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僕の周りの人が愉快すぎて困る  作者: 春風桜花
学園生活の前日編
1/43

プロローグ 立花家の朝

始めまして、春風桜花といいます。

これが僕の初投稿作品となります。

拙い文章ですがよろしくお願いします。

まだ少し肌寒い、4月の始めごろ。


「うーん」


僕は謎の寝苦しさに襲われていた。

ーーとゆうか、絶対誰か僕の上に乗ってるよね⁉

僕は自分の眠りを妨げる悪人を確認する為に、閉じようとするまぶたを何とか開き自分の上を仰いだ。

するとそこにいたのはーー


「お兄ちゃーん。早く起きてぇ」


パジャマ姿の妹ーー珠里だった。

僕ーー立花悠は体を起こし、目の前に居る快眠妨害者をベットの横に持ち上げて移動させる。(とても軽かった)


「ふぁ……。おはよう珠里、朝早くからご苦労様」

「うんっ。おはよう、お兄ちゃん」

「うむ。……おやすみ」

「こらぁ‼寝ちゃダメだよぅ。それに朝から可愛い女の子が起こしに行って上げてるのにそれってどうなの?」


そんなこと言われても、朝から妹に馬乗りになって起こされても重たいだけだ。

いくら可愛くても妹だしな。

喜ぶのは一部の変態さんだけである。

それにーー


「それに今日はまだ春休みだぞ」

「それはそうなんだけど……」


そう、今は春休みなのだ。

それに明日から高校生活が始まってしまうのだから、なおさらゴロゴロしていたい。

まだ午前7時なんだぞ。

しかし世の中自分の思いどおりにならないものである。


「うーん……」


珠里は少し悩んだふり(とてもわざとらしい)

をした後、切り札を切ってきやがった。


「ーー遥がリビングで、朝ごはん作ってまってるよ」

「なんで遥の名前が出てくるんだよ」


何故か珠里は幼なじみ(これまた美少女なのだが)の名前を出してきやがった。


「第一、それじゃあ遥も一緒に住んでいるみたいじゃないか」

「なに言ってるのお兄ちゃん、昨日から一緒に同棲ーーっじゃなくて同居し始めたよね。寝ぼけてるなら自分の周りを見てみなよ」


一部不穏な単語が聞こえたが、本人がそうじゃないと言ってるのだからなんでも無いのだろう。

そんなことよりも、今は珠里の言った通り周りを見回してみる。


「ーーえ」


するとそこにあったのは見慣れた自分の部屋ーーでは無く、昨日引っ越して来てから割り振った新しい自分の部屋だった。

ーーって、


「そうだ‼昨日引っ越したんだった‼」

「お兄ちゃん気づくの遅すぎ……はぁ」


横から妹の疲れたようなため息がでる。

しかしなんで俺は引っ越したことを忘れていたのだろう。

今なら、昨日僕と珠里、そして遥と一緒に引っ越して来たのをはっきり思い出せる。

ーーうん?そうえば


「なあ珠里。さっきお前さ、遥がご飯作って待ってるーーみたいなこと言ってなかったか?」

「うん、言ったよ」

「マジで?」

「マジで」


うわぁぁぁ‼やっちまった。

本当なんで寝坊したんだよ僕‼

ちなみになんで僕と珠里、遥の三人で同居することになったかとゆうと、前に住んでいた家では三人の進学した高校ーー時音学園への登校が不便だったからである。

今住んでいる家は世界旅行に行っている叔父の家で、本人に頼んで住まわせてもらっている。

まぁでも今はそんなことよりーー。

早く遥のところへいかないと‼


「遥っ‼スマン‼」


急ぎでリビングに降りた僕は、土下座こそしなかったものの、相手の顔を見るやいなや頭を下げた。


「別にいいから早く座って」

「お、おぅ。そうか」


いつもの遥なら少し怒るはずなのだが、今日はその気配が無い。

気になって遥を観察して見ると、僕と料理の間を視線がいったりきたりしている。

ーーなるほど、早く食べろと。

すると案の定、


「ちょっと、いつまでこっち見てるの。早く食べてよ」

「悪りぃ悪りぃ。お、美味そうだ、いただきます」


そして僕は料理に手を付けた。

気になる献立は、玉子焼きと鮭の塩焼き、それに白米と納豆である。

少し玉子焼きの色がおかしいが気にせず僕は白米から食べ始めた。


「でさ、なんで今日は朝食作ってくれたんだ」

「別に。たまたま料理したくなったの」

「ふーん。ま、ありがとな」

「か、勘違いしないでよ。悠の為に作ったわけじゃないんだからねっ」

「分かってるよ」


遥は口ではああ言ってるが、何か理由があって作ったのだろう。

まぁ、作ってくれたのは正直に嬉しい。

納豆と白米を食べ終えた僕は鮭に手を伸ばす。


「この鮭美味いな。塩味もよく効いてる」

「あ、ありがとう」

「お兄ちゃーん、ちゃんと食べてる?」

「食べてるぞ」


すっかり忘れていたが、妹が戻ってきた。

髪がしっとり濡れているので入浴していたのだろう。


「あ、珠里。お前も食べるか?」

「いや、いいよ。私はもう食べたから。それよりまだ玉子焼き残ってるよ。」

「悠、早く食べてよ」

「わかったよ」


美少女二人に急かされて俺は玉子焼きを口に入れてしまった。


「ゔっ‼」


ーーなっ、なんだこれ。無茶苦茶甘いッ‼

僕が食べたのは、玉子焼きの形を模している、甘ったるい食べ物だった。

そんな感想が顔にも出ていたのだろう。

遥が悲しそうな顔をして、


「やっぱり美味しくないよね、それ。かなり甘いし」

「い、いや。そんなことはないぞ。なんだよこれ、全然食えるじゃないか」

「む、無理しなくていいんだよ」

「無理なんかしてないって」


女性を悲しませたら男として終わりである。

心配させない為に僕は玉子焼きを流し混んだ。

ーー今の僕の口の糖度はすごいことになっているだろう。


「ごちそうさま」

「ありがとう」

「なんでお礼なんか言うんだよ」


こうして僕と二人との同居が始まった。

ーーそしてこれは僕と僕の周りの人達との愉快な物語である。





全然文章量が少ないですよね。これから一話一話、文章量を増やし、実力も上げていこうと思います。

次の話は生徒会長が登場予定です。楽しみにしていて下さい。

予定では明後日までに次を上げます。

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