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観測者A

 私益の念を持つ者は、どんなやつだろうか。観測者とは、なんだろうか?それを知る者とは?

 観測者それは、目の前で行われる現象や事象についてを、そこで感じたとおりに、実際に行われた様に他者に伝える役割である。

 観測者は、語弊の無いように正確に状況を報告するため嘘や偽りがあってはならない。

 観測者A朝川 美央(あさかわ みお) 哲学的、心理実験に立ち会い実際に観察対象を観た一人である。実験は、ネット社会に生きる人の感受性に関するものであった。内容としては、ネットを通じて情報を得るときや、人から口頭で情報を得るとき、実際に目で見て情報を得た時の感情や感想を見るというもの。

 観測者朝川の報告は次の通りである、インターネットを介して情報を得るとき人は、無意識のうちに他の情報網よりも過剰に反応し、疑惑等の記事では執拗に批判や事実にないことを創造し非難している。また、口頭でのやり取りの場合相手への信頼性が高いと、あり得ない話でも聞き入れており、第三者への疑惑の話題では、ネット同様に批判を行っていた。だがしかし、実際に目の前で起きた出来事については、事実通りで誇張することなく反応していた。 以上より、人間は実際に観測や体験していないことを自分の想像や主観的に解釈をしているため、現代社会を生きる上で誤解や意見の食い違いが生じる。

 この実験から誰もが、人間は実際に観測したことについては、嘘偽り無く語ると思われた。だが、胸に手を当ててよく考えてみてほしい、もし目の前で人が言い争っている場面に遭遇したとして、それを動画に撮りタイトルを付けてSNSに投稿するとしよう。仮にそれが老人と青年の口論だとして、老人がとても怒っていたらタイトルには、「老害」と言うワードを入れることが出来てしまうわけであるが、もしその老人がただただ青年を注意していただけだとしたらどうだろうか? SNSで沢山反応してもらうためだけに、実際に観測したはずのデータからかけ離れた報告をする観測者が出てくるかもしれないわけである。

 これは、私益の為に起きるのである。だが、これを他人事のように思うかも知れないが、観測者が目の前で起きる出来事を故意的に、ましてや私益のために改ざんすることを我々は、日々耳にしたり実際に目で見たりしているはずである。 例えば、私人逮捕系ユーチューバは一時期話題になっていたがあれこそがまさに私益の為にデータを改ざんしたと言えるいい例である。 詳しい話をすると、日本では犯罪の防止や犯人確保の為に警察関係者でない一般市民でも現行犯で逮捕できる法律が存在するため、私人逮捕その物は悪いことではないのであるのだが、逮捕行為を撮影するなどしてプライバシーが侵害されることがあると違法行為となるためその手のユーチューバーは、無くなった訳だが他にも、犯罪に当たる行動をとっていない、ただの街ゆく一般人を違法行為をとったとして逮捕した件もあった。 つまりこの場合、私益の為に全くの他人のプライバシーや名誉を棄損したわけである。この様な話を読み皆これからの生活で気を付けようとするのだがその前に一度自分の行動を出来るだけ振り返って欲しい、今回の例の様に私益のために嘘の報告をしていないだろうか?

 今を生きる現代人である我々は、SNSなどで簡単に自分の観測したことを報告出来るようになっているからこそ、このような私益のためであるとかで改ざんされたデータを発信することは誤解をまねき一個人に迷惑をかけたり、国を越えた論争や物理的な攻撃にまで発展する可能性をどうか忘れないで欲しい。 また、改ざんされたデータを見つけたときは、その行動の危険性を改ざんした本人に伝えて欲しい。


 研究終了後、朝川観測官は報告が不十分であると、報告を却下されてしまった、その後別の観測官と共に新たな研究に出たそうな。

 当たり前とされている常識を疑うことこそ正しいことへと向かうことでありそこにこそ正義があるのかも知れない。そんなことを考えながら生きてみる

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