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男の娘(成人済み)は小学生と暮らす  作者: リアン
4年生編
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#26 旅行③

塵共を適当な縄で手足を縛り階段を上がる。

上の階にはこれまでと同じく1つの扉があった、そして中から電気の光が漏れていた。


「結衣!楓ちゃん!」


「……お姉ちゃん?」


扉を開けると手足を椅子に縛られ、目隠しをされている二人を見つけた。

良かった、目立った怪我はないみたい。早く二人を自由にしてあげないと!

俺は急いで手足の紐を切り、目隠しを外す。紐は切り、目隠しを外したら俺は二人を抱きしめていた。


「ごめんね結衣、楓ちゃん。もっとお姉ちゃんがちゃんと見てあげれば…怖かったね…怖かったね……」


楓ちゃんはすぐに泣き出してしまった。よっぽど怖かったんだな。

けど結衣は泣いていなかった。


「お姉ちゃん……」


しかしようやく安心したのか泣き始めた


「怖かった…怖かったよ〜」


俺は二人が落ち着くように二人の頭を撫で続ける。


少しして二人が泣き疲れたのか、安心したのかどっちかわからないけど眠り始めた。

そして二人が寝始めたところで紅葉さんと警察が到着した。


「葵さん!大丈夫ですか!?」


到着してすぐに紅葉さんが入ってきた。


()()とも無事ですよ。今は安心して眠ってます」


そう言うと紅葉さんは「よかった〜」と言ってすぐにこっちに来た。

二人が無事なのを確認すると涙目で俺の方を向いて


「葵さん!本当に怖かったんですよ!?もし葵さんに何かあったりしたら……確かに楓達も大事です!けど…それと同じくらい……葵さんも大事なんです!!」


その声はとても震えていた。


「すみません…」


()()とも無事でよかったです。……それでは帰りましょうか!」


「はい!」


こうして感動的になったところで帰ろうとした。

しかし


「葵さん、貴方は帰れませんよ」


部屋に入ってきた警察官にそう言われた。


「へ?」


「一応事情聴取を受けて貰います」


「……葵さん。娘達は任せて下さい」


「はい」


そして俺は警察署に行く事になった。



警察署に着くと俺は面会室?みたいな所に案内された。てっきり俺はよくテレビとかの机が一つだけある様な所に連れて行かれると思っていたのでびっくりした。


「すみません、お待たせしました」


部屋で座って待っていると40代くらいの男性が入ってきた。


「今回は犯人逮捕のご協力ありがとうございました」


男性は入ってくると同時に頭を下げお礼を言ってきた。


「いえいえ、娘達を守るためですから。大した事はしてませんよ」


「確かに娘さんを助けるため、ですが殆どの人は警察に電話をして終わりです。しかし葵さんは自らの手で助けようとしました。これは立派な事です」


う〜ん、俺としては親として当然な事をしただけだと思うんだけどなぁ。

あ…そういえば俺、結構あの塵どもにやっちゃったんだけど、どうなるんだろう。


「安心して下さい。葵さんは今回は何もありませんよ」


俺の顔を見て察したのか警察官の人はそう言ってきた。


「そうなんですか!?良かった〜」


俺がそう安心すると


「けど!やり過ぎですよ。二人に命に別状はありませんが意識不明、一人は顎の粉砕骨折に脳震盪。明らかに過剰防衛です」


「すみません」


やはり、やり過ぎだったか。


「さて、伝えたい事はもうありませんし。後は時間まで少し話しませんか?」


男性の緊張感のある声から優しそうな声に変わる。

俺は5時になるまではここにいる事になっている。


「気になったんですが、葵さんはスポーツの経験はあるんですか?」


「いえ、特にありませんよ?何でですか?」


俺は特にスポーツとかはやっていない。しかしそれを聞いた警察官は驚きの顔を浮かべていた。


「なにもやっていないのに3人も無力化させたんですか!?」


「はい」


そう言うと警察官は少し困惑表情を浮かべ、「これで……だったら……いややめておこう」と呟いてなにか諦めたような顔をした。


その後は中身のない世間話をした。

そして時間になり俺は帰る事になった。


「今日はありがとうございました」


そう言って警察署を出る。

早く帰らないとな、きっと結衣が待ってるだろうし!



旅館に着き、部屋に入る。


「戻りました〜」


「お疲れさま〜」


部屋にいた紅葉さんから返事が帰ってきた。……結衣からの返事がない!ちょっとショック……って思ってたら二人とも布団の上で寝ていた。


「二人とも帰ってきた時は起きてたんですけど、疲れちゃったのかさっき寝ちゃったんですよ」


そうなのか、まぁそうだよな〜あんな事になったんだし。

俺は結衣の近くに行き結衣の頭を撫でようとする。


「ん〜……あっ!」


俺が何回か頭を撫でたところで結衣が目を覚ました。そして俺に気がついてそのまま抱きついてきた。もちろん俺はそんな事を予想も出来ていなかったためそのまま押し倒される。


「お姉ちゃん!よかった、警察署に行ったゆうから…結衣すごく心配だった」


そしてそのまま泣き出してしまった。俺はそのまま結衣の頭を撫でながら


「ごめんね、心配させちゃって。けどもう大丈夫だよ」


「もう離さないもん!」


そう言って俺のことをぎゅーっと抱きしめてくる。けどその力はすぐに弱くなった。どうしたのかと思ったら「スー…スー」という可愛らしい寝息が聞こえてきた。やっぱりまだまだ子供なんだなぁ。


「葵さん、この後6時くらいにご飯なんですけど大丈夫でしたか?」


「大丈夫ですよ、楽しみですね」


今回の夜ご飯は山の幸をふんだんに使った御膳だ。口コミではかなりの高評価だったのですごく楽しみだ。


少しして結衣が目を覚ました。


「おはよう、結衣。もうすぐ夜ご飯だよ」


「おはよ〜」


まだ少し眠たそうに目を擦っている。

そして結衣が起きたからか楓ちゃんも目を覚ました。


最後まで読んで頂きありがとうございます!


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