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ハラッパーの真ん中で 【第Ⅴ座】  作者: 三重野 創


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勘芸劫の寒稽古

「寒すぎだろ!」

 先日の発言がフラグとなったミドル。


「だらしないわねえ」

  ハローデン王国は北欧にある。彼女の名前はウィル・インゲニオース。


「運動量が足りないんじゃねーの?」

  阿弥陀あみだススムは余裕の表情だ。


「ヒッショーは風の子じゃん」

 供米田くまいでんキョーコの道着は、半袖半ズボンである。


「風邪引いたら元も子もないぞ」

  ダジャレっぽいがダジャレではない。


「アレ使えるんじゃ無いか? マイスナー効果」

 ミドルは雲水翁の工学的サージカルオペレーションにより、磁気体質となった。電子機器の類いは、触れると壊してしまう。


「リニアにも使われている原理ね」

 ウィルはオブライエンに憧れる物理系女子である。


「面白そうね」

 リニア開通には、静岡が鍵となる。


「超伝導物質が必要だし、いくら寒いっていってもマイスナー効果を起こすほどじゃないぞ」

 実験台にされそうで嫌な予感のするミドル。


「雲水師範が持ってない訳ないじゃない」

 ウィルは辰砂しんしゃと液体窒素を準備した。かつては日本でも産出されていた辰砂は、丹砂たんしゃとも呼ばれ、霊薬であった。

「なんかあぶねーことしようとしてる!」

 逃げ出すミドル。


「捕まえて!」

 あえなくススムとキョーコに挟まれる。

液体窒素で辰砂を冷却するじゃじゃ馬娘。


「お前ら、俺をおもちゃにしやがって!」

「我慢なさい! これも人類のためよ」

「やめろ、ぶっとばすぞ!」

 ウィルたち破軍のヘルメシヤ一行は、キリアテヤリムのはこを護る使命がある。


「うわわわわーっ!」

 ミドルがふわりと浮かんだ。


「実験成功ね!」

 美少女戦士のような決めポーズをするウィル・インゲニオース・ハローデン。

驚異的なジャンプ力を誇るミドルであったが、空中浮揚にはまだ達していなかった。


(また、差を付けられてしまうのか? ミドルよ)

「お見事ね、ヒッショー!」


※この物語はフィクションです。決して真似しないよーに。







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