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男の娘(成人済み)は小学生と暮らす  作者: リアン
4年生編
28/147

#27 旅行④

夜ご飯を食べ終え今は部屋でのんびりしている。夜ご飯にはここのブランド品が沢山使われていてすごく美味しかった。特に上州和牛のステーキは美味しかった。結衣も美味しそうに食べていて見ていてとても嬉しかった。


俺はいつも通りiPadで仕事をしているとテレビを見ていた結衣が近づいてきた。


「お姉ちゃん!お風呂行こ!」


そして爆弾発言を繰り出してきた。

家だったらまだしも、流石に公共の場で一緒に入るわけにはいかないしな。


「結衣、楓ちゃんと行って来な?」


一緒に入ったらまた警察のお世話になりそうだ。流石に一日に2回も警察には会いたくない。


「え〜やだ!お姉ちゃんと入りたいの!」


「結衣ちゃん一緒に入ろ!」


ここで楓ちゃんが助け舟を出してきた。さすがに友達から誘われたら断らないだろ!


「…や!」


俺&楓ちゃん撃沈。結衣の中では俺〉楓ちゃんらしい。まあ嬉しいけど…


「……」


ダメだ。もうこの目は決意を固めた目だ、こうなったら変える事は出来ないだろう。かと言って一緒に入るわけには行かないしな〜


「葵さん、この部屋露天風呂ありますよ?」


へっ?


「ここの部屋そこそこ良い部屋なので貸切風呂があるんですよ。これなら一緒に入れると思いますよ」


まじか、だったら入っても大丈夫か?


「私達はおっきい方に行くので大丈夫ですよ」


「だって、お姉ちゃん!入ろ!!」


そして俺は露天風呂に入る事になった。



俺は服を脱いで外に出る。そこには紅色や黄色に紅葉した木々がライトアップで幻想的な景色になっていた。


「わぁ〜!綺麗!」


結衣もこの景色に大満足のようだ。


「結衣、冷えちゃうから早く入りな」


結衣は温泉に入らないで周りの景色を楽しんでいた。その様子は初めての雪で興奮する子犬みたいでとても可愛らしい。

景色を一通り楽しんだ結衣はやっと温泉に入ってきた。


「結衣、旅行はどう?」


「楽しいよ!楓ちゃんともずっと一緒だもん!それにお姉ちゃんとも一緒だし!!」


友達と一緒に過ごせるのは良いよな〜


「俺とはいつも一緒にいるでしょ?」


「そうだけど〜いつもと今日は違うじゃん!」


んー子供の感覚はわからんな。子供にとってはいつもと同じ人と過ごしてても場所が違かったら特別に感じるのかなぁ。


「結衣はさ、どんな大人になりたいの?」


このままだといつも通りの会話になりそうだったから今日はあまり話さない事を聞いてみる。


「へっ!?えっ、えっと……」


?なんか結衣の顔が赤いような……もしかして!


「結衣、のぼせてない?顔赤いよ?」


「だいじょうぶ、………結衣は…お姉……さん」


「何?なんて言ったの?」


結衣が小さな声で言ったためあまり聞こえなかった。


「なんでもない!」


「なんだよ〜気になるなぁ」


「もうあがる!」


結衣はそう言って出ていってしまった。う〜んなんか気に障る事言ったかな。

結衣が出ていったため俺も中に戻る。そこでは結衣が髪を洗っていた。


「結衣、お姉ちゃんが洗ってあげようか?」


「ううん自分でやる」


「そう」


いつもだったら喜んでくれるんだけどな、成長したのかなぁ。そう思うとなんか寂しいような……いや、嬉しいよ?成長してくれてるのは。けどなんか、こう、上手く言えないけど寂しく感じる。

寂しいような嬉しいような複雑な気持ちで俺は湯船に浸かる


「お姉ちゃんって……カノジョいるの?」


「結衣、どうしたの急に?」


髪を洗っているとお風呂に浸かってた結衣が聞いてきた。


「いや、いるのかな〜?って」


結衣ももうそんなお年頃か〜……て事はもうすぐで反抗期になっちゃうって事!?やだなぁ、結衣から「お姉ちゃんなんか嫌い!」って言われた日には事切れてそうだわ。


「結衣は彼氏とか欲しいの?」


「要らないよ〜だって結衣はお姉ちゃんが大好きだもん!」


うっ……こんな天使のように可愛い子から大好きなんて言われたから一瞬浄化されかけた。まあ家族として好きって事だろうけど。俺みたいな男か女かわかんない奴に結衣みたいな絶世の美女は勿体無いしな。


「結衣がお姉ちゃんのカノジョになってあげようか?」


え……いや、イカンぞ俺。気持ちを抑えろ〜結衣は大切な娘だ!そんな大事な娘の初めての彼氏が俺なのは良くないだろ!


「結衣、そういうのはほんと〜に好きな人にしなさい。俺じゃなくて」


「む〜わかった」


俺はそう言ってお風呂を出る。その時結衣の顔を見たが少し悲しそうだった。


お風呂から出て部屋に戻るとまだ紅葉さん達は帰ってきていなかった。


「早くあがってこないかな〜」


俺は結衣がお風呂から出て来るのを髪を乾かしながら待つ。

俺が出て少しして結衣が出てきた。


「結衣、アイス買ってきてあるよ!」


「ほんとっ!やった!」


そう言って結衣は冷凍庫の中にあるアイスを取り出してきた。結衣が選んだのは俺の予想通り季節限定のキャラメル味のアイスだった。これまでに俺は色々アイスとかお菓子を買ってあげたけど結衣はいつも期間限定の物ばかり買っていたから今回も期間限定を選ぶだろうと思ってこれを買ってきたのだ!


「結衣、髪乾かすからおいで」


「うん!」


結衣は俺が髪を乾かし始めると同時にアイスを食べ始めた。やっぱり体が温まってる時に食べるアイスは最高だよな!

俺が結衣の髪を乾かし終わるとちょうど紅葉さん達も帰ってきた。


「あー!結衣ちゃんアイス食べてる!ずるい〜」


結衣がアイスを食べてるのを見て楓ちゃんは羨ましがる。もちろん俺は人数分アイスを買って来ているため俺は楓ちゃんに指示を出す。


「楓ちゃん、冷凍庫にアイス入ってるから好きなの取って良いよ」


「やった!」


そう言って楓ちゃんもアイスを食べ始めた。


「すみません、葵さん。アイスをご馳走になって…」


それを見た紅葉さんが申し訳なさそうに言ってくる。


「いえいえ旅行のお返しですよ、小さいですけど。紅葉さんの分もあるのでどうぞ」


「それじゃあお言葉に甘えて…」



それからの時間はみんなでテレビを見たり、売店を回ったりして楽しんでした。

そして夜11時ごろ、俺たちは屋上に来ていた。ここに来た理由は結衣たちに星を見てもらうためだ。東京じゃこんなに綺麗な星は見えないからな。


「わぁ〜!」


結衣は初めて見る星に大興奮のようだ。さらに運が良いことに今日は快晴らしい。そのためいつも以上によく見えるらしい。


「お姉ちゃん!すごいね!!」


「そうだな」


俺は結衣を肩車する。


「この方が良く見えるんじゃないか?」


「うん!」


1メートルくらいじゃ何も変わらないと思う、けどこれをする事に大きな意味があると思う。俺も小さい頃父さんにやってもらったしな。


「お母さん!私も!」


俺たちの様子を見ていた楓ちゃんも紅葉さんにお願いをしている。


「良いわよ。けど抱っこで許してね」


「うん!」


そして星を見ること数分、結衣が眠そうにしてきた為帰る事になった。結衣は部屋に着く頃には俺の腕に抱かれて夢の中に落ちていた。


最後まで読んで頂きありがとうございます!


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