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男の娘(成人済み)は小学生と暮らす  作者: リアン
4年生編
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#48 結衣とホラー映画

クリスマスパーティーがお開きになり家に帰ってきた。

結衣は部屋の中なのに俺が作ったマフラーを首に巻いている。気に入ってくれて良かったよ。


「結衣、この後どうする?」


「ふぇ?」


俺がマフラーを眺めながらうっとりしてる結衣に声をかけると結衣は気の入っていない声が帰ってきた。


「寝るのも嫌だろ?せっかくのクリスマスなんだし何かやったりしないか?」


冬休みにもなったし、クリスマスだし夜更かしをしても良いだろう。


「う〜ん……映画見たい!」


映画か、この前見てお気に入りになったのかな?


「何の映画見る?」


俺は会員登録してある映画配信サイトの画面を見せる。

この配信サイトは結構新しいのもあるし、ランキング順のに並んでるから迷ったら上位の物も見れるから仕事で遠出する時は便利なんだよな。


「う〜ん………これ見る!」


そう言いながら結衣はホラー映画を指差していた。


「え…これ見るの?」


「うん!」


「……もっと面白そうなのあるのに?ホラー映画見るの?」


俺がそう言いながらホラー映画以外を選ばさせようとすると……俺の反応を見た結衣はニヤァとしながら


「……お姉ちゃん、もしかして怖いの?」


と聞いてくる。


「こ、ここ、怖くないし!だってお姉ちゃんだよ?怖いのなんてあ、あるわけないじゃん!」


「じゃあ見ても大丈夫だよね!早く見よ!」


「……」


結衣に言われたらやだって言いづらいよ。

俺は仕方なく映画を再生しようとする。すると結衣は立ち上がり電気を暗くした。


「結衣!?何で暗くするの!?」


「だってホラー映画って暗くしながら見るんでしょ?夢未お姉ちゃんが言ってたよ」


くそ!夢未ちゃんなんて事を結衣に教えてくれたんだ!ただでさえホラー映画ってだけで怖いのに、暗くしたらもう……。



映画は序盤からどんどんホラー要素が詰まっていた。


「ゆ、結衣今い、いたよね!?」


「お姉ちゃんそんなに怖いの?」


「こ、怖くなんかないもん!」←既に泣きかけてる


「じゃあ何で結衣の腕そんなにくっついてるの?」


「結衣が怖くないように……」


「結衣は怖くないから離して大丈夫だよ!」


「うぅ……何でそんな事言うの〜」


〈ガシャーン!!〉


「ひゃあ!」


急にテレビの中からガラスが割れた音が響いて俺はびっくりして結衣に抱きついてしまった。

も〜急に音鳴ったら怖いじゃん!ちゃんと「これから音鳴るよー」って合図してよ!


「お姉ちゃ〜ん、そんなに怖いなら見るのやめる?」


「い、いや、最後まで……見る」


〈キャアーー!〉


「いやぁぁ!!」


「お姉ちゃん!?」


「もうやだ〜!見ない〜」


もうやだ!完全に事件性のある悲鳴だったじゃん!

俺はベッドに置いてあった毛布に包まる。もう見たくない、何でみんなこんな怖いの見て普通でいられるの!?頭おかしいんじゃない!?


「お、お姉ちゃん…大丈夫?」


「無理……お姉ちゃんもう無理だよ〜」


「お……お姉ちゃん……なんかいるよ……」


すると結衣は怯えたような声をしながら俺に抱きついてきた。


「いやぁー!もう無理だって!もうやだ!!」


「お姉ちゃん、ごめん!先に逃げるね!」


そう言いながら結衣はどこかに行ってしまった。結衣ー何でお姉ちゃんのこと置いてくの!怖いよ!!


「結衣、行かないで!お姉ちゃん怖くて動けないよ!結衣〜!」


俺がそう叫ぶと急に部屋の電気がついた。


「いやぁぁ!今度は何!?もうやだよー!」


もう何で!さっき電気消したじゃん!何でいきなりついたの!?……もしかして……ほんとに……いる?


「お姉ちゃん、もう大丈夫だよ!幽霊は結衣がやっつけたからね!」


結衣はそう言いながら俺を包み込んでいた毛布の上から乗っかってくる。

俺はゆっくり毛布から顔を覗かせる。するとそこには俺のことを優しそうな顔をしながら覗き込む結衣に顔が見えた。よかった……ちゃんといる。


「結衣〜!怖かったよ〜!」


俺はあまりの恐怖で結衣に泣きながら抱きつく。すると結衣は俺のことを優しくぎゅっとしてくれた


「もう大丈夫だよ〜結衣ちゃんはずっと一緒にいるからね〜」


「うぅ結衣〜もうどこにも行かないで〜」



「お姉ちゃん、落ち着いた?」


「…うん」


30分ほど結衣に頭を撫でられ続けて少し落ち着いてきた。

自分でもホラーに弱いって思ってたけど……まさかあそこまで弱かったとは、これからは何があっても見ないようにしよ。もう、結衣にあんな姿は見せたくないからな。思い出しただけでもまた身体中が熱くなるような気がする。


「お姉ちゃん……その、ごめんね?お姉ちゃんがそこまで怖いのが苦手だと思わなかった…」


「ううん、自分でも怖いには苦手だって思ってたけど……まさかここまでとは思わなかったよ」


「お姉ちゃん、一人でトイレ行ける?怖かったら結衣が一緒に行ってあげるよ?」


結衣が笑いながら聞いてくる。


「流石に大丈夫だよ〜」


「ほんと?もし途中で電気が消えちゃったら……」


「………もう寝る!」


最後まで読んで頂きありがとうございます。


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