6: 午後の過ごし方 ー悠とサーニャの場合ー
読者のみなさんこんにちは。
今回のお話では遂に立花兄妹の秘密が分かりますよ。
では、どうぞー
ーー昼ご飯を食べ終えた僕は会長とともに、何故かまた高等部に向かっていた。
会長曰く、何かお願いがあるらしいが詳細は教えてくれない。
まさかとは思うが、今後の予定ってーー、
「会長、まさかと思いますが次は高等部でブラブラ散歩する。ーーなんて言いませんよね」
「あらあら、何で私の考えがばれてるんですか?ーーもしかして私が悠さんのことを生徒会室に連れ込もうとしてることもーー?」
「いや、さすがにそこまでは。ーーって、それぐらいの予定教えてくれたっていいじゃないですか」
どうやら僕の予想は当たっていたらしい。
この人は僕を生徒会室に連れ込んで何をする気なのだろうか?
会長の、性格からすると何かをするーーとゆう最悪の事態には陥らないとは思うけど。
「ほらほら見えて来ましたよ」
僕は、今日二度目の高等部の門の前まできた。
相変わらず無駄に大きいな。
「それで何処から行くんですか」
「まずは、生徒会室に行きましょうか」
「もうですか?一応聞いておきますが僕に何もしませんよね」
「さあ、どうでしょう」
会長は顎に指をあてこちらを向いて微笑んでくる。
ーーか、可愛い。
って、何を考えているんだ僕は⁉
「あらあら悠さん。どうしたのですか顔を紅くして」
「……っ」
ーーあんたのせいだ‼
とは言えず僕は黙ってしまう。
くそっ、顔が熱い。
「会長、早く連れって行ってください‼」
「フフッ、分かりました」
絶対楽しんでるだろこの人。
その後も僕は生徒会室に着くまで散々会長にからかわれ続けた。
ーー十五分後、からかわれ続けた僕はやっと生徒会室の前まで来ていた。
「あーあ、もう着いちゃいましたね」
「僕としてはやっとなんですけど、どうしてでしょうね」
「どうしてでしょう?」
嫌味をもって放った僕の言葉は会長に上手く流された。
しかしーー
「扉だけでもとても立派ですね。この生徒会室」
「そうですか」
目の前にある扉は彫刻されていて、鶴だの亀だの色々なものが彫られていた。
会長はその扉を慣れた手つきて開けた。
ーーすると中には先客がいた。
「おかえりなさい、サーニャ。後ろの方は?」
「ああ、ただいま舞花。彼は例の転校生さ」
「ああ、なるほど。会計を担当している舞花です。ゆっくりしていってくださいね」
何がなるほどなのか 舞花と名乗った女生徒は一人で納得した。
しかもこの舞花さんとても美少女だ、藍色の瞳に膝上まで伸びた金髪がとても似合っている。
「ふぅ、もう戻していいよかな」
「あらあら、外客向けの私が教えた話し方をしてたのかしら」
「まあね、もうその必要もないだろう。ここは生徒会室だ」
会長は広い生徒会室の中心にたって舞花さんと意味の分からない会話をする。
「ようこそ立花悠、君の転校を私は嬉しく思う。」
「はあ、それより会長。口調変わって無いですか」
「そんな些細なことどうでもいいじゃないか。そんなことより悠、生徒会に入らないかい」
些細なことじゃないだろ、そんな僕の心の叫びは会長の次の言葉でふっ飛ぶ。
「僕を生徒会に?」
「そうだ、悪いとは思うが君の過去を少し調べさせてもらったよ。私は君に興味がある」
色々言いたいことはあるが、展開が早過ぎて正直ついていけない。
ーーそれに僕の過去を調べただって、
「…………」
「どうしたんだ黙り込んで、それとも何か考えを練っていたのかな」
そして会長の口角が上がる。
なるほど、いまの台詞、確かに僕の過去を知っているのだろう。
「はい。まあ、少し考えごとを。生徒会のことは少し考えさせてください」
「もちろんだ」
会長は僕の過去を調べたと言った。
とゆうことはーー
「それと、もしかしなくても?」
「フフッ、私の言葉からそこまで分かるか
」
「誰でも分かりますよ。会長の家柄からして、調べたとゆうなら深度の深い情報も得ているでしょうから」
会長は世界的企業、時音グループのご令嬢なのだろう。
その資金は一つの国を軽く買える程ともいわれている。
そして、この世界で時音の名を名乗れる者はとある一つの家柄のみ。
ーー少し間を置いて会長は言い放った。
「知っているよ。君と珠里の血が繋がってなくて、珠里がお嬢様だってこと」
遂に明かされた立花兄妹の秘密、なんとテンプレなことでしょう。
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