が!そうかイクス、お前この女に…ハハッ。こりゃあ傑作だ!こいつが誰なのかも知らないで?ハーハッハッハ!!」
「てめぇぇぇ!!」
イクスが二本の刀を抜き、襲いかかる。だが、奴はそれを躱し消えてしまった。オウカ共に。
「君があまりに遅いのでねぇ。催促しに来たんだよ!というわけで早くエウテルペへくるんだな。こいつがこいつでなくなる前になぁ、ハーハッハッハ!」
「待てよ、待ちやがれ!!」
くそっ…くそっ、また、守れなかった…。あいつにまだ何も伝えてないのに…。
「何落ち込んでるのよ!しっかりしなさい!!」
「…誰だ!?」
「しばらく会わないうちに私の声も忘れちゃったの?」
「まさか、イシスなのか?」
「そうよ。」
「くそっ…また、俺は大切なものを守れなかった…。イシスに力までもらったのに。」
「それで諦めるの?あなたにとってオウカちゃんはその程度の存在なの?」
「……!…そうだな、俺は誓ったんだ。あいつを守るって、あの笑顔を絶対に消させやしないって!!」
「そうよ、あなたはそれで良いのよ。」
「…ありがとうな、イシス。」
「私もすぐにそっちに応援に行くから。本来ならいろいろ制限がつくけど、対悪魔なら解除することができるの。100%解放までは無理だけどね。」
「ハハッ、それは心強いな。じゃあ、行くよ。」
「ちゃんとオウカちゃんを取り返すのよ。ルー達には私が伝えておくわ。」
イクスは小さく頷くとエウテルペへ転移した。
「ーというわけで、イクスは一人でエウテルペへ向かって行ったのよ。」
「そんなことがあったんですか…。」
そういいながらルー達は次々にあのブレスレットを壊していった。
「え、なんで?イクスにもらった大事なやつじゃないの?」
「大切でしたけど、これがあるとイクスさんは全力でやれないじゃないですか。私達はイクスさんの足手まといになりたくありません。」
「私達もリッカと同じ意見です。そして、私達は私達にできる事をやろうと思ってます。」
「だから、私達に力を貸してください。」
最近、イクスがあまり無双してない気がします。僕的にはこういう展開もありだと思うんです。ただ、エウテルペが云々のくだりが終われば再び無双ゲーになってくれると思うので、もう少し無双ゲーでない無双ゲーを見守ってくれたらな、と思います。




