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37: パーティー当日その1

お楽しみください

委員長と別れ、スーパーで買い物を済ませた僕と遥は今、キッチンに立っていた。


「なあ遥、本当にそれいれるのか?」

「え、だって美味しいよこれ」

「それはカレーに入れた時じゃなくて、直接食べたときの話だろ」

「いや、でもきっと美味しく出来ると思うんだ」

「だからってなーー」

「もう入れちゃえ、ほいっ」

「ーーあっ‼」


遥は僕の言葉を無視してそれーーハイパーカップの抹茶味とレモンジュースをカレーに放り込んだ。

ーー遥曰く、酸味と甘味、そしてカレーの辛味を同時に味わえるようになるらしい。


ーー数十分後。


僕と遥、そして帰ってきたばかりの珠里は鍋の中をじっと覗いていた。

もちろん中身はさっき出来上がったカレーである。


「なあ、アイスが混ざり切ってないように見えるぞ」

「私にもそう見える」

「酸っぱい匂いもして美味しそー」


ーーこれのどこが美味そうなんだよ‼

一体遥の思考はどうなってんだ?

遥は僕の前でカレーね味見をする。


「あ、美味しい」

「美味いのかよ‼」


遥が目の前でカレーを美味しそうに食べる。

しかし美味しいと言われると急に食べてみたいという好奇心が顔を出す。


(まあ、一口くらいなら大丈夫だろ)


僕も小皿に少しカレーをよそい味見する。

マズイと薄々気づいていながら。


「ゔっ‼」

「どうしたのお兄ちゃん」


ーーなんだこれ⁉ 味がごちゃごちゃしていて気持ち悪い。

急に嘔吐感に襲われた僕はトイレに駆け込み胃からせり上がって来たものを吐き出す。

その時珠里が背中をさすってくれたのが少し嬉しかった。

そして遥に感想を言うためにキッチンに戻る。


「あ、悠、大丈夫」

「ああ、もう大丈夫だ。しかしお前よくあんなもの食べて平気だったな」

「いや、実は私も何か味変だなーとは思ったんだよ。でも案外食べれたから……」

「何か味変だなー、ですむお前がすげぇよ」

「えへへ」

「褒めてねぇ⁉」


この後も適当なやりとりが続いたのだが長くなるので割愛させていただく。

まあ簡潔いうと結局カレーを捨てた後、出前で寿司をとって食べたのだ。

そして今の時間は午後十一時。

遥が寝付いたのを確認した後に僕と珠里は明日の予定を確認するためにリビングに集まっていた。


「珠里、明日必要な物はちゃんと買えたんだな」

「うん。それと、明日は会長さん達が何かしら理由を付けて先に会場に行くって」

「じゃあ準備は会場と舞花さんがしてくれるのか。そのうちお礼しないとな」


ふむ、なら明日僕と珠里は遥と一緒に帰ればいいわけか。


「じゃあ、僕が特に心配することはないな」

「そうだね、お兄ちゃん」

「明日、最高のパーティにしような」

「うんっ」


こうして僕と珠里の秘密の会合はお開きとなった。

ーーああ、明日が楽しみだ。

そして僕は眠りついた。





ーーパーティー当日。



ーーピピピッ、ピピピッ。


「ああ、もう朝か……」


僕は目覚まし時計が鳴らす無機質な音でいつも通り目を覚ます。

いつもならもう十分程毛布にくるまっている悠なのだが、今日はパーティーへのワクワク感が眠気を上回り、すぐにベットから降りる。


「はー、どうすっかなー今日の弁当」


玉子焼きはいれておきたいなー、と呑気なことを考えながら僕がリビングに降りると珠里の姿があった。


「あ、おはよーお兄ちゃん」

「ああ、おはよ。今日は早いな」

「遥の誕生日だからね」


よく見ると珠里の目の下に隈が出来ていた。

どうやら今日が楽しみであまり眠れなかったようだ。


「早起きしたついでだ、珠里も一緒に弁当作ろうぜ」

「嫌だ、だってお兄ちゃんの方が料理は上図だもん」

「まあそんなこと言うなって」

「あ、ちょっとお兄ちゃんっ」


僕はなかば無理矢理珠里をキッチンまで連れてくる。


「もう、強引なんだから……」

「いいだろ別に、じゃあ珠里はご飯炊いといてくれ」

「うん、分かった」


そうして僕達兄妹は一緒に弁当の中身を作り始める。

そんなパーティー当日の朝だった。

さあついにパーティの当日までやって来ました。この話は誕生日パーティーが終わったら一度打ち切りにする予定なのでゴールまでもう少しです(多分)

最後まで付き合って頂けたら嬉しいなと思います。


ではまた

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