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ハラッパーの真ん中で 【第Ⅴ座】  作者: 三重野 創


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客引きと駆引き

「しつこいわねえ」

 シオンなどの大型ショッピングモールでは、携帯キャリアや健康飲料の呼び込み等が行われている。


「これじゃ夜の店の客引きだな」

 ※あくまでイメージで喋っています。


「これのせいでお店に来たくなくなる人も多いんじゃないかな」

 断り切れない性分を逆手に取られている。


「ホントにそうですわ。なぜ経営陣はこれを許しているのでしょうか」

 安いよ安いよレベルならまだしも、呼び止めて質問をされるのは非常に困る。


「ティッシュを一方的に配る程度にとどめておかないとネ」

 そこに書いてある文言を見て、あとは客が判断すれば良い。


「何か引きの強いものを展示して、それで吸い寄せられてくるのを待つくらいにしてほしいな」

 メシヤの料理は評判を聞きつけ客が集まる。


「自然発生的にブームが起こるなんてことは、もはや絶滅してるのかもね」

 無名の人物がSNSで取り上げて一躍ブームに、という展開ならほほえましいが、店と無関係の人物かどうかは本当のところ分からない。


「迷惑じゃ無い程度の宣伝ならOKだろう。話し掛けて足止めさせるのが非難されてるんだしな」

 ネットがだんだん快適でなくなっているのは、わずらわしい広告のためである。それを有料で消すことも出来るが、上がってくるオススメ情報がどうも通常運行の範疇を出ない。


「宣伝されてないものこソ、優れモノだよネ!」

 そうした良品に巡り会えるのは、この上ない喜びである。


「そうなんだよね。ただあまりにも知られなさすぎて作る人もいなくなっちゃってる現状がある。飽和のものを売るよりそういうとこに販路を見いだしたほうがいいんじゃないかな」

 日本人は元来飽き性、あたらしもの好きの国民性である。

「その点、メシヤの新作料理は飽きないヨ」


「要らない人に売るより欲しい人を見つけるのが先ですわ。手当たり次第に声を掛けられるのは大迷惑です」


「今度声を掛けてきたら、あたしがガツンと言うわ」



(あのお客さんたち、盛り上がってて全然声を掛ける隙が無いぞ・・・)







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