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男の娘(成人済み)は小学生と暮らす  作者: リアン
4年生編
30/147

#28

俺が寝ていると隣がモゾモゾと動いてるような感じがした、俺の隣では結衣が寝ているはずだ。起きちゃったのか?


「結衣、眠れないの?」


俺がそう言うと結衣は体をビクッとさせてその後こっちを向いてきた。


「お姉ちゃん…起こしちゃった?」


「いや、水を飲もうと思っただけだよ」


ここで気になって起きたなんて言えば結衣は気にしちゃうだろうからな。


「そうなの、じゃあ結衣も飲もうかな…」


そう言うと結衣は布団から出てきた。そして俺は結衣に水の入ったコップを渡す。結衣はそれを一気に飲み干すと俺に抱きついてきた。


「お姉ちゃん…一緒に寝て良い?」


「いいよ、ほらおいで」


そう言って俺は布団の横をポンポンと叩く。そして結衣が布団に入ってきた。

入ってきてからは特に話はしなかったが少しして結衣が話し始めた。


「さっきね、怖い夢見たの…それで起きちゃって…そしたらお姉ちゃんが起きたから」


「そうなのか、怖かったな。けどもうお姉ちゃんがいるから大丈夫だよ」


俺はそう言いながら結衣の頭を撫でる。


「お姉ちゃん、お姉ちゃんは……小さい頃どんな子だったの?」


「どうしたの急に?」


「気になったんだもん」


「そう、なら少しお話ししてあげる。………」


その後俺は小さい頃の思い出とかを話してあげていた。10分くらいしたところで結衣が「すぅ…すぅ…」と可愛らしい寝息が聞こえてきた。


「今度は楽しい夢が観れると良いね結衣。おやすみ」


俺は小さく囁いて結衣の頭を軽く撫でる。そして眠りについた。



朝になり俺はいつも通りの時間に起きた。すると、紅葉さんはもう起きていた。


「紅葉さん、おはようございます」


「おはようございます、葵さん。葵さんは朝早いんですね」


「はい、朝食とか作らないといけないんで。紅葉さんもですか?」


「ええ、そうなんですよ〜…あと、可愛い娘の寝顔を見たりするためでもありますね〜」


紅葉さんがそう言うと寝ている楓ちゃんの顔を覗き込んで微笑みを溢していた。俺はそういう事あまりした事ないなぁ。

俺も結衣の顔を覗き込んでみる。よく見ると結衣の目の所に少し涙が溜まっていた。また怖い夢でも見ちゃったのかな。


「可愛いですよね、子供が寝てる顔って。凄い幸せそうにしてるんですよ」


結衣はいつも幸せそうに寝てるからなぁ


「そうですね」


「そういえば葵さんはいつも何時くらいに結衣ちゃんを起こしてるんですか?」


「ん〜いつも結衣は自分で起きるので…考えたことないですね」


そう言うと紅葉さんはとてもびっくりしていた。


「結衣ちゃん自分で起きるんですか!?」


「ええ、そうですけど」


「楓ったらいっつも起きるのが遅くて〜毎朝7時に起きるんですよ〜」


7時!?嘘だろ!?集団登校の集合時間は7時30分だぞ、いつもどんなスピードで準備してるんだ。


「結衣はいつもは〜6時半には起きてますね」


「そんなに早く!?それに自分で……どうして同じ歳なのにこんなに違うのかしら」


紅葉さんはそう言って頭を抱えていた。

う〜ん俺的には自分で起きるのが普通だったからな〜小さい頃も普通に自分で起きてたし、母さんが起こしてくれた記憶もない。あっけど高校で一回だけ寝坊して起きたら12時だった時あったな。その時は母さんは学校に休みの連絡をしてくれたらしい。


「うう〜ん……」


紅葉さんと話をしてると結衣が目を覚ました。


「おはよう、結衣」


「おはよう結衣ちゃん」


「…おはよう…ございます」


結衣はまだまだ眠そうだった。まあ一回夜に起きてたしな。


「お姉ちゃん、抱っこ〜」


結衣は両腕を広げ、抱っこのポーズをしながらこっちに歩いてきた。今日の結衣は甘えん坊さんの日なのかな。結衣は時々すごい甘えん坊になる時がある。


「結衣ちゃん、お母さんはどう?」


すると急に紅葉さんがそんな事を言い始めた、う〜ん結衣が他の人の所に行くとは考えられないなぁ。そう思ってるとやはり俺の考え通り


「やっ!お姉ちゃんが良いの!」


と言って俺の膝の上に乗って抱きついてきた。


「あら〜振られちゃった」


紅葉さんはそう言いながら笑っている。まあ本気で言った訳は無いよな。

結衣に至っては俺に抱きついてきてそこでまた眠る始めた。もしかして結衣が起きたのって一緒に寝るって言っておきながらいなくなってて寂しくなったからか?


「結衣ちゃんはいつもそんな感じなんですか?」


紅葉さんが寝ている結衣のことを見ながら聞いてくる。


「いえ、いつもはこんな感じじゃないんですけど、たまに凄い甘えん坊になる時あるんですよ」


「わかるわ〜楓もたまになるのよね〜」


結衣だけじゃなかったのか。


「そろそろ楓起こさないと、ご飯に遅れちゃうわ」


そう言うと紅葉さんは寝ている楓ちゃんの方へ行き


「楓起きなさい、ご飯に行くわよ!」


「ん〜もうちょっとだけ……」


「そう言っていつも起きないじゃない」


「今日は起きるって〜」


「いつも起きないじゃない!結衣ちゃんは起きてるわよ!」


いつもこんな感じなのか。そう思うと結衣って結構大人なんだなぁ、こんな可愛い寝顔と寝息してるのに。

って俺も結衣の事起こした方がいいな。


「結衣、ご飯に行くから起きな」


「ん〜……おはよ〜お姉ちゃん」


「おはよう、結衣。ご飯に行くから着替えたり準備してきな」


「わかった〜…あれ?何で結衣こんなところで寝てるんだろう?」


「え?」


「?お姉ちゃんどうしたの?」


「いや、何でもないよ」


……もしかして寝ぼけすぎてて覚えてないのか?結衣は何事も無かったように顔を洗いに行った。


「ほら早く起きなさい!」


近くでは紅葉さんと楓ちゃんの攻防が続いていた。


最後まで読んで頂きありがとうございます。


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