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男の娘(成人済み)は小学生と暮らす  作者: リアン
4年生編
63/147

#61 元日の朝

ふわ〜……よく寝た。


「お姉ちゃん……好きだよ〜」


隣を見ると結衣ちゃんが幸せそうな顔をしながら寝ていた。ふふっ葵お兄ちゃんと楽しい事してる夢でも見てるのかな?


「もう……食べられないよ〜」


ご飯食べてる夢?


「くすぐったいよ〜」


どういう状況!?ご飯食べてたんじゃなかったの!?


「ヤダ!」


???

私には結衣ちゃんがどんな夢見てるのかわかんないや。私は考えるのをやめて結衣ちゃんの方を見る、すると妙にほっぺたの方に目が向く。う〜柔らかそう、昨日こっそりキスした時はドキドキしすぎて感触とかまったく気にならなかったけど……どうなんだろう柔らかいのかな。


今は……ぐっすり寝てるし大丈夫だよね。ちょっとだけ……おおっ柔らかい、餅みたい。


「んん〜?あれ、未空お姉ちゃん?」


「ひゃっ!?ゆ、結衣ちゃん起きてたの!?」


結衣ちゃんのほっぺを触ることに集中してたらいつの間にか結衣ちゃんが起きてたみたい。触ってたことバレてないかなぁ……


「えっとね〜未空お姉ちゃんが結衣のほっぺを触ったくらいから起きてたよ」


最初っから起きてたのー!?うそ、すごく恥ずかしいんだけど。どうしよう、すごく気まずいんだけど……逃げよ!そう思ってベッドから降りようとすると結衣ちゃんに両腕を掴まれてしまった。


「む〜未空お姉ちゃんだけ結衣のほっぺ触るのはずるいよ!結衣も!」


結衣ちゃんはそう言うと私のほっぺを触り始めた。


「結衣ちゃん…くすぐったいよぉ!」


「結衣はずっと我慢してたの!」


そう言うと結衣ちゃんは私に体当たりをしてきた。けど……私は倒れることはなかった。


「む〜倒れない〜!」


結衣ちゃんはそう言うと私のお腹をポカポカと叩き始めた。しょうがない、結衣ちゃんがそんなに私の上の座りたいのなら……


「結衣ちゃん!」


私は結衣ちゃんのことをぎゅっと抱きしめてベッドに倒れ込んだ。私が倒れて結衣ちゃんがお腹の上にくると結衣ちゃんはニヤッと笑って私の両脇をくすぐり始めた。ふっ……残念だったな、結衣ちゃん!私は脇のくすぐりには耐性があるのだよ!


「む〜!未空お姉ちゃんなんで効かないの!」


「ふっふっふ……そんな物やられ慣れてるからね!残念だったな結衣ちゃん……さて、仕留めきれなかったら返しが来るんだよ」


私はそう言うと結衣ちゃんの両脇に腕を伸ばした。最初は結衣ちゃんが意味を理解していなかったが、すぐに理解して顔が青ざめた。


「へ……いやぁー!」


私は油断しきっていた結衣ちゃんの両脇をくすぐり始めた。結衣ちゃんはくすぐりに弱いのか段々と体が倒れ始めてきた。そして結衣ちゃんが完全に倒れきったのを確認して起き上がりそのまま下に降りていく。


***


「葵さん、おはようございます」


俺がリビングでボーッとしていると和葉さんの声が聞こえてきた。あ〜………もう朝か。昨日は……思い出したくもないな、うん。


「おはようございます、和葉さん。早いですね」


「ええ、いつもは私がご飯を作ってるので……もう体に染み付いてますね。葵さんもですか?」


ああ、嫁がアレだからな、可哀想に。まあその代わりに娘さん達はしっかりと育ってるからな。


「俺は元々健康的な生活だったんですけど、結衣が来てからは尚更早起きになりましたね」


「あぁ、子供の為になるとどんな事も出来そうになりますよね」


「ほんとですよ」



「そろそろ未空達を起こしに行ってきますね」


「はーい」


「うわぁーーー!」「きゃーー!」


和葉さんが部屋のドアを開けようとした瞬間、二人の悲鳴が聞こえてきた。ドアの方を向くと驚いて腰を抜かして倒れている和葉さんと結衣を抱っこしている未空ちゃんの姿があった。ちょうどドアを開けるタイミングが被っちゃったのか、そりゃあ悲鳴も上がるわ。


「未空!びっくりするだろ!」


「私だってびっくりしたよ!」


二人がギャーギャー言ってるのに結衣はキャッキャと二人を見ながらはしゃいでいる、う〜ん……カオス。


「……はぁ朝っぱら疲れたよ。夢未を起こしてくる」


「ん。あ、葵お兄ちゃん結衣ちゃんお返しするね」


出て行く和葉さんをスルーして未空ちゃんが抱っこしたまま結衣を渡してくる。すると結衣はぴょんっと飛び降りると今度は俺の方に抱きついてきた。


「未空ちゃん結衣のこと見てくれてありがとね。結衣もほら、ありがとうって」


俺が結衣にそう促すと結衣は俺から離れて未空ちゃんに近づいて「未空お姉ちゃん……大好きだよ!」と言って未空ちゃんのほっぺにちゅっとキスをしていた。


「ーー!?」


突然キスをされた未空ちゃんは顔が一気にボッと赤くなった。そして慌てふためきながらも落ち着きながら「ありがとう」と言っていた。


未空ちゃんにお礼を伝えた結衣は俺の隣に座りどこから出したのか、本を取り出して読み始めた。まったく、未空ちゃんの気も知らずに、未だにアワアワとしている未空ちゃんを見てなんとも思わないのか。


「結衣、今日は親戚の人たちがいっぱい来るけど挨拶はしてね。そしたら上に行っても良いから、わかった?」


「……結衣はもう子供じゃないもん!」


結衣がほっぺをぷくっと膨らませながら言う。俺は笑いながら見て「おっそれじゃあずっとここにいる?」と聞くと「それとこれは違うもん!」と言ってこたつの中に潜ってしまった。結局どっちなんだか……


最後まで読んで頂きありがとうございます。


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