ネギ焼きと呼ばないで
「イエスくん、醤油味のお好みが食べたいならネギ焼きが良いんじゃない?」
粉モン好きのイエスだが、頑固な醤油派である。
「食ったことはあるんだが、具がどうもな」
お好み焼きほど豪華ではない。
「じゃあ海鮮入れてみる?」
これならイエスのお望み通りだ。
「メシヤ、ワタシたちの食べれるのも作ってヨ!」
肉玉も追加された。
「了解!」
メシヤも乗り気だ。
「美味しそうですが、これはもうネギ焼きではありませんね」
なんと呼ぶのが相応しいか。
「この香りがなんとも言えないわね」
夕方の帰り道の匂いがした。
めし屋フジワラには鉄板テーブルも設置してある。
「贅沢だネ~」
ただ食べられるということが、どんなに幸せなことか。
「はいよ、おまっとさん!」
みな臨戦態勢であった。
「メシヤ、これだ!」
長年イエスの追い求めていたものが、目の前にある。
「粉モンでこんなに肉汁が出るなんてね」
ジューシーというかグレイビーだ。
「食べ歩きの定番メニューになりそうですわ」
たこ焼き人気もソースよりネギ塩が追い越す勢いである。
「折り畳めば持ち歩けるヨ!」
忙しいときの腹ごしらえにも向いている。
「なんかさ。大変なことが続くけど、こういうのを食べて頑張っていきたいわ」
智慧の上に財産をかぬれば善し
然れば日を見る者等に利益おほかるべし
智慧も身の護庇となり銀子も身の護庇となる
然ど智慧はまたこれを有てる者に生命を保たしむ
是知識の殊勝たるところなり
汝神の作為を考ふべし
神の曲げ給ひし者は誰かこれを直くすることを得ん
幸福ある日には楽しめ
禍患ある日には考えよ
神はこの二者をあひ交錯て降し給ふ
是は人をしてその後の事を知ることなからしめんためなり
我この空の世にありて各様の事を見たり
義人の義をおこなひて亡ぶるあり
悪人の悪をおこなひて長壽あり
汝義に過ぐるなかれまた賢に過ぐるなかれ
汝なんぞ身を滅ぼすべけんや
汝悪に過ぐるなかれまた愚かなる勿れ
汝なんぞ時いたらざるに死ぬべけんや
汝此執るは善しまた彼にも手を放すなかれ
神を畏む者はこの一切の者の中より逃れ出づるなり




