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原作通りの金太郎で容姿は可愛い男の娘。
二次創作になります。
山奥で、相変わらず熊と相撲を取っている金太郎。
怪力は昔話のまま、岩を持ち上げ、木を軽々と担ぎ、動物たちと対等に遊んでいる。
けれどその姿は、誰が見ても少し意外だった。
丸い目は澄んでいて、あどけなさが残る。
山育ちなのに肌は不思議とやわらかく、風に揺れる髪も、少年とも少女ともつかない中性的な雰囲気を持っている。
赤い前掛け姿は変わらないのに、そのシルエットはどこか繊細で、森の光の中では小動物のような愛らしさすら漂っていた。
それでも中身は昔話そのまま。
「おら、負けねぇぞ!」
熊に組みつき、笑いながら押し返す力は本物で、山の誰もが知っている“あの金太郎”のままだ。
優しさも変わらない。動物がケガをすれば真っ先に手当てをし、弱い相手には決して力を振るわない。
村の人々はいつも少し不思議に思う。
あの怪力の少年が、どうしてこんなにも柔らかく、可憐な雰囲気をまとっているのか、と。
でも結論はいつも同じだった。
「金太郎は金太郎だ」
強さも、優しさも、そしてそのどこか愛らしい佇まいも全部ひっくるめて──山そのものみたいな存在として、今日も変わらずそこにいる。




