#73 質問大会
「さぁ始まりました!蒼崎先生による質問大会。ぜひ様々な質問をお待ちしておりまーす!」
……なんか、昨日より人増えてない?俺の気のせいかな?いやそんな筈はない、ぜっったいに増えてる。も〜やめてよ〜ただでさえ緊張するのにもっと緊張しちゃうじゃん。
「そして今日は何とサプライズゲストが来ております!ではどうぞ!」
おっゲストが来てるのか………聞いてないな、うん!ほんとにこういう事が決まってたなら事前に言ってくれよ。じゃないと俺が考えたプラン(白紙)が台無しじゃない。
「はーい!夜空に輝く一等星、綺羅星ヒカリです!」
おぉゲストは光ちゃんか〜多分俺が書いた子だからだよな。にしても………ボロが出そうで怖いなぁ〜俺は別に光ちゃんとかと違ってプロでもないからどこまで言って良いかわからないし……
「蒼崎先生〜?大丈夫ですか〜固まってますよ〜」
「ママ?大丈夫?」
「……よし!始めますか!」
ツッコミを入れても良かったんだけど、スルーした方が面白そうだ。
「スルーですか!?」
「はーいじゃんじゃん送ってくださいねー」
俺がそう言うと昨日と比べ物にならないくらいの勢いで送られてくる。いや〜やっぱり“プロ”の力は凄まじいな。
◆◆◆
「はいまずは……〈ママと娘はどんな関係なんですか?〉えーママと娘っていう関係です。これ以外ある?」
「違いますよー相思相愛の関係ですよー!みんなー騙されないでー!」
「嘘をつくな嘘を……」
「嘘じゃないですぅーほんとですぅー。あっちなみにあたしの妹の彗星もママが産んでくれたんだよー!」
「おぉさすが姉、妹の宣伝も欠かせない。良いお姉ちゃんね!」
「……キモッ引くわ」
「え、酷くない!?褒めてあげたじゃん!」
「はい次の質問は……」
「無視しないでー!ママ泣いちゃうよ!」
「〈ヒカリちゃんからのママの第一印象〉ママの第一印象か、う〜ん………ザ・ママって感じ?」
「ヒカリー!ママだよー!甘えてくれて良いよー!」
「……間違えました、変態です」
「そんなぁ……ママはあなたをそんな娘に育てた覚えはありませんよ!!」
「………こういう大人にはなりたくないですね。ママ早く次読んで、まだまだいっぱいあるんだから」
「はい、すみません。次は〈ママからの娘の印象は?〉ヒカリの印象か〜黙秘ってアリ?」
「◯すわよ(圧)?」
「ヒィッ!カワイイヨー」
「よろしい」
「(殺される……)」
◆◆◆
【数時間後】
「さてと、時間的にこれで最後かな?」
「いやーあっという間だったね!」
「誰かさんのせいで俺のメンタルはやられそうなんだけどね……」
「あ‘‘!?」
「ヒィ!……最後だから質問してくれた人はステージに上がってもらおうかな?〈本当の子供はいますか?〉これ書いてくれた人上がってきてー!」
さっきから光ちゃんの背後に化身が宿ってるんだけど………お寺とか神社でお祓いしてもらった方がいいんじゃないかな?
そしてさっきの質問を書いてくれた人がステージに上がってきた。そして俺はその人を見たことがあった。その人はなんと……
「え〜ではお名前を聞かせてくれるかな?」
「は、はい!か、神崎結衣です!」
だよね〜結衣だよね。ていうかどうやって来たの?俺教えた覚えないよ?
「結衣ちゃん質問ありがとうね!ところでかなり小さいけど……年はいくつかな?」
「小学生です!」
「お〜小学生!未来の……」
あぁ……成長してるんだなぁ。人前であんなにも話してるなんてあの頃じゃ思いもしなかったよ。俺は光ちゃんと結衣の会話を聞きながら涙を溜めていた。
「それじゃあ質問に答えてもらおっか!本当の娘or息子は……」
「います!世界で一番可愛くてキュートな娘ちゃんがいます!」
「未婚じゃ無かったんだぁー驚き!じゃあ年齢は?」
「ちょうど結衣ちゃんと同じ小学生ですね」
「へぇ〜じゃあもしかしたら同じ学校にいるかもね!」
「うん!」
「それじゃあ結衣ちゃんありがとうね!……これで蒼崎先生主催質問大会を終わりまーす!みんなありがとねー!!」
光ちゃんが締めの挨拶をして結衣が降りたのを確認してステージの幕が下ろされた。
◇
そのあと、俺が社長に挨拶に行くと「君の役目は終わったから社長に帰っても良いし見て回っても良いよ!」と言われたので見て回ることにした。(ちなみに光ちゃんとかはこのあとも仕事があるから帰れない)
俺が裏口から出て正面入り口に向かうと子供を二人連れた女の人がで誰かを待っていた。そして俺のことに気づいた一人の女の子がこっちに向かって走り出した。そして俺は走ってくるその子を抱き上げお互いにぎゅっとした。
「お姉ちゃんおかえり!」
「ただいま結衣!」
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