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ハラッパーの真ん中で 【第Ⅴ座】  作者: 三重野 創


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33/44

烈火の如く、天下を盗れ!

「男子もだけど、女子サッカーも強豪国の仲間入りだわ」

 ワールドカップの躍進が記憶に新しい。


「メシヤの好きな3-4ー3に戻したな」

 超攻撃サッカーの婦人である。


「もっと欲を言えば、中盤の4枚はフラットじゃなくてダイヤモンド型を試して欲しいね」

 フラットなら中の二枚がいわゆるボランチの役目をする。ダイヤモンド型なら中の二人が縦に並ぶ。前はオフェンシブハーフ、後ろはディフェンシブハーフとなる。アヤックスとバルサは3-4-3で黄金期を築いた。


「並べてみると明白だけド、フィールドを満遍なく効率的に使えてるのが分かるネ」

 パスコースの選択肢がもっとも多くなる布陣と言われている。


「ホントですわ。これなら攻めるのも守るのも楽なハズです」

 レマがコマとボールを動かしてチェックする。


「この真ん中のダイヤモンドが柔軟に伸び縮みしてさ。FWともDFとも連携がスムーズになるんだよ」

 マリオに出て来るジャンプ台にも見える。


「サイドバックとウィングが同じ縦のラインに居るから、サイドハーフの負担は大幅に減るわ」

 カバーのために真ん中が手薄になることも無い。


「歯車が上手いこと噛み合う感じはするな」

 ギヤチェンジも容易だ。


「走るのは重要だけど、システムエラーのせいで体力消耗が激しくなったら勝てないからね」

 メシヤ監督の采配やいかに。


「なんにせよ、これは楽しいサッカーだわ。ガチガチの硬直した試合展開って、サッカー人気が低下しそうだもの」

 攻撃は最大の興行である。


「お姉さま、どうかしましたか?」

 エリが考え込んでいる。


「この陣形、セフィロトの樹そのものなんだよネ・・・」






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