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29: 十一万円

お楽しみに

放課後の生徒会室で今生徒会役員は今朝の続きをしていた。

どうやら余った十一万円をどうにかしろと校長から言われたらしい。

しかし仕事が増えてしまったのに何故か会長の顔には笑みが浮かんでいた。


「会長、この仕事の何が楽しいんですか?」

「悠、気付かないのかい? 十一万円の使い道を見つけろとゆうことはつまり……」

「つまり?」

「十一万円を好きに使えと言っているのと同義なんだよ‼」

「「「は?」」」


会長の突拍子も無いことばに舞花さん以外全員が口をポカン、と開けている。

まるで何を言っているんだこの人、と言わんばかりに。

ーーと思えば舞花さんが


「昨年は二人しかいなかったから使い道なくて大変だったんですよ」

「舞花さんまで‼」

「だってこんなに人数がいるといろいろな使い道がありそうなんですもの」


もしかしたら舞花さんも見かけによらず、会長に似た思想の持ち主なのかもしれない。

まあなんだかんだいってこの人会長に長い間ついて行ってるんだもんな。


「悠、とりあえずは生徒会活動費とでも書いておいてくれ」

「いいんですか本当に?」

「構わないさ、教師も黙認してくれているしね」

「大丈夫かここの先生方⁉」


あーだ、こーだ言いつつも僕は書類に生徒会活動費、十一万円と記入してゆく。


「じゃ、今日の仕事はこれで終わりだ。帰っていいぞ諸君。ーーあ、悠は書類を提出しに行くのを手伝え」

「あれ、もう解散ですか? いつもならお茶飲みながら雑談するのに」


会長の言葉に遥が反応を示す。

しかしここで遥に帰ってもらわなければ困るのだ。

だってこのあとサプライズパーティーの会議をするのだから。


「すまないね遥。今日はこの後私も舞花も用事が入っていて残れないんだ」

「あ、謝らないで下さいよっ。わがまま言った私が悪いんですから」

「すまないね」

「だから謝らないでくださいってば」


遥を納得させた後はみんな帰る準備して生徒会室を後にして行った。

僕は会長と共に職員室に書類を運んで行った。

そして僕は職員室から出てきた会長が目をギロリと輝かせるの確認する。


「会長、今から本番ですね」

「ああ、悠」


僕と会長は口元を釣り上げながら生徒会室ーーもとい誕生日パーティー会議室に向かって歩きだした。




僕と会長が生徒会室に着いた頃には舞花さんと珠里も揃っていた。

とゆうかどうやってあのおせっかいな遥と別れてきたんだ?


「珠里、お前どうやって遥と別れてきたんだ?」

「え、ケーキ一杯食べてくるって言ったら遥の方から逃げて行ったよ」

「そ、そうか?」


ここにホラ吹きがいた。

まあ珠里とケーキを食べに行くと死ぬ程食わされた上に気持ち悪くなることもしばしばあるので遥の気持ちも分からないわけではないが。


「あ、でも帰りケーキ買ってくからねお兄ちゃん」

「了解」


ーーと思ったらしっかり証拠作りはしてゆくらしい。

我が妹ながらしっかりしている。


「ならそのケーキの代金は生徒会から出しておこう」

「ほんとっ? 会長さん」

「もちろんさ、それがパーティーの為ならある程度の資金は出そう」

「会長、そのお金ってもしかしなくても?」

「ん? 生徒会活動費から出資だよ」

「やっぱり」


まあ分かってはいたんだけどね。

会長ってこうゆう人だって。


「ゴホンッ」


僕が少し諦めた気持ちになっているところにわざとらしい咳払いが聞こえる。


「今から二回目の会議を始める」

もしかしたら今回のタイトルを見て「え?」と思った方がいらっしゃったかもしれませんが、本文を読んだあなたならもう意味は分かるでしょう。

次回もお楽しみにっ!


ではまた

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