オオタニさんと太田胃散
「ついに結婚か~」
スーパースターのホットニュースに、どこか残念そうなマリア。
(メシヤさまというものがありながら・・・)
「これで大谷がホームランをバカスカ打ってくれたら言うことないな」
ピッチングの復帰も待ち遠しい。
「プロミネンス化に覚醒したんだよね。スーパー日本人だよ」
どうにもならない窮地に追いやられると、ニホンジンの血が騒ぐ。
「極端なアッパースイングに変更したのもこの時だネ」
ここからスターダムにのし上がった。
「どのような食事をしているのかも気になりますわ」
なんでもかんでも口に入れていては、プロの躰は造れない。
「高タンパク低脂質が基本みたいだけど、一日の総カロリーは4500キロカロリーくらいあるらしいよ」
見事な大食漢である。
「あたしも食べる方だけど、さすがに無制限ってわけにはいかないわ」
どこに食べたものが消えるのか、マリアの胃袋は宇宙である。
「マリアさまのようなプロポーションになりたくて真似をしようとする人がいても、参考にならないですわ」
活動量がまるで違う。
「食べると躰がすぐ熱くなるのよね」
すぐ燃えて燃費の悪いほうが痩せやすい。
「少食で痩せようとすると、動きたくなくなるからな。身体に悪いぞ」
これでは出不精だ。
「4500キロカロリーは流石に胸焼けを起こしちゃうヨ」
エリが言うとジョークにしか聞こえない。
「僕は味見もあるし残り物も食べるから総カロリーはけっこう多いかなあ」
「お兄ちゃん、それもあってか胃腸に負担が掛かりすぎてるんです」
「それで太田胃散が常備してあるのね」




