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男の娘(成人済み)は小学生と暮らす  作者: リアン
4年生編
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#51 まだ安静にしてなさい

朝起きて隣を見るといつも通りの可愛い寝顔をしていた。熱がないかおでこを触ってみると昨日ほどの高熱はないけどまだ熱かった。けど薬のおかげでかなり良くなっていると思うと安心するな。


「お姉ちゃん……もう……食べられないよ〜」


「………びっくりしたぁ」


俺が結衣の頭を撫でようとしたら急に寝言を言われたからめっちゃびっくりした。

結衣は今どんな夢見てるのかな?夢の中で俺に何かを食べさせられてるのかな。ふふっ可愛いなぁ。


「ふぁ〜………おはようお姉ちゃん」


俺が結衣の顔を眺めてると結衣が目を覚ました。結衣はまだ眠そうに目を擦っている。


「結衣、目に悪いから擦っちゃダメだよ」


俺は目を擦ってる結衣の腕をとめる。


「なんで〜?」


「う〜ん……お姉ちゃんも小さい頃聞いただけだからわかんないけど……ダメなものはダメだよ」


「わかった!」


結衣はもう元気だよと言わんばかりの元気な声で返事をする。もうすっかり元気そうだけど、もう一、二日は安静にさせなきゃな。これではしゃいじゃってぶり返したら元も子もないからな。


「お姉ちゃんもう元気になったから夢未お姉ちゃん達のところ行きたい!」


結衣は目を輝かせながら言う。けど俺の答えは決まってる。


「結衣、結衣はまだ完全に治ったわけじゃないんだからまだ安静にしてなきゃダメだよ。それに夢未お姉ちゃん達に移しちゃったらダメでしょ?」


「む〜治ったもん」


俺がそう言うと結衣はほっぺたを膨らませながら不貞腐れる


「それじゃあお熱測ってみよっか。それで36.5度くらいだったら行っても良いよ」


「ほんとっ!?約束したからね!」


「ああ、約束するよ」


結衣はフンフンと熱を測り始めた……そしてその1分後結衣は枕に顔を埋めていた。


「結衣もうちょっとだけ安静にしてようね」


「……うん」


「ほら元気出して今日の夜ご飯は結衣の好きなのにしてあげるから」


「ほんとっ!?やったー!」


俺がそう言うと結衣は枕から顔をガバッと上げて笑顔になっていた。さっきまで涙目だったのに、結衣はコロコロ表情が変わるからいくら見てても飽きないな〜。


「お姉ちゃんお腹空いた〜」


「そういえばまだ食べてなかったな。結衣はどうする?まだゼリーとかにしておく?」


冷蔵庫にはまだ沢山のゼリーとかプリンが大量に入っている。だって結衣がここまで早く元気になるなんて思ってもなかったし、なるべく結衣の近くにいてあげたかったからとにかくいっぱい買ってきちゃったんだよね。


「ゼリー食べたい!」


「わかった、じゃあお姉ちゃんもゼリーにしよっと。最近太ってきたからダイエットしなきゃ」


俺がふざけてそんな事を言うと


「お姉ちゃんは太ってないよ!」


結衣は顔を真っ赤にしていた。結衣〜そんなに俺のことを想ってくれてたのか〜!優しいな〜。


「結衣、冗談で言っただけだからそんなに怒らないで〜」


「あれっ?冗談だったの?」


「そうそう」


俺がそう言うと結衣はホッとしたような顔になった。


「な〜んだよかった。お姉ちゃんこんなに細いのに太ってるなんて言うんだもん」


結衣がそういうと俺の脇腹をツンツンとし始めた。


「ゆ、結衣くすぐったいよ!」


「えへへ〜お返しだよ!」


ちょっ!マジでヤバい!笑いすぎて……い、息が……


「お姉ちゃん、こちょこちょ弱いの?」


「はぁ…はぁ…死ぬかと思った。結衣、お姉ちゃん死んじゃう」


「ふふっお姉ちゃんの弱点見つけた!」


う……結衣が悪い顔してる。これから何かある度にこちょこちょされるとか……腹筋がムキムキになっちゃうよ。

う〜んやられっぱなしは嫌だなぁ、よし!


「ひゃっ!お、お姉ちゃんくすぐったいよ〜!」


俺は結衣の足の裏をこちょこちょする。お姉ちゃんは結衣の弱いところ知ってるんだからな!俺は結衣が涙目になるまで続けた。


「も〜!お姉ちゃん!!」


くすぐるのをやめた俺に結衣はガバッと起き上がって俺に抱き着いてきた。


「結衣にこちょこちょするお姉ちゃんにはこうしてやる!」


結衣はそう言うと俺の首の後ろの方を優しくなぞり始めた。くそっ何で結衣はそこが弱いって知ってるんだ!俺は言ったことないぞ!


「ゆ、結衣、ごめんお姉ちゃんが悪かったってだからやめて〜」


「お姉ちゃんが悪いんだよ、結衣を怒らせるから!」


そのあと俺は三途の川が見えるまでくすぐられ続けた。



「結衣、元気だね……」


「うん!」


インフルエンザって一日寝るだけで良くなるんだ、お姉ちゃん知らなかったよ。これは……現代の技術が進歩して薬の性能がめっちゃ良くなったのか、それとも結衣の免疫がめっちゃ強いのかどっちなんだろう。


「お姉ちゃんお家行っちゃダメなの?」


「う〜ん……明日、行く?」


なんかこんなに元気なのに行かせないのもどうかと思い始めた。まあちゃんとマスクをさせていけば……大丈夫かな。


「行く!」


「母さんがOK出したらね」


***


「あ〜母さん?」


「あら〜?葵どうしたの?」


「昨日さ結衣がインフルエンザになったから正月行けないって言ったじゃん。けど結衣が一日で回復したから明日行きたいって言ってるんだけど大丈夫?」


「あ〜……良いんじゃない?結衣ちゃんが行きたいって言ってるんでしょ?」


「そう、じゃあ明日行くね。……そういえば姉ちゃん達も来てるの?」


「ええ来てるわよ。代わってあげようか?」


「いや、いいや。じゃあそういう事で」


「楽しみにしてるわ〜」


***


母さんからのOKも出たし、準備するか。


「お姉ちゃんどうだった!」


「良いって。あと夢未ちゃん達も来てるって」


「やったー!あっ、そしたら準備しないと!」


結衣はそう言うと布団を出ようとする。しかし俺がそれをとめる。


「結衣は横になってなさい。準備はお姉ちゃんがしとくから」


「え〜結衣もやりた〜い」


「ダ〜メ。本調子じゃないんだから、安静にしてなさい」


「ぶ〜」


「そのかわり、明日はいっぱい遊んで良いからね」


そう言ったところでやっと説得が終わった。

最後まで読んで頂きありがとうございます。


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