#42
あ〜頭が痛い。昨日は結局一時過ぎまでお酒飲んじゃったからな〜けど後悔はしてない。俺は後悔をしないように生きるようにしてるからな!
そういえば寝る前にちょとだけで結衣達が寝てる部屋を覗いたら未空ちゃん達が結衣の腕を抱きしめながら寝てたなぁ、いや〜あれは可愛かったよ……可愛かった。
よし!今日も一日気合いを入れて過ごすか!まずは朝ご飯を作らないとな、朝ご飯は一日を元気に過ごすための大切な事だからな!
〈ライン!×5〉
ん?なんだ、こんな朝早くにラインをしてくるのは。まあこんな朝早くにLINEとかしてくるのは大体姉ちゃんか、あの人しかいないよな〜
俺はそう思いつつラインを開く。そして朝っぱらからラインを送ってくる奴とのトーク画面を見る。
【秋葉社長】
「ハ〜イ!!神君!!元気かな?私は元気だよ☆」
「朝早くからの連絡になっちゃうけど……まあどうせ健康的な生活をしてる君は起きてるだろw」
「で、連絡っていうのは、前君に頼んだ絵の講座なんだけど、色々あって開催が来年に延期になったから!まあ決まったのは先週なんだけどねw」
「準備はもっと遅くても問題ないよ〜☆」
「じゃ!」
………なんだコイツ、まったくもってごめんとか思ってねえだろ。しかも途中で(w)を挟んでくんのも何気にウザい。ていうか先週に決まってんならもっと早く伝えろや。こっちがどんだけ頑張って内容とか考えてると思ってんだあのクソ野郎。しかも文章からめっちゃニヤニヤしながら書いてそうでそれを想像するとめっちゃ殺意湧いてくるわ。
あ〜しかも既読つけたからまた連絡くる時朝っぱらから来るじゃん、めんどくさ。
しょうがない、結衣達が可愛さに免じて許してやろう(謎理論)いや〜俺寛大だわ〜。
はっ!いかんいかん、早く朝ご飯を作らなければ。あんなのに使う時間が勿体無いわ。
◇
俺はストレスの発散を兼ねてめっっちゃ大量のご飯を作った。いや〜なんかさっぱりするわ、しかも今回はデザートも作ったからな!何を作ったかは……お楽しみだ。いや〜結衣達が喜んでくれるのを考えると……にやけが止まらん。
にしても結衣全然起きてこないな、いつもだったらもう起きてきてテレビ見てるんだけどな。もしかして昨日は夜遅くまで未空ちゃん達とお話しでもしてたのかな。結衣には同い年くらいの子とかと一緒に寝るって事があんまり無かっただろうからな。それに未空ちゃんは面倒見がいいからな、ついつい話し込んじゃうし。
う〜んこういう時は起こしてあげたほうがいいのか?けど……きっと疲れてるよなぁ、それなのにそれを邪魔するのはなぁ
…………よし!ここは勇気を持って起こそう。嫌われるなんて事は無い……と願いたい。
俺は三人が寝ている扉をゆっくり開ける。そして中を覗き込むと夜見た時と変わらない様子で寝ている三人がいた。
ヤバい…朝日が入ってきててすごく良い感じになってる(語彙力崩壊)ずっと見てられる。
「う〜ん……んにゅ?」
俺が三人に見惚れてると未空ちゃんが目を覚ました。
「ふぁ〜……あ〜おはよ〜葵兄ちゃん」
未空ちゃんはまだまだ眠そうに目を擦っている。
「おはよう未空ちゃん。ご飯出来てるから二人も起こしてあげて」
「わかった〜」
俺は部屋を出てテーブルに料理を並べる。並べ終わると三人が部屋から出てきた。結衣は夢未ちゃんと手を繋ぎながら部屋から出てきた。まったく、そんなに仲良くなるなんてお姉ちゃんは嬉しいよ。
「ほらっ!三人とも顔洗ってきな!」
「はーい!結衣ちゃん行こ!」
夢未ちゃんは相変わらず結衣と一緒にいる。今まで下がいなかったから仲のいい下の子ができてお姉ちゃんをやってるのかな?
「私は洗ったよー!」
未空ちゃんはお姉ちゃんだから言われる前に終わらせてたか、流石だな。
そして二人が帰ってきて、三人での朝ごはんが始まった。
「結衣昨日は夜お話ししたの?」
「ううん、本当はお話したかったけど、お姉ちゃん達寝ちゃったからしなかった」
そうなのか、あんなに仲良さように寝てたからなんか話しながら寝たんだと思ったんだけどな。
「えっ?結衣ちゃんお話したかったの!?ごめんね…てっきりもう眠いのかと思ってすぐ寝ちゃった」
「ううん、大丈夫!今日はいっぱいお話ししよっ!」
「「うん!」」
なんか……この光景を見てるだけで浄化されそうだ。三人の周りがキラキラと光ってるように見えるよ。
「そうだ、三人とも今日どこか行きたい所あるか?」
社長のお陰で余裕ができたからせっかくならどこかに行きたいよな。
「う〜ん夢未はどこか行きたいとこある?」
「う〜ん……映画?」
映画か、そういえば最近は見に行ってないなぁ。よし!
「今日は映画を見に行くか!結衣もそれで良い?」
「うん!」
「それじゃあご飯食べ終わったらすぐ行くぞ!」
「「「はーい!」」」
◇
ご飯を食べ終わって今は洗い物をしている。
そして後ろの方から三人の乙女達の楽しそうな話し声が聞こえてくる。
◆
「結衣ちゃんはこっちが似合うと思うな〜」
「私はこっちの色の方が結衣ちゃんのイメージに合うと思うけどなぁ」
「結衣は……これ好き!」
「あ〜良いじゃん!これ自分で選んだの?」
「ううん、パパが選んでくれたの!」
「へ〜このアクセサリーも?」
「うん!」
◆
「よし、準備できたかー?」
「んーあとちょっと待って〜」
三人は今髪を結んでいる。結衣は夢未ちゃんに髪を結んでもらっている、なんか俺がやってあげてる時よりも嬉しそうなんだけど。ちょっと……いや、かなり心にくる。もっと上手にならないと!!
俺が決意で燃えていると未空ちゃんが出てきた。
「結衣ちゃん出てきて良いよ〜。葵兄ちゃんよく見てな〜!」
未空ちゃんにそう言われて二人のお姉ちゃんに本気でコーディネートされた結衣が出てきた。まあ言う必要も無いと思うけど……童話に出てくるお姫様が目の前に現れたようだ。
「ど、どうかな?」
結衣は恥ずかしそうにしながらも笑顔で出てきた。そして俺の前でくるっと回って全体を見せてくれた。
「お〜!すごく、すごく!可愛いぞ。やっぱりお姫様みたいだ!」
俺が誉めてやると元々赤かった顔がさらをさらに赤くして
「えへへ〜じゃあパパは王子様だね!」
と言ってきた。………もう俺死んでも良いわ。生涯に一片の悔いも無いわ。
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