表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男の娘(成人済み)は小学生と暮らす  作者: リアン
間章
92/147

#90 新生活

手術から一週間が経った。もうすっかり女性としての生活には慣れたけどまだ少し服装とか、出かける時とかの準備に手間取ることがある。一番変わったのは………髪の毛かなぁ。今までは出かける時でも特に結んだりとかはしなかったんだけどこの前姉ちゃんから「葵はもう女の子なんだから出かける時は髪を結びなさい、それか短く切ること」と言われてしまった。それからは簡単に結んでから出かけるようになった。


他にも結衣がよく俺のベッドに忍び込むようになった。それとお風呂は毎日一緒に入るようになった。まぁ結衣と入れるのは良いんだけど………最近は結衣が特に胸に執着してるっていうか、すごく触ってこようとするんだよね。

嫌ではないんだけど、ちょっと最近は度が過ぎてるような気もしてて………やめさせた方がいいのかなぁ。


あっあと俺の性別が変わったのはしっかりと伝えた。伝えたのは紅葉さんと秋葉社長、それと明星姉妹それと学校に伝えた。まあここら辺は日常的にも関わりがあるからね、伝えないとな〜って思った。


「お姉ちゃん!そろそろ時間だよ!」


「はいはい、すぐ行くよ〜」


俺は家具の無くなった自分の家だった場所を眺めている。俺たちは引っ越すことになっていた、これは俺が家賃を払えなくなったとかじゃなくてただ単にこのボロアパートが取り壊されることになったからだ。俺はここに何年も住んでいたためもちろん愛着もあったし寂しさもある。


大家さんからは


「もう私も歳だから、ここの管理も厳しくてねぇ。もちろん住んでもらってた人には悪いけどぉ出て行ってもらうことにしたよ。けど安心しておくれ、しっかりと新しい家を用意してあるから」


と説明された。そして説明された住所に行くとそこは…………タワマンだった。

最初見た時はマジでびっくりしたよね。で、後から聞いたんだけどこのタワマンは大家さんの息子さんが持っていて築一年の超新しいマンションらしい。


そして大家さんからの配慮なのか、結衣達の通う小学校の学区内にしてくれたのだ。これは俺たち大人からしたら特に重要ではないけど子供達からしたらとても大切なことだ。だって学区が違くなったらせっかく仲良くなった友達とも離れ離れになっちゃうもんね。




俺は家を出てスマホを構えた。


「結衣〜そこに立って!」


「うん!」


ここには数え切れないほどの思い出がある。

イラストレーターとしても売れることが出来た。大手企業の専属にもなれた。新しい人とも出会うことが出来た。けど、何よりも大きいのは…………カメラに向けて眩しい笑顔をしている少女、結衣に出会えた事だ。結衣と出会って俺の生活は大きく変わった。本当に感謝しかない。


「はい、ポーズ」


俺は思い出の詰まったこの家を………たくさんの思い出を作るきっかけをくれた少女を一生忘れないだろう。



「お姉ちゃん、新しいお家って広いの?」


「広いよ〜今まで住んでたところよりかもはるかに大きいね」


「へぇ〜楽しみだね!」


「うん!」


そして俺たちの新しい家になるマンションに着いた。俺たちの部屋は確か……678号室だったな、そこそこ高い所だったはずだ。それにしても最近のマンションは凄いんだな。出入り口の自動ドアはオートロックでセキリュティ面では万全だし、さらには家の玄関もカードキーで開けるという。いやぁ、これを作った人は尊敬するよ。


「お姉ちゃん早く早く!」


「はいはい」


結衣に急かせれて俺はマンションの中に入った。

一階は受付、受付!?え、何?今のマンションって受付なんかあるの?

その他にも休憩スペース、カフェ、トレーニングジム。色々な設備があった。


「結衣達のお部屋って何階なの?」


エレベーターに乗ってボタンを押そうとした結衣が何階か聞いてきた。

いやぁ〜結衣びっくりするだろうな。さっき俺も確認のために聞いてきたけど………凄かったからな。


「えっと………20階」


「そんなに高いの!すごい!」


結衣は興奮でぴょんぴょんし始めた。


「こら!エレベーターの中でジャンプしちゃダメ!」


「ご、ごめんなさい……」


「エレベーターの中でジャンプするとエレベーターが止まっちゃうから次からは気をつけるんだよ」


「はぁ〜い」


俺が注意すると結衣はシュンと静かになってしまった。

うぅちょっと可哀想だけど、こういうのは保護者の俺がしっかりと教えてあげないといけないからな。


〈チーン〉


おっ着いたみたいだ。


「結衣行くよ」


俺は結衣の手を握って自分の家となるドアの前まで進んだ。

そして結衣にカードキーを渡した。一回は開ける練習をさせないとな。


「これをドアにかざしてみな」


「こ、こう?」


結衣がおずおずとカードをドアノブに当てると〈ピー〉という音がして鍵が開いた。


「開いた!!」


「結衣〜入るよ〜」


驚いて目に星を浮かべている結衣を横目に見ながら部屋に入っていく。

そして俺は新しい家に一歩踏み出した。


「「おお〜!」」


部屋に入った瞬間に俺と結衣は驚きの声をあげた。それは部屋に入ってすぐに街並みを一望できる程の大きな窓があったからだ。いや〜景色は良いって聞いてたけど……まさかこれ程とは。


「すごいねお姉ちゃん!」


「ほんと、こんなとこに前と同じ家賃で住めるなんて」


そう、なんとここには前と同じ家賃で暮らせるのだ。大家さんがお詫びと言って一年は前と同じ家賃で良いよと言ってくれたのだ。ま、俺からしたら関係ないけどな!


「結衣、お部屋見てきたら?」


「うん!」


今回の家はめっちゃ広い!

広いリビングと洋室が三部屋。トイレ・お風呂別。さらにお風呂は俺の希望で広い部屋にしてもらった。

これからの生活が楽しみである!


最後まで読んで頂きありがとうございます。


いいね、ブックマークをしてくれると嬉しいです。コメントなどもお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ