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男の娘(成人済み)は小学生と暮らす  作者: リアン
4年生編
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#52 帰省

「お姉ちゃん早くっ早く!」


「はいはい、ちょっと待ってね」


夢未ちゃん達に会うのが楽しみな結衣はぴょんぴょんと飛び跳ねている。結衣はもうすっかり元気になっていて今日の朝ごはんもしっかり食べる事ができていた。


「よし、行こっか。ちゃんとシートベルトしてね」


「うん!」



いや〜帰るのは久しぶりだなぁ。最後に帰ったのは結衣と会った時だからな、もうあれから4ヶ月も経ったのか。時間が過ぎるのは早いなぁ。


「はい、とうちゃ〜く。結衣〜起きて〜」


「う〜ん……着いたの?」


助手席で爆睡している結衣を起こして荷物を車から下ろす。


「お姉ちゃん持つよ!」


「そう?じゃあこれ持って貰おうかな?」


俺はくる途中で買ったお土産の入った袋を渡す。


「結衣、楽しみ?」


「うん!」


「いっぱい遊んでもらいな〜次会えるのまた先になるから」


そしてインターホンを鳴らす。

すると少ししてから玄関のドアが開いてそこから夢未ちゃんが顔を出してきた。


「結衣ちゃん!待ってたよ!」


夢未ちゃんは結衣を見るなり勢いよく抱きついてきた。結衣も嬉しそうにしながらぎゅ〜っとくっついている。くっつくのは良いんだけど……寒いから早く入らせてくれないかな〜今雪降ってるんだけど。


「夢未ー!寒い空気入ってきてるんだけど、早くドア閉めてー!」


あまりにもドアが閉まらないからか部屋の方から姉ちゃんの声が聞こえてきた。姉ちゃんも元気そうで何よりだ、いや姉ちゃんが元気じゃない時なんて無いか!


「ただいま〜」


姉ちゃんの声で俺たちはやっと家に入る事ができた。部屋に入ると姉ちゃんと未空ちゃんが互いに罵倒し合いながらテト●スをしていた。さらにそれを微笑ましい光景を見るように笑顔で見る母さんと父さん、さらには隣で何事もないように本を読んでいる和葉(かずは)さん……部屋はカオスな空間になっていた。


「おかえりなさい、葵。結衣ちゃんも久しぶりね」


「あ、え……た、ただいま?」


結衣は相変わらず人見知りで母さん達にもおどおどしていて俺の後ろに隠れている。


「ふふっ葵はすっかりお母さんになったわね」


「お父さんじゃないの!?」


「お姉ちゃんはお姉ちゃんだよ!」


「結衣そういう事じゃないの!」


ああー!ボケしかいないからツッコミが追いつかん!父さんは何やってるんだ………何顔赤くしてんだこのくそ親父(おやじ)


「ところで葵、お昼ご飯食べたの?」


え、急に話変わるじゃん。どんな精神してんの?


「まだ食べてないけど」


「じゃあ台所に焼きそばあるから適当にあっためて食べて〜」


「はいよ〜。結衣、先に荷物置いてきちゃおっか」


「うん!」


まだ荷物を持ったままだからな。


「母さん部屋って……」


「あんたの部屋でいいんじゃない?」


「りょ。じゃあ行こっか」


久しぶりの自分の部屋は綺麗に掃除されていた。母さん、ずっと掃除しててくれたんだな。そう考えると……母さんのあのテンションはほんとに何なんだろうな。


「わ〜懐かしいね!」


結衣は俺の部屋を見て懐かしそうな顔をしていた。そういえば結衣と初めて会ったのもこの部屋だったなぁ、あの時の結衣はすごく痩せてて、まったく喋らない暗い子だったのに。今は……こんなに元気な明るい女の子になったんだもんなぁ。


「そうだね、今の結衣とじゃあの時の結衣とは全く違うもんね。」


「うん!」


「よし、早く荷物置いてお昼ご飯食べよっか」


再び部屋に戻ると夢未ちゃんが焼きそばの用意をしてくれていた。お〜目玉焼きもあるのか!やっぱり焼きそばには目玉焼きだよな。焼きそばと黄身を混ぜて食べるのがめっちゃ美味いんだよ!


「「いただきます!」」



「「ご馳走様でした!」」


いや〜食べた食べた。やっぱり母さんの料理はうまいな。


「結衣ちゃん美味しかった?」


「うん、美味しかったよ!」


結衣がそう言うと夢未ちゃんはピューっと母さんの方へ走って行った。


「やったー!おばあちゃん美味しかったって」


「良かったわね〜葵も美味しかったでしょ?私の味付けを教えたからね」


うおっあれ夢未ちゃんが作った焼きそばだったのか。めっちゃうまかったな〜、やっぱりこうなると料理ができない姉ちゃんから生まれたとは思えないな。


「ああ、母さんより美味しかったよ。夢未ちゃん凄いな!」


「えへへ〜」


俺が夢未ちゃんの頭を撫でていると隣から「う〜」という唸り声が聞こえてきた。隣を見ると……恨めしそうにこちらを見ている結衣がいた。俺が「どうしたの?」と聞くとプイッと顔を逸らされてしまった。


「あら〜結衣ちゃん拗ねちゃったわね」


母さんがそう言うと結衣は母さんの方へ行って


「お、お……」


「お?」


「おばあちゃん、結衣に料理教えてください!」


と言った。それを聞いた母さんは「あらあら〜」と嬉しそうにしながら


「それじゃあ夢未ちゃんと一緒に夜ご飯作りましょうか!」


「うん!」


それを聞いた結衣からは今までにないほどのやる気に満ち溢れていた。にしても……何で結衣は急にあんなに躍起になってるんだ?


「葵、葵の()()はまだ直ってないのね、だから恋人もできないし結婚もできないのよ」


俺の様子を見た母さんは呆れながら言った。

……どういう事?


最後まで読んで頂きありがとうございます。


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