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男の娘(成人済み)は小学生と暮らす  作者: リアン
4年生編
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#58 結衣と夢未のガチンコ勝負後編

「さあ夢未が少しリードしたままレースの後半になりました!まずは……登り棒ですね!今の季節、凍っていて滑ったら危ないので事前に滑り止め用のて手袋を配布しています」


未空ちゃんは準備が万端すぎてちょっと怖いわ。まあ確かに今の季節、凍ってて危ないし怪我なんてしたら大変な騒ぎになるからね、当たり前の対策か。


「さあ夢未選手、登り棒に手をかけ登り始めました!そこに少し遅れて結衣選手も見えて来ました!葵さんこの先のレースで気をつけておきたいところはありますか?」


「そうですねぇ、この先は前半のような優しい障害は無いので無駄の無い動きで最小の労力で突破する事が大切ですね」


「そうですね……おっと!ここで二人が並びました、やはり筋肉を使う場面では夢未選手は不利ですね」


少し話しているうちに結衣がもう追いついたらしい。


「それは分かりきっていた事ですけどね」


「そうなのです!これは完全に夢未選手が不利になるように仕掛けられたレースなのです!!」


「最悪ですね」


まあことの発端が夢未ちゃんだからね、しょうがないね。

しかしな〜結衣のあんな細い体からどんだけ力が出てるんだ、恐ろしいな。


「さあ結衣選手が登り棒を突破しました!夢未選手も負けずに頑張って欲しいですね!」


「そうですね、次は……ボルダリングですね。これはなるべく最短ルートを通りたいですね」


ここのボルダリングは全部のルートから行けるんだけど、ハズレのルートを通ると最短ルートの2倍くらいの長さになっちゃうからな。


「ここを抜ければあと残るのは全力ダッシュだけですから、最後の力を振り絞って勝利を掴んで欲しいですね」


ちなみに言うとここの最短ルートは一番端っこから登るのが正解なんだが結衣は……あ〜時短のために初っ端から登り始めちゃったか〜これはちょっと不味いかもな。


「おっと、結衣選手は一番最初のルートを選びました!これを見て夢未選手はどのルート選ぶのでしょうか!」


夢未ちゃんは……まずい、一番最後のルートを選んだ!これ、どうなるんだ。


「おおーっと!!ここで夢未選手が先に突破しました!!熱くなってきましたねぇ!!」


「そうですね、この後は長い滑り台を降りて傾斜40度の坂をダッシュしてゴールになります」


ここの滑り台では距離は詰められない。だとすると結衣が逆転するチャンスは最後の坂だ。けど結衣の走る坂より夢未ちゃんの走る坂の方が傾斜が低いからそれでもたぶんキツイだろう。


「さあ!夢未選手が最後の坂に入りました!ここを突破すればゴールです!」


うう、結衣が負けるのは見たくない。だったら!!


「葵兄ちゃん!?」


***


うう〜どうしよう、後は最後の坂だけだよ。追いつけるかな?さっきのところでハズレのルートを選んじゃったのが良くなかったな〜


「ふふっ結衣ちゃん、この勝負貰ったわ!」


う〜夢未お姉ちゃんがもう滑り台を終わらせちゃったよ〜私も早く向かわないといけないのに〜!ショートカットはダメって言われてるから距離は詰められないよ。


「結衣〜!」


「お姉ちゃん!?」


「掴まって〜!」


後ろから凄い勢いで走ってくるお姉ちゃんがいた。どうしてここに!?とりあえず掴まってって言ってたからお姉ちゃんの手を取ると、お姉ちゃんはっグイッと私を引き寄せて抱き上げてきた。


「結衣、行くよ!!」


そこからは凄かった。お姉ちゃんが急な坂を凄い勢いで登ってくんだもん。それを見た夢未ちゃんは……凄い顔だったなぁ。


***


「勝者、結衣&葵!!!」


俺は全力で走って結衣に追いついてそのまま坂を駆け上がった。そのおかげでなんとか結衣が負けるのは回避する事ができた。


「ちょっと!これって結衣ちゃんの反則じゃないの!?」


夢未ちゃんが当たり前の事を言う。だけどな、夢未ちゃんお姉ちゃんは面白かったら何でもアリにする女なんだ。きっとこれも……


「面白いからアリ!!」


「なんでよー!」


だろうな。


「それじゃあ夢未は今日から二十四時間絶対に結衣ちゃんの言う事を聞くこと!それじゃあ撤収!!」


未空ちゃんがそう締めくくっって結衣と夢未のガチンコ勝負は結衣の勝利で幕を閉じた。



「姉ちゃん、大丈夫?」


「大丈夫じゃないわよ!葵も未空もいきなり走って行っちゃうんだもん!」


「それは……未空ちゃんが追いかけるって言ったから仕方なく……」


「それに何で私が運転しなきゃいけないのよ!」


「スミマセン……」


姉ちゃんは今ブチギレである。う〜ん、これは俺の生命に関わる重大な案件だな!答えを間違えたら助手席から放り出されそうだ。


「まあ、今は年末だから……高いお酒で許してあげなくもないわ!」


「えっと……予算の方は……?」


「5万ね!」


「え……」


「なによ、文句あるの?」


「イエ、ゴザイマセン」


ああ、俺の金が。まあ命を失うよりかは……マシか。


最後まで読んで頂きありがとうございます。


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