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これなんて無双ゲー?  作者: TOTO
パンドラの匣 ~Pandora's Box~
21/82

我儘

王宮の広間の更に奥にある『王の間』、そこにイクスが一行は転移した。


「やあ、イクス君。来るなら事前に言ってくれよ。ほら、周りがパニクってるじゃないか。皆この人は私の客人だ!怪しい奴じゃない!!…で何の用かな?」


「前にあんた、俺たちにある程度の我儘なら聞くって言ったよな。じゃあ、言わせてもらう。すでに登録されたこの人たちの身分を抹消しろ、そんで通常の市民としての身分をやってくれ。」


「なかなか無茶を言うね。いいだろう、それくらいならやってやる。貸し一つだよ?」


「いいさ。この国の危機にまとめて返してやる。」


「心強いね。で、王宮前に捨てられてた…裏奴隷商人達はどうするんだい?」


「この国の法で裁いてくれ。じゃないとこの子達が報われない。」


「わかった、明日には身分も出来てるはずだ。それ、冒険者としての依頼なら、早く報告した方がいいんじゃない?」


「そうだな、じゃあ俺たちは帰るよ。」


オウカSIDE

ギルドに報告へ戻る途中、元奴隷の5人が小声でオウカに尋ねた。


「あの人って何者なんですか?王様とタメ口で話してるし。魔法をあんなに当たり前のように使うなんて。」


「あいつはね、この前ちょっとやらかしちゃったんだよ。ほら、ここの兵隊さん、ちょっとビビってるでしょ。ここの軍隊、あいつが潰しちゃったのよ。」


「はい?」


「だから、潰しちゃったのよ。一国の軍隊を。」


「あの人達を瞬殺したあたり、すごく強いのはわかってましたけど、凄過ぎません?」


オウカは黙ってしまった。


ーそんな事、私もわかってるわよ。まさか、任せろってヴェルデさんに頼むなんて、普通の発想じゃないわね。


そう思うオウカだった。



ギルドにつくと、思いのほか冒険者で溢れていた。まあ、昼下がりだから当然か。ちょうど午前に依頼を受けた連中の報告と、午後から依頼を受ける連中が重なっているのだ。ならば、この混雑も仕方ないだろう。


受付にいくと、ユリがいた。


「おかえり。やっぱりというかなんというか、早かったね。一応AAランクだよ?早過ぎて本当にやったかちょっと疑うよ…。」


「証拠に…ほら。」


「ああ、この子たちがそうなの。OKならば、これで依頼完了です。じゃあ誰か一人Aに昇格だけど…って多分ルーよね。」


「ああ、ついでにチーム申請も頼む。」


「わかったわ。で、その子たちはどうするの?」


「身分に関しても、働き口に関しても大丈夫だ。」


「そんな、我儘通るのあなただけよ?いいわ、じゃあ任せたわよ。」


その後、城にもどり、自己紹介を始める。


「俺はイクス、そんでこっちがオウカ、でこの子がルー。俺ら冒険者やってるんだ。さっきの戦闘見てたからわかるかもしれないけど、こいつドラゴンだから。じゃあ、自己紹介とあれば質問どうぞ。」


「私はリッカです。前まで冒険者やってましたが、家庭の事情でこんな事に…。質問なんですが、イクス様は一体何種類の魔法を使えるんですか?」


「えっと、一通りはいけるけど便利だから空間系を多用してるかな?」


「空間系を…多用?」


「イクス様、自重してください。空間系、時間系はとてもレアなのですよ?」


「そうですよ。少なくとも多用出来る人は見た事ありません。」


集中砲火を受けた。そんなにすごい事なのか?


相変わらず自覚のないイクスだった。


「私はエミルです。元の実家で店を手伝っていたのですが、連れてこられました。質問は特にないです。」


「私はカノンよ。私も冒険者をやってたんだけど、任務先でちょっとね…。質問は私たちはこれからどうすればいいの?」


「それも今から答える。」


「私たちは双子で、サラとセラです。見分け方はサラがポニテ、セラがツインテです。質問はないです。」


「よし、じゃあこれからなんだけど…俺たちのところで働かないか?特にカノンとリッカはチームに入って欲しいし。」


すると、全員が承諾してくれた。当たり前か。皆帰る家がないらしいし。


その後、第0部隊のことなどを説明した。


「ーあと、この城は好きに使っていいから、お金の管理はエミル、掃除洗濯、料理はサラとセラに仕切ってもらおうかな。そして、リッカは俺に魔法を教えてくれ。」


「「「「「わかりました。」」」」」


「じゃあ今日は自由にして。」


そうして一先ず解散した。また、ヴェルデのところにいかないとなあ。



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