カラークウディネート
「光の加減で春の到来を感じるわね」
真冬の薄暗い太陽光とは、別世界だ。
「春の草木や街の飾り付けも雰囲気が明るくなります」
レマの髪も若草色だ。
「三色団子を考えた人はセンスがいいヨ」
エリは長い髪をお団子にすることがある。左右両サイドだとバランスはいいが、三個にするとサザエさんチックになる。
「ネクタイをピンクにしたり、バットをピンクにしたり、そういう楽しみ方もあるよな」
ペーさんほどではないが、さりげないお洒落が良いだろう。
「いま考えてたんだけどさ、リンゴとかサクランボ、イチゴは相性良いと思うんだよ。で、バナナとパイナップルも合うよなあとか思っててさ」
ははあ。
「もしかしてだけど、メロンとキウイが合うとか言いたいわけ?」
サッシがいい窓は、見通しが良い。
「似た色の食べ物はマッチする、ということでしょうか?」
マンゴーだ。ミカンと合うのは。
「それはいくらなんでも暴論じゃないのか」
反証を探すイエス。
「シチューにマカロニは欠かせないネ」
フルーツ以外にも適用される。
「カラーコーディネートと同じでさ、同色系もあれば、異なる色でマッチする食い合わせもあると思うんだ」
その法則にのっとると、色の組み合わせが悪いと、全体としてはマズくなるはずである。
「とんだ馬鹿話と思ったけど、食べ物以外にもあてはまりそうね」
ウグイスを見ながら抹茶を飲む。
「たまにあるんだよ。戦隊もので五人の色の組み合わせが悪かったりするのが」
不思議なことに、そういう作品の人気は低調だったりする。
「それで言うと、中日×広島戦やグランパス×ガンバ戦は、青と赤の対比が際だっていてつい見入ってしまう」
これに関しては、同色系では駄目で、セカンドユニフォームの用意が必要だ。
「野球も同じ色系統のチームが対戦するときは分けないと見づらいわ」
青や黒系統が多い。
時を戻そう。
「茶色い食事って嘲笑されがちだけど、緑の野菜も採らないとね」
スターバックスに代表されるように、茶色と緑はサマになる。




