3: いざゆかん、学園へ
三話目です。今回は珠里と遥があまり登場しません。その分会長と悠の会話をお楽しみに。
生徒会長ーーサーニャさんが家に来てから10分後。
僕達とサーニャさんはさっきまで掃除していたリビングにいた。
「うわー。この紅茶美味しいですね。だれが淹れてぐださったんですが」
「あ、それは僕が淹れたんですよ」
「すごいですね。うちの執事でも中々この味はだせませんよ」
「そんなこーー」
「あたりまえじゃない、悠は料理がとても得意なんだから」
「そうです、お兄ちゃんはすごいんですよ」
ーーそしてとてもくつろいでいた。
多分サーニャさん何か目的があって来たんだと思うのだけど、こんなことをしていていいのだろうか。
それに、さっきから珠里と遥が恨むような視線てサーニャさんを見ているのだか何故だろう。
「すいません、サーニャさんーー」
「悠さん、私のことは会長と呼んでください」
「はぁ……。それで会長、本日の目的は何ですか?」
「今日の目的ですか?そうでした、皆さん今から一緒に時音学園へ行きましょう」
「「「はぁ?」」」
一体なにを言い出すのだろうかこの生徒会長は、それに登校するのは明日からである。
「ちょっとまってください会長。何でいきなりそうなるんですか?」
「私と珠里も説明を求めます」
「理由ですか?それは簡単ですよ。学園を歩きながら皆さんとの仲を深めたいのと、転校して来た皆さんへの学園案内です」
「そんなことなら別にしなくてもーー」
「いえいえ、学園は広いので是非私に案内させてください。高等部のあたりだけでいいですから、ね!」
「わかりました。別にいいよな二人とも」
「私は別にいけど」
「私もそうゆうこと構わないよ」
会長に念を押され、二人の承諾も得たことで、学園(高等部周辺)の案内を受けることになった。
とゆう訳で私服に着替えた僕達と会長は学園の入り口にいた。
ーーってかこれ学園ってゆうよりもう一つの都市ぐらい広くないか⁉
まだ端しか見てないから分からないがこれは確かに一度案内してもらったほうがいいかもしれない。
表情を見ると珠里と遥も同じような印象を受けたことがうかがえる。
そんな様子を見ていた会長が満足そうに
「ね、これでもまだ案内は必要ないといいますか?」
それから僕達は会長につれらて高等部へ向かっていた。
道中には、カラオケだのゲーセンだの学園らしからぬ建物が多々あるし、中には何をしているのか分からない怪しい建物まであった
。
遥や珠里といえばさっきから「おぉ」だの「ふわー」だのいっている。
「会長、一応聞きますけどここって学園なんですよね」
「ええ、そうですよ」
「それにしては広すぎじゃあないですか。娯楽施設まであるし」
「あぁ、そんなことですか。ここは学園都市を実現させる為にどこかの物好きさんが趣味でつくったのです。ですのである意味一つの都市として捉えることが出来るかもしれませんね」
「はあぁ。なるほど」
ただの物好きの趣味でこんなものをつくるなんて馬鹿話も大概にしてほしいが、その物好きのおかげでこの学園があるのも事実ではある。
「そうえば会長、高等部ってまだなんですか?いい加減疲れてきたんですけど」
「もうすぐですよ」
「そうですか、よかった」
「でも体力ないんですね悠さん。お二方はあんなに元気なのに」
「あいつらはバカなんですよ」
だいたいもう歩き始めてから40分程経っているのだ、疲れるに決まってる。
ーー決まってるはずなのだが
「あのケーキ美味しそうですよ遥」
「ねぇ珠里、あんなところに遊園地が見えるわよ」
「あはは」
「うふふ」
みたいな会話を続けている。
正直疲れないのだろうか。
しかし、美少女二人が笑いながら歩いているのは絵になるものだ。
さっきからすれちがった人が、こちらを見ているような気がする。
「そういえば珠里さんと悠さんは双子なんですか」
「ええ、まあ一応は」
「一応?」
「まぁその話は後で、早くいきましょうよ」
僕は半ば無理矢理話を打ち切る。
僕と珠里は少し面倒な兄妹なのだ。
ーー何故かこの会長には面倒の中身がすぐばれそうなきがするけど。
そしてもう5分程歩くとやっと、
「ほら、皆さん見えてきましたよ」
「すげーな」
「うわ……」
「おっきっ」
僕達の目の前にあったのはとても大きいーーそう、とても大きいとしか言い表せないほど大きな敷地だった。
ーーとゆうかこれ門の向こうの庭だけで陸上競技場2つ分程あるんじゃないだろうか。
会長は呆然としている僕達の前に立ってこう言った
「ようこそ、時音学園高等部へ」
ついに学園の中が少しだけ見えてきましたね。次の話では珠里と悠の面倒の中身が分かります。もちろん見抜くのはあの人ーー。
では、このへんでさようなら。