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ハラッパーの真ん中で 【第Ⅴ座】  作者: 三重野 創


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ファクシミリー・コンピューター

「定期的にFAXネタが出るわね」

 聖ヨハネ北伊勢教会にもFAXはある。


「FAX叩きには断固反対だよ」

 紙資源の無駄という指摘は、ブラフである。


「画面上で情報を共有する分には有利だが、いざ仕事となるとそこからはアナログ作業が始まるんだしな」

 メールで要件が来たとして、その依頼を画面の中に閉じ込めたままで処理出来るだろうか。


「通知が何件もたまっていくのは、生真面目な人ほど病みそうですわ」

 クリックして開いてスクロールしてを延々と繰り返す羽目になる。


「働き方改革って言ってるけド、テクノストレスは相当なものだヨ!」

 テクノストレスはメカに弱い人間がなるものではなく、メカに強い人間がなる職業病のことを指していた。


「確認事項なんかはA4の紙一枚に整理してやりとりするのが一番確実なんだ。それをチマチマと個人の携帯にポチポチやるから余計な仕事が増える」

 通販や店の予約等はこの限りでない。


「僕はカラーFAXの優位性をもっと広めたいかな」

 通信速度や画質の点で各メーカーは及び腰だが、この物語ではそれを克服している。


「そうだな。あまりやり取りのない人間と写真を送って欲しいとなった場合に、メアドが不明だったり機種によっては送れなかったりでもやもやすることがある。そうしたことを考えたら代表のFAX番号へカラーFAXを送れたら便利だろうな」

 親しい個人間よりも、メーカーとの話し合いでこういうシチュエーションが多い。


「スマホもさ。意外と画像が送れてなかったりするトラブルがあるのよね」

 容量オーバー、通信障害など。


「端末を介さずとも、そこに情報があるっていうことがありがたいんだよね。それを古くさいとか時代遅れとか言っちゃうのは違うと思うな」

 カラーファックスが、新世界の紙となる。


「メシヤ、印刷で言えばあれも困ってるんだけド」

 エリがスマホを取り出した。


「サイズの違いでサ、スマホ内の画像を印刷するとおかしなことになるんだヨ」

 スマホの画像と写真のL型サイズとではズレが大きく、印刷が切れたり、そもそもアプリがフリーズする場合さえある。調整することも勿論できるが、かなり面倒である。


「あれ厄介だよね! スマホサイズの写真規格を作るか、スマホ画面を127mm×89mmの比率にするかだけど、横が89はちょっと太ましいね」

 この案件は、科納ニカルの出番である。





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